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定住者告示7号で海外の養子縁組(6歳未満)の子を呼ぶ要件と必要書類・実務上の注意点

  • 2 日前
  • 読了時間: 39分
定住者告示7号を利用して海外から6歳未満の養子を日本へ呼び寄せる要件と手続きを解説する山本行政書士事務所

海外にいる親族の子供や身寄りのない子供を養子として迎え入れ、「日本で一緒に暮らしたい。」そうお考えの方にとって、入管法に基づく呼び寄せ手続きには極めて高く、厳しいハードルが存在します。


日本に確固たる生活基盤を持つ方が、海外から養子を呼び寄せるための専用ルートとして「定住者告示第7号」が設けられています。


しかし、この制度には就労目的(不法就労や児童労働)の偽装養子縁組を完全に排除するための、「6歳未満(小学校就学前)」という絶対的な年齢制限(6歳の壁)が立ちはだかっています。さらに、養子を受け入れる親側の身分・在留資格も「日本人」「永住者」「1年以上の在留期間を指定されている定住者」「特別永住者」の4つに厳密に限定されています。


本記事では、この定住者告示7号を利用して海外から6歳未満の養子を呼び寄せるための要件から、各区分別の必要書類、そして入管の実務審査において許可の鍵を握る「真の親子としての実態(経済力、過去の扶養・交流実績、来日後の具体的な養育計画)」の客観的立証方法までを徹底解説いたします。


なぜ国がこれほどまでに厳格な要件を課しているのかという背景事情をはじめ、偽装を疑われずに審査をクリアするための必須タスク(ToDoリスト)まで、山本行政書士事務所が実務上の重要な考え方を交えて詳細にお伝えします。


お子様の将来を見据え、日本への呼び寄せを真剣にご検討されている方は、ぜひ本記事を隅々までお読みいただき、確実な申請の準備にお役立てください。



【目次】



  1. この記事の要約:3つの重要な結論



  2. 第7号の全体像と絶対条件「6歳未満(6歳の壁)」の理由



  3. 【イ】扶養者が「日本人」の場合の要件と適用・除外規定



  4. 【イ】「日本人」の手続き・必要書類と実務上の客観的立証



  5. 【ロ】扶養者が「永住者」の場合の要件と適用・除外規定



  6. 【ロ】「永住者」の手続き・必要書類と実務上の客観的立証



  7. 【ハ】扶養者が「1年以上の定住者」の場合の要件と適用・除外規定



  8. 【ハ】「1年以上の定住者」の手続き・必要書類と実務上の客観的立証



  9. 【ニ】扶養者が「特別永住者」の場合の要件と適用・除外規定



  10. 【ニ】「特別永住者」の手続き・必要書類と実務上の客観的立証



  11. 申請実務に向けた必須タスク ToDoリスト(6ステップ)



  12. 定住者告示第7号の養子縁組に関するよくある質問(FAQ)



  13. 山本行政書士事務所からのご案内・お問い合わせ(無料相談)



【この記事の要約:3つの重要な結論】


定住者告示7号の重要ポイントである、6歳未満の年齢制限、日本人や永住者などの扶養者要件、経済力などの客観的立証のまとめ

【年齢制限の絶対的ルール】定住者告示第7号の最大の要件は「6歳未満」の厳守です



定住者告示第7号を利用して海外から養子を呼び寄せる場合、就労目的の偽装養子縁組を完全に排除するため、普通養子縁組時および申請時において「6歳未満(5歳364日まで)」であることが絶対的な条件となります。


この「6歳の壁」は非常に厳格であり、養子が6歳になる誕生日の前日までに申請を完了させる必要があります。年齢制限を超えた場合、原則としてこの告示を使って日本へ呼び寄せることはいかなる理由があっても不可能です。



【扶養者の限定要件】受け入れる親は「日本人・永住者・1年以上の定住者・特別永住者」に限定されます



幼い外国籍の子供を日本で適切に保護・養育・監護するためには、親となる側に強固な身分と生活基盤が不可欠です。


そのため、本告示の適用対象となる扶養者は「【イ】日本人」「【ロ】永住者」「【ハ】1年以上の在留期間を指定されている定住者」「【ニ】特別永住者」の4つの区分に厳密に分類されています。在留期間が短い、あるいは生活基盤が不安定な親には適用されません。



【実務上の最重要ポイント】経済力と過去から未来へ繋がる「客観的立証」が許可の鍵を握ります


入管の「偽装養子ではないか」という厳しい疑念を晴らすためには、単なる書類上の親子関係の証明だけでは足りません。


課税・納税証明書による確固たる経済力の証明、海外送金明細やSNS通話履歴による過去からの扶養・交流実績の証明、そして地域の日本語教室や学校編入を見据えた来日後の具体的かつ実現可能な養育計画を、矛盾のない申請理由書として客観的に立証し尽くすことが求められます。



【完全解説】定住者告示7号で海外の養子(6歳未満)を呼ぶ要件と必要書類・実務上の注意点



告示7号:6歳未満の養子「6歳未満の養子と親の覚悟」



※ 告示7号には条文上、素行善良要件の規定はありません。ただし、何をしても実務においてフリーパスで入国できるわけでは決してありません。



原則、在留資格の申請・認定時点(申請書を提出する日)での年齢

※ 養子が6歳になる誕生日の前日までに申請を行う必要があります。



第7号の全体像と「6歳の壁」


就労目的の偽装養子縁組を防ぐために設けられた、定住者告示7号の厳格な要件である「6歳未満(小学校就学前)」という年齢制限の壁

今回、取り上げる「定住者告示第7号」は、日本に確固たる生活基盤を持つ者が、海外から「養子」を迎え入れ、日本で育てていくための専用ルートです。


この第7号の最大の特徴であり、全体を貫く絶対的な鉄の掟があります。それが「6歳未満(小学校就学前)」という厳格な年齢制限です。入管法における「養子」の扱いは、実子(6号)とは比較にならないほどシビアです。


なぜ国は、養子を「6歳未満」に限定したのでしょうか?その最大の理由は、「就労目的の偽装養子縁組(不法就労や児童労働、人身売買)を完全に排除するため」です。


【定住者】は就労制限が一切ない強力なビザです。もし年齢制限なく養子を呼べるとすれば、海外のブローカーが労働力となる若者(10代後半など)を「養子」として偽装縁組し、日本の工場などで不法に働かせる温床となります。


これを防ぐため、国は「純粋に親として、日本で子供を愛情を持って育て、教育していく真摯な意思と実態がある」と客観的に認められる年齢の上限として、「6歳未満(5歳364日まで)」という絶対ラインを設定しました。


そして、この幼い命を日本で適切に保護・養育するためには、親となる側にも「強固な身分と経済力」が不可欠です。そのため、第7号は親の在留資格に応じて【イ(日本人)】【ロ(永住者)】【ハ(定住者)】【ニ(特別永住者)】の4つの扉に分類されています。



【イ】日本人


日本人が海外の親族の子供などを6歳未満の普通養子として日本に呼び寄せる際の定住者告示7号【イ】の要件と必要書類

告示定住7号【イ】の定義と条文の内容



入管法の告示において、【定住者】7号は以下のように規定されています。



【条文】


次のいずれかに該当する者の扶養を受けて生活するこれらの者の六歳未満の養子

(第一号から第四号まで、前号又は次号に該当する者を除く。)に係るもの。


「イ」 日本人



告示定住7号【イ】に該当するのは、「日本人の扶養を受けて生活する、6歳未満の養子(ただし、1〜4号、6号、8号に該当する者を除く)」となります。



なぜ「6歳未満」であり、「日本人等の扶養」なのか?



入管法における養子の扱いは非常にシビアです。最大の原因は「就労目的の偽装養子縁組(不法就労や人身売買)を防ぐため」です。


【定住者】は法律で認められている仕事ならどんな仕事でもできる在留資格であるため、年齢制限なく養子を呼べるとすれば、労働力となる若者を「養子」として偽装縁組し、不法に働かせるブローカー行為が横行します。


これを完全に排除し、「純粋に親として、日本で子供を育て、教育していく真摯な意思と実態がある」と客観的に認められる年齢の上限として、普通養子縁組時かつ申請時に小学校就学前である「6歳未満」という絶対的な要件が設定されたのです。


また、扶養者が「日本人」等に限定されているのは、日本に確固たる生活基盤を持つ者でなければ、幼い外国籍の子供を日本で適切に保護・養育・監護できないという理由からです。



要件に適応している人(適用される人)とその理由・原因



【適用される具体例】


日本人夫婦(あるいは日本人と外国人の夫婦)が、妻の母国であるフィリピンの孤児院や親族から、身寄りのない5歳の子供を「普通養子」として法的に引き取り、日本に呼び寄せて自分たちの子供として育てるケース。



【適用の理由】


扶養者が「日本人」であり、かつ養子が縁組時・申請時において「6歳未満」であるため、7号【イ】の要件に完全に合致します。就労目的ではなく、人道的な観点から真に子を養育するという特別な理由があると判断されるため適用されます。



適用されない人(除く規定)は誰で、その理由と原因は何か?



告示7号【イ】の要件から外れ、適用されない(除外される)のは以下の人々です。



  • ① 条文上の除く規定(1〜4号、6号、8号該当者)



    • 誰が?


      インドシナ難民(1号)、日系人(3号・4号)、日本人の配偶者等の連れ子など実子(6号)、中国残留邦人等(8号)に該当する養子。



    • 理由・原因


      これは法制上の整理(ルールの優先順位)が原因です。例えば、養子にした子が同時に「日系3世(4号)」の要件も満たす場合や、「日本人の配偶者の実子(連れ子=6号ニ)」である場合は、そちらの専用の告示類型を適用すべきであり、わざわざ要件の厳しい「7号の養子」として扱う必要がないため、条文上明確に除外されているのです。



  • ② 「日本人の特別養子」である場合



    • 誰が?


      日本の民法に基づく「特別養子縁組」をした子供。



    • 理由・原因


      特別養子は、法律上「実子」と全く同じ扱いを受けます。そのため、定住者7号ではなく、実子と同じ最強の身分系資格である「日本人の配偶者等(日本人の特別養子)」に該当するからです。普通養子縁組の場合のみ、この定住者7号【イ】を使います。



  • ③ 縁組時または申請時に「6歳以上」である養子



    • 誰が?


      7歳や10歳の時に養子縁組をした子供。



    • 理由・原因


      告示7号の「6歳未満」という絶対要件から外れるためです。前述の通り、労働力確保のための偽装縁組を排除するため、6歳以上の養子を定住者として呼び寄せることは、いかなる理由があっても原則としてこの告示では不可能です。



【提出書類のリスト】



※実務上、連れ子定住の認定申請に準じた以下の書類が求められます



<申請人(外国に住む子ども)の書類>



  • 親子関係を証明する書類(本国の出生証明書、養子縁組証明書等)


  • パスポートコピー(ある場合)


  • 顔写真(縦4cm×横3cm・最近6ヶ月以内)1枚



<日本に住む親・扶養者(日本人等)の書類>



  • 戸籍謄本(親が日本人と結婚している場合/婚姻の記載があるもの)


  • 住民票(世帯全員記載のもの)


  • 日本の親(扶養者)の住民税の課税証明書、および納税証明書


  • 日本の親(扶養者)の職業証明書(会社員は在職証明書、自営業は確定申告書の写し等)


  • 身元保証書(親が署名したもの)


  • 来日後の予定説明書、及びその関連資料(入学予定学校側担当者の名刺等)


  • これまでの扶養・交流を立証する書類(送金証明・スナップ写真・電話の通話記録・パスポートのコピー等)


  • 申請理由書



実務上の大事な考え方と「客観的立証」



入管の疑いを晴らすためには、以下の点を書類で完璧に立証しなければなりません。



  • ① 過去の申請歴との齟齬(隠蔽)がないか


    過去の申請記録はすべて入管に残っています。例えば、外国人配偶者が過去に「日本人の配偶者等」を申請した際、今回養子にする子供(親族の子など)の存在や関係性を隠していたり、事実と異なる申告をしていたりした場合、強烈なマイナス評価(虚偽申告の疑い)を受けます。


    過去のやらかし(齟齬)がある場合は、資料提出通知書で厳しく追及されるため、申請理由書で合理的な説明を先回りして行う必要があります。



  • ② 扶養実績と交流実績の客観的証明



    離れて暮らしている間も、親として子供の生活費を支援し、愛情を持って接していた証拠が必須です。



    • 送金証明書


      生活費や養育費として、現地の保護者(祖父母など)宛てに継続的に送金していた記録。



    • 交流記録


      SNSのビデオ通話履歴(Video call)のスクリーンショットや、日本から本国へ子供に会いに行った際のパスポートの出入国スタンプ、スナップ写真など。



  • ③ 確固たる収入の安定性



    幼い子供を日本で育てるためには、日本の親に十分な経済力がなければなりません。課税証明書と納税証明書によって「安定した収入があり、かつ税金の未納がないこと」を証明します。



  • ④ 来日後の具体的かつ実現可能な養育・教育計画


    「とりあえず呼ぶ」という態度は偽装を疑われます。申請理由書や来日後の予定説明書において、「来日後、どこの保育園や学校に入れるのか」「日本語の学習支援はどうするのか」といった具体的な教育の青写真を提示します。


    実際に地域の学校に事前相談に行き、担当者の名刺をもらって添付するなどの入念な準備が、審査官を納得させる大きな材料となります。



以上の通り、告示定住7号【イ】の手続きは、「書類上の親子」ではなく、過去から未来にわたる「真の親子としての実態」を、客観的かつ論理的に証明し尽くすことが求められるのです。



手続きと実務上の大事な考え方(なぜそのような手続きになるのか)



※申請手続きの基本情報については、出入国在留管理庁の公式ページ(在留資格「定住者」)もあわせてご参照ください。



告示定住である7号は、海外にいる養子を直接呼び寄せるための「在留資格認定証明書交付申請」が可能です(告示外定住が原則不可であるのとは対照的です)。


手続きにおいて重視されるのは、扶養能力(経済力)来日後の養育計画です。連れ子定住の審査ポイントと同様に、日本の親が養子を養っていくための十分な収入(課税・納税証明書等で立証)があるか、そして来日後にどこの学校に入れるかなどの計画が厳しく見られます。


実務上、入管は「本当に親として育てる気があるのか?親戚の子供を良い環境の日本に留学させるための偽装養子ではないか?」という疑いの目を持ちます。そのため、なぜ親族の子供を自分が養子にする必要があったのかという経緯(申請理由書)や、扶養実績・親子交流実績(送金証明や写真など)を提出し、偽装でないことを客観的に証明する手続きとなるのです。



【ロ】永住者の在留資格を持って在留する者


永住者が海外にいる甥や姪などの身寄りのない子供を養子として迎え入れるための定住者告示7号【ロ】の要件と手続き

告示定住7号【ロ】の定義と内容



入管法の告示において、定住者7号は以下のように規定されています。



【条文】


次のいずれかに該当する者の扶養を受けて生活するこれらの者の六歳未満の養子(第一号から第四号まで、前号又は次号に該当する者を除く。)に係るもの。


「ロ」永住者の在留資格をもつて在留する者



告示定住7号【ロ】に該当するのは、「永住者の扶養を受けて生活する、6歳未満の養子(ただし、1〜4号、6号、8号に該当する者を除く)」となります。



なぜ「6歳未満」であり、「永住者の扶養」なのか?



入管法における養子の扱いは非常にシビアです。最大の原因は「就労目的の偽装養子縁組(不法就労や児童労働)を防ぐため」です。


【定住者】は法律で認められる仕事ならどんな仕事でもできる在留資格であるため、年齢制限なく養子を呼べるとすれば、労働力となる若者を「養子」として偽装縁組し、不法に働かせるブローカー行為が横行します。


これを完全に排除し、「純粋に親として、日本で子供を育て、教育していく真摯な意思と実態がある」と客観的に認められる年齢の上限として、小学校就学前である「6歳未満」という絶対的な要件が設定されたのです。


また、扶養者が【永住者】に限定されているのは、永住者が日本に確固たる生活基盤と永続的な居住権を持つ者であり、幼い外国籍の子供を日本で中長期的に適切に保護・養育できる能力があると国が認めているからです。



要件に適応している人(適用される人)とその理由・原因



【適用される具体例】


日本で長年働き【永住者】の在留資格を取得した中国人夫婦が、中国にいる親戚が事故で亡くなったため、残された身寄りのない3歳の甥っ子を「普通養子」として法的に引き取り、日本に呼び寄せて自分たちの子供として育てるケース。



【適用の理由】


扶養者が【永住者】であり、かつ養子が縁組時・申請時において「6歳未満」であるため、7号【ロ】の要件に完全に合致します。


就労目的ではなく、人道的な観点から真に子を養育するという特別な理由があると判断されるため適用されます。



適用されない人(除く規定)は誰で、その理由と原因は何か?



告示7号【ロ】の要件から外れ、適用されない(除外される)のは以下の人々です。



  • ① 条文上の除く規定(1〜4号、6号、8号該当者)



    • 誰が?


      インドシナ難民(1号)、日系人(3号・4号)、日本人の配偶者等の連れ子など実子(6号)、中国残留邦人等(8号)に該当する養子。



    • 理由・原因


      これは法制上の整理(ルールの優先順位)が原因です。例えば、養子にした子が同時に「日系3世(4号)」の要件も満たす場合などは、そちらの専用の告示類型を適用すべきであり、わざわざ要件の厳しい「7号の養子」として扱う必要がないため、条文上明確に除外されています。



  • ② 「永住者の配偶者等」への該当を期待する者



    • 誰が?


      永住者の養子となった子供を、実子と同じ「永住者の配偶者等」の資格で呼ぼうとする者。



    • 理由・原因


      入管法上、「永住者の配偶者等」に該当する子供は「永住者の子として出生した者」に限られ、「養子」は含まれません。


      したがって、永住者が子供を養子にした場合、実子用の「永住者の配偶者等」ではなく、この「定住者7号【ロ】」を適用しなければならないという厳格な区分けが存在します。



  • ③ 縁組時または申請時に「6歳以上」である養子(外部知識)



    • 誰が? 7歳や10歳の時に養子縁組をした子供。



    • 理由・原因


      告示7号の「6歳未満」という絶対要件から外れるためです。労働力確保のための偽装縁組を排除するため、6歳以上の養子を定住者として呼び寄せることは原則として不可能です。



手続きと実務上の大事な考え方(なぜそのような手続きになるのか)



※申請手続きの基本情報については、出入国在留管理庁の公式ページ(在留資格「定住者」)もあわせてご参照ください。



告示定住である7号は、海外にいる養子を直接呼び寄せるための「在留資格認定証明書交付申請」が可能です。


手続きにおいて入管が最も重視するのは、「永住者である親の扶養能力(経済力)」と「来日後の養育計画・扶養実績」です。



【提出書類のリスト】



偽装養子ではないことを立証するために、以下の書類を漏れなく準備・提出する必要があります。これらは子供を呼び寄せる定住者認定申請において基本となる書類群です。



【申請人(外国に住む子ども)の書類】



  • 親子関係を証明する書類(本国の出生証明書等)


    本国で適法に身分登録がなされている客観的証明となります。


    例えばフィリピンの場合、出生証明書(CERTIFICATE OF LIVE BIRTH)や、教会が発行する洗礼証明書(CERTIFICATE OF BAPTISM)などが該当します。


  • パスポートコピー(ある場合)


  • 顔写真(縦4cm×横3cm・最近6ヶ月以内)1枚



【日本に住む親・扶養者(永住者)の書類】



  • 戸籍謄本(親が日本人と結婚している場合/婚姻の記載があるもの)


    永住者の場合、日本人配偶者がいれば日本の戸籍謄本、そうでない場合は本国の家族関係証明書等で身分関係を証明します。


  • 住民票(世帯全員記載のもの)


  • 日本の親(扶養者)の住民税の課税証明書、および納税証明書


  • 日本の親(扶養者)の職業証明書


    ▽ 会社員の場合は「在職証明書」


    ▽ 自営業の場合は「確定申告書の写し」


    ▽ 会社役員の場合は「会社の登記簿謄本」


  • 身元保証書(親が署名したもの)


    永住者である親が、日本滞在中の滞在費・帰国旅費・法令遵守を保証する書類です。


  • 来日後の予定説明書、及びその関連資料(入学予定学校側担当者の名刺等)


  • これまでの扶養・交流を立証する書類(送金証明・スナップ写真・電話の通話記録・パスポートのコピー等)


  • 申請理由書



「偽装ではない」と客観的に証明するための資料の作成



提出書類の中でも、「経済力の立証」「扶養・交流の立証」「来日後の計画(申請理由書)」が許可の可否を直接的に左右します。実務上、これらをどのように作成・提示すべきか深掘りします。



  • ①:経済力の立証



    幼い外国籍の子供を安定して育てるためには、永住者である親に十分な収入があることが大前提です。



    課税・納税証明書の重要性


    年間の収入額を証明すると同時に、税金の未納や滞納がないことを証明する最重要書類です。入管は公的義務の不履行を厳しくチェックするため、滞納がある場合は極めて不利になります。



  • ②:扶養実績と交流実績の客観的証明



    離れて暮らしていても、真の親として責任と愛情を持って接している実態を、以下の資料で証明します。



    • 送金履歷証明書による扶養の証明


      口頭で「生活費を送っている」と言うだけでなく、海外送金サービス等を利用した客観的な送金明細が必要です。


      受取人名、送金日、金額、目的(Living expenses等)が記載された証明書を添付します。幼い養子本人は口座を持てないため、受取人は本国で子供の世話をしている親族(祖父母や姉など)になりますが、理由書において「誰宛てに、何の目的で送金しているか(生活費や養育費、買い物の費用等であり、間接的に子供の利益になっていること)」を明確に説明し、関連性を紐づける必要があります。



    • SNS通話記録等による交流の証明


      Facebook MessengerやLINEなどの通話履歴(Video call, Audio call)のスクリーンショットを印刷して提出します。通話日時や通話時間(例: 4 mins)が記録された画面を複数提出することで、日常的に母子(父子)のコミュニケーションが継続していることの強力な証拠となります。



    • 渡航歴と面会


      パスポートの出入国スタンプなどを用いて子供に会いに行った実績を示します。新型コロナウイルスの影響等で渡航できなかった期間がある場合は、理由書で合理的に釈明します。



  • ③:来日後の具体的な養育計画と教育計画



    「とりあえず日本に呼ぶ」という態度は、就労目的の偽装を疑われます。日本社会でどのように育てていくかという具体的なロードマップが必須です。



    • 教育・日本語学習の青写真


      申請理由書や予定説明書において、来日後の学校編入や日本語学習の計画を具体的に記載します。


      例えば、「地域の公益財団法人が運営する日本語学習支援教室を利用して日本語を集中的に勉強させる」といった計画を立て、その教室の案内(データベース等の資料)を添付することで、計画の信憑性が格段に上がります。


      必要であれば日本語学校への通学も視野に入れていることをアピールします。



    • 社会のルール遵守の誓約


      理由書の結びとして、「親として全力で支援し、日本の法律やマナーをしっかり指導し、日本社会に迷惑をかけない」という強い覚悟と誓約を記載します。



    ④:過去の申請内容との齟齬を防ぐ(理由書での補足)



    入管は、永住者が過去に自身のビザ申請等を行った際の記録と今回の申請内容に齟齬(隠蔽など)がないかを厳しく確認します。


    また、提出する本国の証明書(洗礼証明書など)に、扶養者以外の人物が「Sponsors」として記載されている場合、「この人物が経済的負担者なのではないか?」と疑われる可能性があります。そのため、理由書において「Sponsorsとは経済的負担者ではなく、フィリピンの文化として親しい親族や友人が名付けられるものである」といった文化的な背景事情をあらかじめ先回りして補足説明し、疑義を生じさせないことが実務上の重要なテクニックとなります。



結論



告示定住7号【ロ】の手続きは、単なる書類の穴埋め作業ではありません。「養子縁組の経緯の合理的な説明」「送金とSNS通話という過去から現在に至る事実の客観的証拠」「日本語学習や学校編入という未来への確かな準備」を、申請理由書という一本の論理的なストーリーで編み上げ、入管の「偽装ではないか」という疑いを完全に払拭する、極めて立証責任の重い手続きとなります。



【ハ】1年以上の在留期間を指定されている定住者の在留資格を持って在留する者


1年以上の在留期間を持つ定住者が海外の養子を呼び寄せる際の定住者告示7号【ハ】の要件と、税金滞納などのリスクに対する客観的立証

告示定住7号【ハ】の定義と条文の内容



入管法の告示において、定住者7号は以下のように規定されています。



【条文】


次のいずれかに該当する者の扶養を受けて生活するこれらの者の六歳未満の養子(第一号から第四号まで、前号又は次号に該当する者を除く。)に係るもの。


「ハ」 一年以上の在留期間を指定されている定住者の在留資格をもつて在留する者



告示定住7号【ハ】に該当するのは、「1年以上の在留期間を持つ定住者の扶養を受けて生活する、6歳未満の養子(ただし、1〜4号、6号、8号に該当する者を除く)」となります。



なぜ「6歳未満」であり、「1年以上の定住者の扶養」なのか?



「6歳未満」という年齢制限の最大の原因は、「就労目的の偽装養子縁組(不法就労や児童労働)を防ぐため」です。


【定住者】は法律で認められている仕事ならどんな仕事でもできる在留資格であるため、年齢制限なく養子を呼べるとすれば、労働力となる若者を「養子」として偽装縁組し、不法に働かせるブローカー行為が横行します。


これを完全に排除し、「純粋に親として、日本で子供を育て、教育していく真摯な意思と実態がある」と客観的に認められる年齢の上限として、小学校就学前である「6歳未満」という絶対的な要件が設定されたのです。


次に、なぜ「単なる定住者」ではなく「1年以上の在留期間を指定されている」【定住者】に限定されているのでしょうか。【定住者】の在留期間は、個々の在留状況に応じて「5年」「3年」「1年」「6月」などが付与されます。


もし、税金の滞納や素行不良、あるいは生活基盤の不安定さから入管に「1年未満(例えば6ヶ月)」の在留期間しか認められていないような外国人が、幼い養子を呼び寄せたとしても、日本で中長期的に適切に保護・養育していくことは困難であると判断されます。


そのため、「最低でも1年以上の在留期間を付与されるだけの、確固たる生活基盤と良好な在留状況を有していること」が、子供を扶養する親の最低条件として条文上明確に設定されたのです。



要件に適応している人(適用される人)とその理由・原因



【適用される具体例】


日本人と結婚して来日したフィリピン人女性が、日本人夫との離婚を経て「定住者(在留期間3年)」へ資格変更し、日本で安定して働いているとします。


彼女が、本国フィリピンで両親を事故で亡くして身寄りがなくなった4歳の甥っ子を「普通養子」として法的に引き取り、日本に呼び寄せて自分自身の子供として育てるケース。



【適用の理由】


扶養者が「1年以上の在留期間を持つ定住者」であり、かつ養子が縁組時・申請時において「6歳未満」であるため、7号【ハ】の要件に完全に合致します。就労目的ではなく、人道的な観点から真に子を養育するという特別な理由があると判断されるため適用されます。



適用されない人(除く規定)は誰で、その理由と原因は何か?



告示7号【ハ】の要件から外れ、適用されない(除外される)のは以下の人々です。



  • ① 条文上の除く規定(1〜4号、6号、8号該当者)



    • 誰が?


      インドシナ難民(1号)、日系人(3号・4号)、日本人の配偶者等や定住者の実子(6号)、中国残留邦人等(8号)に該当する養子。



    • 理由・原因


      これは法制上の整理(ルールの優先順位)が原因です。例えば、定住者が養子にした子供が、同時に「日系3世(4号)」の要件も満たす場合などは、そちらの専用の告示類型を優先して適用すべきであり、わざわざ要件の厳しい「7号の養子」として扱う必要がないため、条文上明確に除外されています。



  • ② 「1年未満の在留期間」しか持たない定住者の養子



    • 誰が?


      扶養者である定住者が、税金の滞納などで在留状況が不良とみなされ、在留期間「6ヶ月」等を指定されている場合、その養子。



    • 理由・原因


      7号【ハ】の条文で「一年以上の在留期間を指定されている」と明記されているため、これに該当せず除外されます。生活基盤が不安定な親には養子を育てる能力がないと見なされるためです。



  • ③ 縁組時または申請時に「6歳以上」である養子



    • 誰が?


      7歳や10歳の時に養子縁組をした子供。



    • 理由・原因


      告示7号の「6歳未満」という絶対要件から外れるためです。労働力確保のための偽装縁組を排除するため、6歳以上の養子を定住者として呼び寄せることは原則として不可能です。



手続きと実務上の大事な考え方(なぜそのような手続きになるのか)



※申請手続きの基本情報については、出入国在留管理庁の公式ページ(在留資格「定住者」)もあわせてご参照ください。



告示定住である7号は、海外にいる養子を直接呼び寄せるための「在留資格認定証明書交付申請」が可能です。 手続きにおいて入管が最も重視するのは、「定住者である親の扶養能力(経済力)」と「来日後の養育計画・扶養実績」です。


入管の審査官は、「親戚の子供を良い環境の日本で生活させるためだけの、名義貸しのような偽装養子ではないか?」という疑いの目も持っています。


そのため、単に本国で養子縁組が成立したという証明書だけでなく、以下の資料を求めて偽装でないことを客観的に証明させます。



「偽装ではない」と客観的に証明するための深掘り解説



入管の持つ「偽装ではないか」という疑念を晴らすために、実務上、以下の3つの要素を完璧に立証する必要があります。



  • ①:経済力の立証(扶養能力)



    幼い外国籍の子供を安定して育てるためには、定住者である日本の親に十分な収入があることが大前提です。



    • 課税・納税証明書の絶対的意義


      年間の収入額を証明すると同時に、税金の未納や滞納がないことを証明する最重要書類です。



    • 7号【ハ】特有のリスク


      7号【ハ】の条文上の要件は「一年以上の在留期間を指定されている定住者」です。もし親である定住者が税金を滞納し、次回の更新で在留期間が「6ヶ月」などに短縮されてしまえば、そもそもこの7号【ハ】で子供を呼ぶ(または在留し続ける)要件を満たさなくなってしまいます。


      したがって、安定した「職業証明(在職証明書等)」と「納税実績」は、単なる収入証明以上の意味を持ちます。



  • ②:扶養実績と交流実績の客観的証明



    離れて暮らしていても、真の親として責任と愛情を持って接している実態を証明します。



    • 送金履歴証明書による扶養の証明


      口頭での主張だけでなく、海外送金サービス等を利用した客観的な送金明細が必須です。例えば、送金代行会社(Digitel等)の明細書にて、受取人名(本国で子の世話をしている親族等)、金額、送金目的(「Living expenses(生活費)」等)が明記されたものを提出します。



    • SNS通話記録等による交流の証明


      Facebook MessengerやLINEなどの通話履歴のスクリーンショットを印刷して提出します。画面に「Video call(ビデオ通話)」や「Audio call」の発着信履歴、通話時間(例: 4 mins, 6 mins)が記録されていることが、日常的な親子のコミュニケーションが継続していることの強力な証拠となります。



    • 過去の「やらかし(齟齬)」の追及


      入管は過去の申請記録をすべて確認します。過去に定住者への変更申請等をした際、今回養子にする子の存在を隠していたりすると、虚偽申告を疑われます。実際の入管からの『資料提出通知書』では、「過去の申請時、子についての記載がなかったことに対する説明」を厳しく求められる事例が存在します。



  • ③:来日後の具体的な養育計画と教育計画



    「とりあえず日本に呼ぶ」という態度は、偽装を疑われます。日本社会でどのように育てていくかという具体的なロードマップ(申請理由書や予定説明書)が必須です。



    • 入管の厳しいチェックの実際


      入管からの『資料提出通知書』の事例によれば、入管は「申請人が本邦に入国することとなった場合、通学中の学校はどうされる予定でしょうか」「申請人は現在誰とどこで生活しているのでしょうか」「具体的な就学予定先」について、詳細な説明と疎明資料(学校の受け入れ予定証明書等)を求めてきます。



    • 日本語学習の青写真


      例えば、公益財団法人が運営する「日本語・学習支援教室」のデータベースを利用し、自宅近くの教室(例:横浜市の鶴見国際交流ラウンジでの学習支援など)の案内を添付し、具体的に「どこで日本語を集中的に学ばせるか」を提示することで、計画の信憑性が格段に上がります。 これら過去の扶養実績から未来の教育計画までを、矛盾のない一本の論理的な「申請理由書」として編み上げることが求められます。



【提出書類の全貌リスト】



上記の実務上の考え方に基づき、告示定住7号【ハ】の認定申請において提出すべき書類の全貌は以下の通りです。



【申請人(外国に住む養子)の書類】



  • 親子関係を証明する書類(本国の出生証明書等)


    ※本国で適法に養子縁組・身分登録がなされていることの客観的証明となります。


  • パスポートコピー(ある場合)


  • 顔写真(縦4cm×横3cm・最近6ヶ月以内)1枚



【日本に住む親・扶養者(1年以上の期間を持つ定住者)の書類】



  • 戸籍謄本(親が日本人と結婚している場合/婚姻の記載があるもの)


    ※定住者自身が外国籍同士の夫婦である場合は、本国の家族関係を証明する公証書等を提出します。


  • 住民票(世帯全員記載のもの)


  • 日本の親(扶養者である定住者)の住民税の課税証明書、および納税証明書


  • 日本の親(扶養者である定住者)の職業証明書


    • 会社員の場合:在職証明書


    • 自営業の場合:確定申告書の写し


    • 会社役員の場合:会社の登記簿謄本


  • 身元保証書(日本の親が署名したもの)


    来日後の予定説明書、及びその関連資料(入学予定学校側担当者の名刺等) ※前述の日本語教室の案内等も含みます。


  • これまでの扶養・交流を立証する書類


    • 送金証明書(Digitel等の送金明細など)


    • スナップ写真


    • 電話(SNS等)の通話記録のスクリーンショット


    • 本国へ会いに行った際のパスポートの出入国スタンプ(コピー)等


  • 申請理由書


    ※養子縁組の経緯、これまでの扶養状況、過去の申請歴との齟齬がないことの釈明、来日後の覚悟を論理的に記載します。


以上の通り、定住者7号【ハ】の手続きは、形式的な書類の提出にとどまらず、客観的な証拠(送金・通話・教育計画)をもって「真の親子としての実態」を入管に証明し尽くす、極めて立証責任の重い手続きとなります。



【二】特別永住者


在日韓国人などの特別永住者が海外の養子を呼び寄せるための定住者告示7号【ニ】の要件と、扶養実績や交流の客観的立証方法

告示定住7号【ニ】の定義と条文の内容



入管法の告示において、定住者7号は以下のように規定されています。



【条文】


次のいずれかに該当する者の扶養を受けて生活するこれらの者の六歳未満の養子(第一号から第四号まで、前号又は次号に該当する者を除く。)に係るもの。


「ニ」特別永住者



告示定住7号【ニ】に該当するのは、「特別永住者の扶養を受けて生活する、6歳未満の養子(ただし、1〜4号、6号、8号に該当する者を除く)」となります。



なぜ「6歳未満」であり、「特別永住者の扶養」なのか?



まず「6歳未満」という年齢制限の最大の原因は、「就労目的の偽装養子縁組(不法就労や児童労働)を防ぐため」です。


【定住者】は法律で認められている仕事ならどんな仕事でもできる在留資格であるため、年齢制限なく養子を呼べるとすれば、労働力となる若者を「養子」として偽装縁組し、不法に働かせるブローカー行為が横行します。


これを完全に排除し、「純粋に親として、日本で子供を育て、教育していく真摯な意思と実態がある」と客観的に認められる年齢の上限として、小学校就学前である「6歳未満」という絶対的な要件が設定されたのです。


次に、扶養者が【特別永住者】であることの意味です。特別永住者とは、歴史的な経緯により日本に在留する在日韓国・朝鮮人や台湾人等とその子孫に認められた、極めて安定した法的地位です。


日本社会に完全に生活の基盤を置いているため、幼い外国籍の子供を日本で中長期的に適切に保護・養育する能力があると国が認めていることから、日本人や永住者と並んで、養子を呼び寄せる主体として条文上認められているのです。



要件に適応している人(適用される人)とその理由・原因



【適用される具体例】


日本で生まれ育った【特別永住者】である在日韓国人の夫婦が、韓国にいる親戚が事故で亡くなったため、身寄りのなくなった4歳の甥っ子を「普通養子」として韓国および日本の法律に則って法的に引き取り、日本に呼び寄せて自分たちの子供として育てるケース。



【適用の理由】


扶養者が【特別永住者】であり、かつ養子が縁組時・申請時において「6歳未満」であるため、7号【ニ】の要件に完全に合致します。


就労目的ではなく、人道的な観点から真に子を養育するという特別な理由があると判断されるため適用されます。



適用されない人(除く規定)は誰で、その理由と原因は何か?



告示7号【ニ】の要件から外れ、適用されない(除外される)のは以下の人々です。



  • ① 条文上の除く規定(1〜4号、6号、8号該当者)



    • 誰が?


      インドシナ難民(1号)、日系人(3号・4号)、日本人の配偶者等や永住者の配偶者等の実子(6号)、中国残留邦人等(8号)に該当する養子。



    • 理由・原因


      これは法制上の整理(ルールの優先順位)が原因です。例えば、特別永住者の配偶者(永住者の配偶者等)の連れ子を養子にした場合などは、6号ニ(連れ子定住)の要件を満たす可能性があります。そちらの専用の告示類型に該当する場合はそちらを適用すべきであり、わざわざ要件の厳しい「7号の養子」として扱う必要がないため、条文上明確に除外されています。



  • ② 特別永住者の「特別養子」である場合



    • 誰が?


      特別永住者と、日本の民法に基づく「特別養子縁組」をした子供。



    • 理由・原因


      普通養子ではなく特別養子の場合、実子と全く同じ扱いになります。そのため、「定住者」ではなく、「永住者の配偶者等」や「特別永住者(一定の要件を満たす場合)」といった、別の在留資格・地位の対象として検討されるべきであるため、この7号の普通養子の枠組みからは実質的に外れます。



  • ③ 縁組時または申請時に「6歳以上」である養子



    • 誰が?


      7歳や10歳の時に養子縁組をした子供。



    • 理由・原因


      告示7号の「6歳未満」という絶対要件から外れるためです。労働力確保のための偽装縁組を排除するため、6歳以上の養子を定住者として呼び寄せることは原則として不可能です。



手続きと実務上の大事な考え方(なぜそのような手続きになるのか)



※申請手続きの基本情報については、出入国在留管理庁の公式ページ(在留資格「定住者」)もあわせてご参照ください。



告示定住である7号は、海外にいる養子を直接呼び寄せるための「在留資格認定証明書交付申請」が可能です。 手続きにおいて入管が最も重視するのは、「特別永住者である親の扶養能力(経済力)」と「来日後の養育計画・扶養実績」です。



【なぜこのような手続きになるのか?(実務上の考え方)】



入管の審査官は、「親戚の子供を良い環境の日本で生活させるためだけの、名義貸しのような偽装養子ではないか?」という疑いの目を持ちます。


そのため、単に本国で養子縁組が成立したという証明書(戸籍や出生証明等)だけでなく、以下の資料を求めて偽装でないことを客観的に証明させます。



  • 経済力の立証


    特別永住者親の住民税の課税・納税証明書、在職証明書など。幼い子供を安定して育てる十分な収入があるかを審査します。



  • 扶養・交流の立証


    送金証明、SNSの通話記録、スナップ写真など。離れていても親として愛情と責任を持って接している実態を求めます。



「偽装ではない」と客観的に証明するための資料



入管の持つ「偽装ではないか」という疑念を晴らすために、実務上、以下の3つの要素を完璧に立証する必要があります。



  • ①:経済力の立証(扶養能力)



    幼い外国籍の子供を安定して育てるためには、日本の親(特別永住者)に十分な収入があることが大前提です。



    • 課税・納税証明書の絶対的意義


      特別永住者親の住民税の課税証明書・納税証明書や、在職証明書は最重要書類です。年間の収入額を証明すると同時に、「税金の未納や滞納がないこと」を証明します。



    • 公的義務の履行


      入管は納税状況を非常に重視します。未納や滞納がある場合、そもそも日本社会での公的義務を果たしていないとみなされ、幼い子供を適正に扶養する能力がないと判断される致命的なリスクとなります。



  • ②:扶養実績と交流実績の客観的証明



    離れて暮らしていても、真の親として責任と愛情を持って接している実態を証明します。



    • 送金履歴証明書による扶養の証明


      口頭での主張だけでなく、客観的な送金明細が必須です。実際の事例のように、送金代行会社(Digitel等)の明細書にて、受取人名(本国で子の世話をしている親族等)、金額、送金目的が「Living expenses(生活費)」等と明記されたものを提出します。


      幼い子は口座を持てないため、親族等へ送金し、それが間接的に子の利益になっていることを理由書で紐づけます。



    • SNS通話記録や渡航歴による交流の証明


      Facebook MessengerやLINEなどの通話履歴のスクリーンショットを印刷して提出します。画面に「Video call(ビデオ通話)」や「Audio call」の発着信履歴、通話時間(例: 4 mins, 6 mins)が記録されていることが、日常的な親子のコミュニケーションが継続していることの強力な証拠となります。また、本国へ会いに行った際のパスポートの出入国スタンプ等も重要な証拠です。



    • 過去の「やらかし(齟齬)」の追及


      入管は過去の申請記録をすべて確認します。過去に外国籍の配偶者を呼ぶ申請などをした際、今回養子にする子の存在を隠していたりすると、虚偽申告を疑われます。実際の入管からの『資料提出通知書』では、「過去の申請時、子についての記載がなかったことに対する説明」を厳しく求められる事例が存在します。



  • ③:来日後の具体的な養育計画と教育計画



    「とりあえず日本に呼ぶ」という態度は、就労目的などの偽装を疑われます。日本社会でどのように育てていくかという具体的なロードマップ(申請理由書や予定説明書)が必須です。



    • 入管の厳しいチェックの実際


      入管からの『資料提出通知書』の実例によれば、入管は「申請人が本邦に入国することとなった場合、通学中の学校はどうされる予定でしょうか」「本邦入国後の生活予定場所、具体的な就学(見学)予定先」について、詳細な説明と疎明資料(就学予定先の受け入れ予定証明書等)を厳しく求めてきます。



    • 日本語学習等の青写真


      例えば、公益財団法人が運営する「日本語・学習支援教室データベース」などを利用し、自宅近くの教室(例:横浜市鶴見区の国際交流ラウンジでの学習支援など)の案内を添付し、具体的に「どこで日本語を集中的に学ばせるか」を提示することで、計画の信憑性が格段に上がります。


      これら過去の扶養実績から未来の教育計画までを、矛盾のない一本の論理的な「申請理由書」として編み上げることが求められます。



【提出書類の全貌リスト】



上記の実務上の考え方に基づき、告示定住7号【ニ】(特別永住者の養子)の認定申請において提出すべき書類の全貌は以下の通りです(※実務上、連れ子定住等の認定申請に準じた以下の書類が求められます)。



【申請人(外国に住む養子)の書類】



  • 親子関係を証明する書類(本国の出生証明書等)


    本国で適法に養子縁組・身分登録がなされていることの客観的証明となります。

    (例:出生証明書、洗礼証明書等)


  • パスポートコピー(ある場合)


  • 顔写真(縦4cm×横3cm・最近6ヶ月以内)1枚



【日本に住む親・扶養者(特別永住者)の書類】



  • 戸籍謄本(親が日本人と結婚している場合/婚姻の記載があるもの) 特別永住者自身が外国籍同士の夫婦である場合などは、本国の家族関係を証明する公的書類等を提出します。


  • 住民票(世帯全員記載のもの)


  • 日本の親(扶養者である特別永住者)の住民税の課税証明書、および納税証明書


  • 日本の親(扶養者である特別永住者)の職業証明書


    ▽会社員の場合:在職証明書


    ▽自営業の場合:確定申告書の写し


    ▽会社役員の場合:会社の登記簿謄本


  • 身元保証書(日本の親が署名したもの)


    来日後の予定説明書、及びその関連資料(入学予定学校側担当者の名刺等) 前述の日本語学習支援教室の案内や、学校の受け入れ予定を証明するもの等を含みます。


  • これまでの扶養・交流を立証する書類


    • 送金証明書(Digitel等の送金明細など)


    • スナップ写真


    • 電話(SNS等)の通話記録のスクリーンショット


    • 本国へ会いに行った際のパスポートの出入国スタンプ(コピー)等


  • 申請理由書


    養子縁組の経緯、これまでの扶養状況と送金実態の説明、過去の申請歴との齟齬がないことの釈明、来日後の具体的な養育・教育計画を論理的に記載します。



以上の通り、定住者7号【ニ】の手続きは、形式的な書類の提出にとどまらず、客観的な証拠(送金記録・SNS通話記録・具体的な教育計画)をもって「真の親子としての実態」を入管に証明し尽くす、極めて立証責任の重い手続きとなります。


【必須タスクToDoリスト(定住者告示7号 申請実務)】


定住者告示7号の申請手続きに向けて、年齢確認や経済力の証明書類収集、申請理由書の作成などを行う必須タスク6ステップのToDoリスト

  • 1. 養子の年齢と申請スケジュールの厳密な管理と確認


     定住者告示第7号の絶対要件である「6歳未満」をクリアするため、本国での養子縁組成立時および日本の入管への在留資格認定申請時の両方で養子が5歳以下であることを確認します。


    実務上は海外書類の取得や翻訳に時間がかかるため、6歳の誕生日の前日までに必ず申請窓口に書類が受理されるよう、逆算してスケジュールを組みます。



  • 2. 扶養者(日本側の親)の在留資格と在留期間の要件チェック


     扶養者が本告示の対象である「日本人」「永住者」「特別永住者」あるいは「1年以上の在留期間を指定されている定住者」のいずれかに該当するかを事前に確認します。


    特に「定住者」が親となる場合は、税金滞納等で在留期間が6ヶ月などに短縮されると要件から外れてしまうため、在留カードの期限と指定期間の確認が必須です。



  • 3. 扶養能力(経済力)を裏付ける公的証明書の完全収集


     幼い養子を日本で安定して養育できる能力を入管に証明するため、扶養者の住民税の「課税証明書」と「納税証明書(未納がないことの証明)」、および在職証明書や確定申告書などの職業証明書を取得します。


    公的義務の履行状況が厳しく審査されるため、もし税金の未納があれば、申請前に必ず全額納付しておく必要があります。



  • 4. 過去からの扶養・交流実績の客観的証拠(エビデンス)の確保 


    離れて暮らす期間においても親として責任を果たしていたことを証明するため、Digitelなどの海外送金サービスによる送金明細(目的が「Living expenses」等と記載されたもの)を収集します。


    さらに、Facebook MessengerやLINEなどの「Video call」の通話時間と日時が分かるスクリーンショットや、渡航時のパスポートスタンプなど、交流の証拠を漏れなく印刷して準備します。



  • 5. 過去の入管への申請履歴との整合性(齟齬)の検証 


    入管には過去のビザ申請記録が全て残っているため、過去の配偶者ビザ申請時などに今回養子にする子供の存在や親族関係を隠していなかったか、事実と異なる申告をしていないかを確認します。


    もし過去の申告と齟齬がある場合は、資料提出通知書で厳しく追及されるため、申請理由書の中でその理由や背景(本国の文化的な事情等)を先回りして釈明する準備をします。



  • 6. 矛盾のない申請理由書と来日後の具体的な教育計画の策定 


    「とりあえず呼ぶ」という偽装養子の疑いを晴らすため、なぜその子を養子にする必要があったのかという経緯から、将来日本でどう育てるかまでを一本の論理的な申請理由書にまとめます。


    実務上は、地域の日本語学習支援教室のデータベース案内を添付したり、編入予定の学校へ事前相談に行き担当者の名刺を添付するなど、具体的かつ実現可能な教育計画を提示することが許可への大きな鍵となります。



【よくある質問(FAQ)】


定住者告示7号を利用した海外からの養子呼び寄せに関する、年齢制限や経済力の審査、特別養子縁組との違いなどのよくある質問と回答

Q1: 定住者告示7号を利用して海外から養子を呼ぶ場合、年齢制限はありますか?


 A1: はい


非常に厳格な年齢制限があります。就労目的の偽装養子縁組を防ぐため、本国で普通養子縁組を成立させた時点、および日本の出入国在留管理局へ在留資格認定証明書交付申請を行う時点の両方において、「6歳未満(5歳364日まで)」でなければなりません。6歳の誕生日の前日までに申請を完了させる必要があります。



Q2: 日本で養子を受け入れる親(扶養者)は、どの在留資格を持っていても申請可能ですか? 


A2: いいえ


誰でも適用されるわけではありません。幼い子供を安定して日本で養育する必要があるため、扶養者は「日本人」「永住者」「特別永住者」または「1年以上の在留期間を指定されている定住者」のいずれかに限定されています。短期滞在や就労ビザ、1年未満の在留期間しか持たない定住者などは対象外となります。



Q3: 離れて暮らしている海外の養子に対し、本当に親としての実態があるかを入管に証明するにはどうすればよいですか?


 A3


 口頭の主張だけでなく、客観的な証拠(エビデンス)の提出が実務上最も重要です。例えば、送金代行会社を利用した継続的な送金明細書(受取人名、金額、生活費などの目的が記載されたもの)や、LINE等のSNSでのビデオ通話履歴のスクリーンショット、現地へ会いに行った際のパスポートの出入国スタンプなどを複数組み合わせて提出し、愛情と責任を持って接している実態を証明します。



Q4: 日本側の親の収入や経済力はどのように審査されますか? 


A4


幼い子供を保護・養育する能力があるかを判断するため、日本側の親の「課税証明書」と「納税証明書」が非常に厳しくチェックされます。これは単なる年収額の証明だけでなく、「税金の未納や滞納がないこと」の証明でもあります。未納がある場合は、公的義務を果たしていないとして不許可のリスクが著しく高まります。



Q5: 特別養子縁組をした場合も、この「定住者告示7号」を使って呼び寄せることになりますか?


 A5: いいえ


特別養子縁組の場合は扱いが異なります。特別養子は法律上「実子」と全く同じ扱いを受けるため、この定住者7号ではなく、日本人の特別養子であれば「日本人の配偶者等」、永住者の特別養子であれば「永住者の配偶者等」といった、実子向けのより強力な身分系資格に該当することになります。この定住者7号は「普通養子」のためのルートです。



Q6: 親戚の子供(例えば甥や姪)を養子にする場合、入管からどのような疑いを持たれることが多いですか?


 A6


入管は常に「就労目的」や「親戚の子供を良い環境の日本へ留学させるための名義貸し(偽装養子)」ではないかという強い疑いの目を持っています。


そのため、なぜ実親ではなく自分が養子として引き取る必要があったのか(例:実親の事故死や困窮など)の経緯を申請理由書で合理的に説明し、客観的証拠でそれを裏付ける必要があります。



Q7: 来日後の養育や学校についての計画は、どの程度具体的に決めておく必要がありますか?


 A7


「日本に来てから考える」という態度は偽装を疑われます。申請理由書や予定説明書にて、地域のどの学校や保育園に入れる予定か、日本語の学習支援(公益財団法人が運営する日本語教室の利用など)をどう行うか等、具体的かつ実現可能な青写真を提示する必要があります。実際に学校へ事前相談に行き、担当者の名刺を添付するなどの入念な準備が実務上極めて有効です。



当事務所は、その良心に従い、誠意をもって、依頼者に寄り添って問題を解決させて頂くことをモットーとしております。そのため、お客様に帰責事由がない限り、不許可の場合には成功報酬はいただかない(無料とする)方針をとっております(※翻訳代や現地弁護士との折衝実費等の初期費用・着手金のみ頂戴いたします)。もちろん相談などは無料となっておりますので、何なりとおっしゃってくださいませ。


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