法定後見制度の注意点
- 2025年8月31日
- 読了時間: 2分
①成年後見選任手続き自体、大変な時間と労力及び費用がかかること
成年後見人の専任の手続きを始めてから、実際に成年後見人が選任され、法定代理人として動くことができるようになるまでには手続きがそれなりにスムーズに進んだとしても、3ヵ月以上かかってしまいます。これは、成年後見人選任申し立て手続き自体がそもそも膨大な手続き書類が必要であること、原則として推定相続人への当該手続きに対する意向確認が必要となることなど、医師による診断書作成、更には鑑定が必要な場合があることなど、相当な時間を要するのが現実であります。また費用についても、法定後見申立て手続きを専門家に依頼した場合には、報酬自体で約10万円から15万円、診断書作成費用や申立て費用などの実費が約1万円、更には鑑定が必要な場合には別途鑑定費用が約5万円から10万円かかります。しかもこれらの費用は基本的には申立人自らが負担する必要があります(実費相当額は、家庭裁判所の別途の上伸及び審判により、本人負担にできる可能性はある)。
②弁護士や司法書士などの第三者が選任される可能性があること
法定成年後見人を誰にするかは、家庭裁判所が決定するため、後見人候補者として希望していた方ではなく、弁護士や司法書士などの第三者が選任される可能性があります。(専門家による横領等を考えて、親族が後見人になることがだんだん増えてきてはいますが)後見人に親族を選任できるものと思っていたが、見ず知らずの第三者たる弁護士あるいは司法書士が選任される結果になると、家族としても当然混乱しますし、これまでに親族等関係者により本人支援のための仕組みが構築されているところが、第三者の弁護士や司法書士が突然法定成年後見人として入ってくると、現場関係者としても戸惑いと困惑が生じることとなります。また、弁護士あるいは司法書士が後見人になった場合、財産額により裁判所が決定しますが、毎月2から3万円、場合によってはそれ以上の報酬を支払い続ける必要があり、基本的には被後見人が死亡するまでの間、半永久的に後見人の下、財産管理を継続する必要があります。これらの実情が、世間一般でも知られるところとなり、法定成年後見制度が敬遠される傾向にあります。
コメント