同性婚や離婚後の条件・家族の帯同に関する告示外特定活動ビザとは?【2026年最新】徹底解説
- 2 日前
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「同性婚のパートナーを日本に呼びたいけれど、家族滞在ビザが下りない…」「高度専門職で親を呼ぶ予定だが、幼い妹が一人きりになってしまう…」「日本人と離婚したが、愛する我が子を日本で育て続けたい…」
日本の入管法は厳格であり、規定の枠組みに当てはまらない事情を抱え、絶望的な思いをされている方は少なくありません。しかし、諦めるのはまだ早いです。日本の入管制度には、法律の枠を超えて法務大臣が個別に事情を考慮する最後の救済措置、「告示外特定活動」という道が用意されています。
本記事では、入管業務の最前線に立つ実務家の視点から、この「最も奥深く、理解が難しい」とされる在留資格の全貌を徹底解説します。2026年の最新法令(共同親権の導入や公租公課の厳格化など)にも完全対応。複雑なルールと許可を取得するための手順を、具体的なストーリーを交えてどこよりも分かりやすく紐解いていきます。
家族の帯同に関するケースでの告示外活動【記事の要約(3つの結論)】
✅ 原則として「海外からの直接呼び寄せ」は不可!日本国内での変更申請が絶対条件
告示外特定活動は、海外から外国人を呼ぶための「在留資格認定証明書(COE)」の交付が原則として認められていません。
したがって、まずは短期滞在などの別ビザで日本に入国し、適法に滞在している期間内に「在留資格変更許可申請」を行うという2段階のステップを踏むことが、実務上の最大の関門であり絶対原則となります。入国前の周到な書類準備が明暗を分けます。
✅ 許可の鍵は情熱ではなく「客観的証拠」と「公的義務の完全履行」
「可哀想だから」「一緒にいたいから」という感情的な訴えだけでは100%不許可になります。許可を得るには、本国の公的証明書、十分な収入証明、賃貸借契約書などの客観的な証拠を積み上げ、圧倒的な説得力を持つ「理由書」を作成する必要があります。
さらに、最新の審査では税金や年金などの未納・滞納がないこと(公的義務の履行)が極めて厳しく問われるため、日頃の遵法精神が必須です。
✅ 2026年「共同親権」時代でも、「同居の実態」が在留資格を左右する
日本人と離婚後に子供を育てる場合、2026年に導入された「共同親権」の名義を持つだけでは「定住者」ビザは得られません。
入管が最重視するのは「子供と実際に同居し、監護しているか」という実態です。親権があり同居していれば「告示外定住」、親権はあるが離れて暮らして養育費や面会で責任を果たしている場合は「告示外特定活動」と、同居の有無によって最終的なビザの着地点が明確に分かれます。
【目次】
【「あなたは該当する?」許可取得の10項目チェックリスト】
自身の状況が「告示外特定活動」の要件を満たし得るか、以下の10項目でチェックしてみましょう。
[共通事項]
[ ] 現在、日本国内に滞在している(または短期滞在で入国する手はずが整っている)。
[ ] 在留資格認定証明書(COE)が原則出ないことを理解し、変更申請の準備をしている。
[ ] 自身の事情を証明する「本国の公的書類」を客観的証拠として用意できる。
[ ] 日本で生活するための「十分で安定した収入・資産」を証明できる。
[ ] 税金、年金、健康保険など「公租公課」の未納・滞納が一切ない。
[同性婚配偶者の場合]
[ ] 双方の本国(または挙行国)の法律において、同性婚が合法かつ有効に成立している。
[ ] 来日前に、経済的・精神的な「共同生活の実態(同居実績)」があることを証明できる。
[高度専門職の家族(親の小さな子供)の場合]
[ ] 帯同させたい子供が未成年(特に義務教育期間)であり、本国に頼れる親族・監護者が「本当に誰もいない」と客観的に証明できる。
[日本人との子を持つ外国人(離婚後)の場合]
[ ] 子供が日本国籍を有しており(出生届・認知)、日本に在住している。
[ ] 離れて暮らしていても、養育費の支払いや定期的な面会交流など、親としての扶養・監護実績を証明できる。
日本の入管制度における最後の砦「告示外特定活動」のすべて

日本の入管制度において、最も奥深く、かつ理解が難しいとされる在留資格をご存知でしょうか。それは「特定活動」。その中でも法務大臣が官報などで活動内容をあらかじめ指定していない、いわゆる「告示外(こくじがい)特定活動」です。
この在留資格は、出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づき、既存のどの在留資格(教授、技能、技術・人文知識・国際業務・留学など)の枠組みにも当てはまらないものの、法務大臣が個別の外国人に対して「人道上の理由」や「特別な事情」を考慮し、例外的に日本への在留を認めるものです。
高齢の両親の呼び寄せや、病気治療、あるいは日本国籍の子の養育、離婚後の在留継続など、人道上の配慮が必要なケースで柔軟に活用されます。一般的なビザと異なり明確な基準が示されていないため、申請者の特別な事情を客観的に証明する理由書や証拠資料の準備が極めて重要です。
また、原則として海外からの呼び寄せはできず、既に日本に滞在している人が在留資格の変更を行うことで取得できます。審査では、日本での生活基盤や扶養能力の有無が厳格に判断されます。
第一章:そもそも「告示外特定活動」とは何か?
在留資格「特定活動」は、大きく分けて2つのタイプが存在します。
告示特定活動
法務大臣があらかじめ「ワーキングホリデー」や「インターンシップ」など、活動内容を官報で告示しているもの。いわば「定型化された」特定活動です。
告示外特定活動
法務大臣が、個別の外国人に対して、人道上の理由や特別な事情を考慮して、個別に在留を認めるものです。
法律上の位置づけ
入管法に基づき、既存のどの在留資格(教授、技能、留学など)の枠組みにも当てはまらないものの、「日本に居るべき特別な理由」がある場合に、法務大臣の裁量で認められます。
⚠️ 非常に重要な注意点:実務上の絶対原則

この「告示外特定活動」には、一つ大きな制限(実務上の絶対原則)があります。それは、「今現在、外国にいる人(日本に入国していない人)は原則として対象外」という点です。
通常、海外から外国人を呼び寄せる際に必要な「在留資格認定証明書(COE:Certificate of Eligibility)」の交付申請は、告示外特定活動では原則として認められません。既に日本に滞在している方が、事情の変化により「在留資格変更許可申請」を行うのが一般的な流れとなります。
どのような場合に許可されるのか?(具体的なケース類型)
告示外特定活動は「申請する個人の事情」に応じて審査されるため、明確な基準が公開されているわけではありません。しかし、過去の許可例や人道上の配慮から、主に以下のカテゴリーに分類されます(※全て具体例となります。定形ではありません)。
本記事では、特に相談の多い「(1)同性婚の配偶者」「(2)特定活動資格者の家族(高度専門職の親に帯同する家族(その親の小さな子供など)」「(3)日本人との間の子を持つ離婚や死別後の外国人配偶者の方」の3つのケースに絞り、その全貌を徹底解説します。
第二章:家族の同伴に関するケース①「同性婚の配偶者」

在留資格を持つ外国人の方の同性婚配偶者に対して付与されるケースです。
なぜ「家族滞在」ではなく「特定活動」なのか
日本の入管法における「家族滞在」ビザは、日本の民法が定める「配偶者(男女の婚姻関係)」を前提としています。そのため、本国で合法的に同性婚を挙げているカップルの方(例:共に同性婚が合法であるスウェーデン国籍とフランス国籍のカップルなど)であっても、現状の日本の制度上は「家族滞在」の対象外となってしまいます。
しかし、共に生活を営む配偶者を日本へ帯同できないことは、人道上の観点から大きな問題となります。そこで、法務大臣が個別のケースを精査し、「日本に居るべき特別な理由」があると認めた場合に、例外的にこの「特定活動」が許可されるのです。
「日本国内にいること」が前提となる手続きの流れ
第一章で触れた通り、この在留資格を検討する上で避けて通れない極めて重要なルールが、「原則として、今現在外国にいる人は対象にならない(COE交付の原則対象外)」という点です。したがって、同性婚配偶者のための特定活動ビザは、以下の流れが一般的です。
すでに何らかの在留資格(多くは「短期滞在」など)で日本に入国・滞在している人が対象となります。
滞在中に、パートナーが日本で就労していることなどを理由に、「在留資格変更許可申請」という手続きを行うことでこの在留資格が交付されます。
許可を得るための具体的要件と審査基準
告示外特定活動は、一律の機械的な審査ではなく、個別の事実関係を総合的に考慮する「裁量審査」です。実務上、以下の要件をすべてクリアし、客観的な証拠で立証する必要があります。
① 【前提条件】外国人同士のカップル(本国での有効な婚姻関係)であること
本運用の最大の前提は、「双方の本国(または婚姻挙行国)において同性婚が法律上有効に成立していること」です。
許可対象となる具体例
日本で働く台湾籍の外国人が、台湾の法律に基づいて適法に婚姻関係を結んだ同性配偶者を日本に呼ぶ場合(双方の本国法で同性婚が認められているため)。
原則対象外となるケース
日本人と外国人の同性カップル。日本の民法が同性婚を認めていない以上、「双方の本国で適法に婚姻が成立している」という前提を満たせないため、本運用の対象にはなりません(※長年の同居実績等により、別の形での人道的配慮が個別に検討される余地はありますが、難易度は全く異なります)。
② 婚姻の有効性と「共同生活の実態」の証明
自治体が発行する「パートナーシップ証明書」や、当事者間の合意書だけでは不十分です。
法的有効性の挙証
婚姻挙行国や政府機関が発行した「婚姻証明書(Marriage Certificate)」の原本と日本語訳の提出が必須です。
実態の立証
形だけの婚姻ではないことを示すため、日本への来日前(または前在留地)において、夫婦として同居し、経済的・精神的に緊密な共同生活を営んでいた実績(共同名義の賃貸借契約書、光熱費の共通口座、家族写真など)を積み上げて証明します。
③ 扶養者の経済的基盤と公的義務の履行
受け入れる側(日本で就労しているパートナー)が、配偶者を養うだけの安定した経済力を有しているか、社会の負担にならないかが厳しく問われます。
経済力の証明
住民税の課税・納税証明書、雇用契約書、給与明細、預金通帳の写しなど。
安定した経済力
配偶者を扶養できるだけの、安定して確実な収入や資産があることを具体的に説明しなければなりません。これを証明するために、収入証明、残高証明書、在職証明書などの資料をできるだけ多く収集して提出します。
公共の負担にならない
自分自身の責任と経済力で生活が可能であることを立証することがポイントです。
④ 適切な居住環境の確保
住居の確保
二人で共に暮らす家に、配偶者のための部屋や適切なスペースが確保されていることが重要です。
⑤ 公的義務の完全履行(非常に重要)

公的義務の履行
税金、年金、健康保険などの未納・滞納がないことが極めて重視されます。『在留資格の変更又は更新の許可のガイドライン』に準じ、法令を遵守している人物かどうかが審査されます。特に2024年の改正入管法成立以降、公租公課(税金や社会保険料等)の未納・滞納に対する審査は極めて厳格化されています。
未納・滞納の厳禁
これまで年金や社会保険などの未納や滞納がなく、自分が公共の負担になっていないことが厳しくチェックされます。
遵法精神
義務を果たしていることは、例外的な「人道上の配慮」による救済を受けるための最低限の前提条件です。
※ 出入国在留管理庁(在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン)
⑥ 申請内容の整合性
過去の書類との一致
これまでのビザ申請や更新手続きで提出した過去の書類の内容と、今回の申請内容に矛盾がないことが必須条件です。
申請手続きの全行程:相談から許可までの具体的ステップ
同性婚配偶者のための特定活動ビザ取得には、以下の手順を正確に踏む必要があります。
管轄の地方出入国在留管理局へ相談
💡 【重要】自己判断する前に、まずは国の公式窓口へご相談を
告示外特定活動は、明確な許可基準が公開されていないため、ご自身の事情が対象になるかどうかを入管当局に事前確認することが最も確実で安全なステップです。
申請を検討される方は、以下の出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター」へ直接お問い合わせください。
公式ウェブサイト: 出入国在留管理庁(外部サイトへリンク)
電話でのご相談口: 0570-013904(平日 8:30〜17:15 / IP電話からは 03-5796-7112)
メールでのご相談: info-tokyo@i.moj.go.jp
告示外特定活動はケースバイケースの高度な判断となるため、事前に出入国在留管理庁等で相談することが強く推奨されています。
申請書の提出: 以下の必要書類を揃えて提出します。
在留資格変更許可申請書
写真
パスポートおよび在留カード(あれば)
「理由書」
なぜ日本での同居が必要かを説明する最重要書類です。
「証拠資料」
本国での結婚証明書、パートナーの収入証明、賃貸借契約書など。
審査
申請から許可までは通常 2週間から2ヶ月程度 かかります。
許可(指定書の発行)
許可されると、パスポートに個別に指定された「指定書」が貼付されます。ここには、日本で行うことができる活動内容が制限として具体的に記載されます。
合否の分かれ目:最重要書類「理由書」の書き方
決まった提出書類のマニュアルがない告示外特定活動において、審査の説得力を左右し、合否を分けるとされているのが「理由書(なぜ日本に居なければならないか)」です。同性婚配偶者の理由書では、以下のポイントを意識してください。
客観的な立証
「一緒にいたい」という感情的な訴えだけでなく、本国での結婚の証明や、これまでの共同生活の経経緯などを、誰からも理解できる資料を証拠として提出し、立証することがポイントとなります。
合理的な説明
パートナーが日本でどのような仕事(在留資格)で活動しており、なぜそのサポートとして配偶者の存在が不可欠なのかを論理的に構成します。
経済力の裏付け
パートナーの収入によって、日本での生活が将来にわたって安定していることを示します。
構成項目と記載すべき具体的な内容
婚姻にいたる経緯
出会いから交際期間、本国で同性婚を挙行した具体的な日付と経経緯を、客観的な事実関係に基づいて時系列で記載します。
本国法の具備説明
婚姻が成立した国の法律において、同性婚が合法化されている根拠(法律の施行年など)を簡潔に説明し、法的に有効な婚姻であることを示します。
共同生活の実態
これまでどのように経済的・精神的に支え合ってきたか、単身で本国に残されることがいかに人道上過酷であるかを記述します。
日本での生活基盤
確保している住居の間取りや広さ、扶養者の収入見込みを明記し、日本社会において「公共の負担」にならず、安定した生活が可能であることを誓約します。
多様な家族の形を守る「特定活動」
「告示外特定活動」は、日本の入管制度における「人道的な救済措置」です。法律の制度上はカバーしきれない同性婚配偶者に対し、法務大臣がその裁量によって「家族として共に暮らす権利」を認める道が用意されていることは、極めて重要な意義を持ちます。
しかし、資料にある通り、この資格は「申請する人の数だけ、それぞれに事情がある」オーダーメイドの審査が行われます。不確かな情報に惑わされず、適切な手順を踏み、誠実に、かつ客観的な証拠を持って「日本に留まる必然性」を立証できれば、道は必ず開かれます。
第三章:家族の同伴に関するケース②「特定活動資格者(高度専門職の親)の家族(その親の子供)など」

高度専門職の親に帯同する家族(その親の小さな子供)などに付与されるケースです。
非常にハードルは高いですが「高度専門職外国人の親に帯同する家族(その親の小さな子供など)」に付与される可能性のある「告示外特定活動」というビザについて解説します。
「高度専門職の親なら、ちゃんと法律(告示)で認められたルートがあるのでは?」と思う方も多いでしょう。確かにその通りです。しかし、法律が想定しているのは、あくまで「親単体」での来日です。
もし、その親に「本国に置いていくことができない、まだ幼い別の子供(高度専門職本人から見た弟や妹)」がいたらどうなるでしょうか? 今回は、法律の原則論という高い壁と、それを乗り越えるために入管が用意している「人道的配慮(告示外特定活動)」というセーフティネットについて、具体的なストーリーを交えながら、どこよりも分かりやすく解説します。
まずは原則のおさらい 〜「告示34号」という王道ルート〜
話の前提として、まずは基本となる「王道のルール」を確認しておきましょう。日本の法律(法務省告示)では、高度専門職の外国人に対し、一定の条件を満たせば「自分の親(または配偶者の親)」を日本に呼んで一緒に暮らすことを認めています。これが「告示特定活動(第34号)」と呼ばれるビザです。ただし、これには厳格な条件があります。
目的が限定されていること
高度専門職本人に「7歳未満の子供」がいる場合(その養育のため)、または「妊娠中の配偶者」がいる場合(その介助のため)。
経済力があること
高度専門職の世帯年収が一定以上(一般的に800万円以上)であること。
同居すること
日本で一緒に暮らすこと。
呼べるのは片側の親(1組)だけ
本人の親か、配偶者の親のどちらか一方のみ。
このルールを読めば分かる通り、国が許可しているのは「子育てや妊娠のサポートをしてくれる『親』を日本に呼ぶこと」です。ここには、親がさらに自分の家族を連れてくる、ということは一切想定されていません。
法律の壁 〜「親にまだ小さな子供がいる」という大問題〜
では、ここで本題となる「法律の壁」にぶつかるケースを考えてみましょう。高度専門職の外国人から見て、「本国にいるお母さんを呼びたい。でも、お母さんには、まだ10歳の妹(自分にとっては歳の離れた妹)がくっついている」というシチュエーションです。入管法の原則(告示34号)に当てはめると、こうなります。
お母さん: 「高度専門職の親」として日本に来るビザが出る。
10歳の妹: 該当するビザがどこにも存在しない。
「妹なんだから、家族滞在ビザで呼べばいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、「家族滞在」ビザの対象は、あくまで高度専門職本人の「配偶者」と「子供」だけです。
「兄弟姉妹」は対象外なのです。
つまり、原則通りに法律を適用すると、「お母さんは日本に行けるけれど、10歳の妹は本国に一人で残らなければならない」という、現実的には不可能な、非常に残酷な状況が生まれてしまいます。
【具体例】チャンさんの困惑と、入管のやさしい決断
イメージしやすいように、架空の具体例(ケーススタディ)を見てみましょう。
【登場人物】チャンさん(32歳)
来日7年目の優秀なITエンジニア。在留資格は「高度専門職」。日本人の妻との間に、念願の第一子(生後3ヶ月)が生まれたばかり。世帯年収は950万円。
チャンさんのお母さん(52歳): 本国(アジア某国)在住。
メイちゃん(11歳): チャンさんの妹(お母さんの末っ子)。現地の中学校に通っている。
【ストーリー】
チャンさんは、生まれたばかりの我が子の育児をサポートしてもらうため、本国からお母さんを呼び寄せようと考えました。チャンさんの年収や子供の年齢は、先ほどの「告示34号(王道ルート)」の条件を完璧にクリアしています。
しかし、大きな問題がありました。チャンさんの父親は数年前に他界しており、本国の実家にはお母さんと、まだ11歳の妹のメイちゃんが二人きりで暮らしていたのです。お母さんが日本に行くとなれば、11歳のメイちゃんを本国に一人きりで残していくことになります。
親戚に預けることも考えましたが、長期間の預かりは断られてしまいました。「お母さんを呼びたいけれど、妹を一人にするわけにはいかない。でも、妹を日本に呼ぶビザはない……。どうすればいいんだ……」チャンさんは頭を抱えました。
【入管の判断:これが「告示外特定活動」】
このとき、救いの手となるのが「告示外特定活動」です。チャンさんは入管に対し、お母さんのビザ(告示34号)を申請すると同時に、妹のメイちゃんについても「人道上、母親と引き離して本国に一人で残すことは不可能である」という事情を、詳細な理由書や戸籍書類、親戚からの上申書などを添えて訴えました。
入管(法務大臣)は、書類をじっくりと審査し、次のように判断します。
「確かに、高度専門職の『兄弟姉妹』を呼ぶビザは法律の条文(告示)には書かれていない。しかし、11歳の子供を本国に一人きりにさせるのは、人道的に見てあまりにも酷である。お母さんが日本で子育てをサポートするという正当な目的がある以上、この妹も一緒に日本に連れてくることを特別に認めよう」
こうして、法律の条文には直接書かれていない、法務大臣の裁量による特別なビザ(告示外特定活動)が、妹のメイちゃんに付与される可能性があるのです。
告示外特定活動が認められる「3つの条件」
今回のケースのように、法律に書かれていない「告示外特定活動」が認められるためには、入管を納得させるだけの強い事情が必要です。ただ「一緒に暮らしたいから」という理由だけでは100%不許可になります。具体的には、以下の3つの要素が厳しく審査されます。
💡 【重要】自己判断する前に、まずは国の公式窓口へご相談を
告示外特定活動は、明確な許可基準が公開されていないため、ご自身の事情が対象になるかどうかを入管当局に事前確認することが最も確実で安全なステップです。
申請を検討される方は、以下の出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター」へ直接お問い合わせください。
公式ウェブサイト: 出入国在留管理庁(外部サイトへリンク)
電話でのご相談口: 0570-013904(平日 8:30〜17:15 / IP電話からは 03-5796-7112)
メールでのご相談: info-tokyo@i.moj.go.jp
本国に監護者(面倒を見てくれる人)が本当にいないこと
他に本国に成人した兄や姉がいたり、父親が健在で一緒に暮らせる環境がある場合は、「妹も一緒に日本へ」とは認められません。「母親が日本に行ったら、この子は本当に天涯孤独になってしまう」という証明が必要です。
年齢が十分に若いこと(未成年・学生など)
もしチャンさんの妹が22歳で、すでに大学を卒業して働ける年齢であれば、人道的配慮の対象にはなりません。自立できない年齢(一般的には未成年、特に義務教育期間中など)であるからこそ、配慮がなされます。
受け入れる側の高い経済力
お母さんだけでなく、妹の分の生活費や将来の学費も、高度専門職であるチャンさんがすべて問題なく賄えるという確固たる証明(年収証明や預金残高)が必要です。
法律の「冷たさ」を補う、裁量という名の「温かさ」。入管法は一見すると、条件に合わなければ一歩も通さない冷徹なルールに見えます。しかし、「法律の文言通りに当てはめると、家族がバラバラになって生活できなくなる」という人道的な危機に対しては、「告示外特定活動」という柔軟なポケットを用意しています。
「親」は告示(ルール内)で呼び、「その親から離れられない小さな子供」は告示外(ルール外の特例)で救う。この2つのビザがセットで機能することで、初めて日本の誇る「高度専門職外国人」の人たちが、安心して日本で家族と共に幸せに暮らすことができるのです。
実務上の絶対原則 〜最大の関門は「日本国内にいること」〜
前章までで、「告示外特定活動」というセーフティネットの存在はお分かりいただけたかと思います。しかし、実際にこのビザを取得しようとした時、多くの人がつまずく「実務上の絶対原則」が存在します。
それは、「原則として、今現在外国にいる人(日本に入国していない人)は直接申請できない」というルールです。
海外から外国人を呼び寄せる際には「在留資格認定証明書(COE)」の交付申請を行いますが、告示外特定活動ではこの交付が原則として認められていません。法律の枠外にある「例外的な措置」であるため、事前に許可証(COE)を発行するという仕組み自体が、原則として用意されていないのです。
許可を勝ち取るための「2ステップ」 〜短期滞在からの変更〜
したがって、高度専門職の親の子供などを海外から呼び寄せるためには、実務上、以下のプロセス(2段階のステップ)を踏むのが一般的です。
【ステップ1】まずは「短期滞在(親族訪問)」で日本に入国する:
いきなり特別なビザを申請するのではなく、まずは観光や親族訪問を目的とした「短期滞在ビザ」を取得し、日本に入国してもらいます。
チャンさんの例で言えば、お母さんは「高度専門職の親(告示34号)」の事前許可(COE)を取って来日しますが、11歳の妹メイちゃんは、お母さんと一緒に「短期滞在(90日)」のビザでとりあえず日本に入国することになります。
【ステップ2】日本滞在中に「在留資格変更許可申請」を行う:
メイちゃんが短期滞在ビザで適法に滞在している期間内(90日以内)に、管轄の入へ出向きます。そして、「実は本国にはもう頼れる親族がおらず、このまま短期滞在の期限が切れて帰国させられると、11歳の子供が一人取り残されてしまいます」という高度専門職の親の子供としての特別な事情を立証し、短期滞在から「告示外特定活動」への「在留資格変更許可申請」という手続きを行います。
⚠️ 注意点:時間との戦い
短期滞在の期間は最長でも90日です。日本に到着してから書類を集めていては間に合わない可能性があります。
本国を出発する前に、本国の役所でしか取れない公的な証明書などはすべて取得・翻訳し、日本に入国したらすぐに申請できる状態を作っておくという「段取りの良さ」が明暗を分けます。
許可を得るための具体的要件(HSP親帯同の基準)と審査官を納得させる「立証」のポイント
告示外特定活動には「決まったマニュアル」や「チェックリスト」が少なく、審査官は申請の一つひとつの事情を精査します。高度専門職の親などの「特定活動資格者の家族」として許可を得るためには、情に訴えるだけでなく、提出された書類の束を通じて以下のポイントを客観的かつ合理的に立証しなければなりません。
「本国に面倒を見てくれる人が本当に誰もいない」ことの立証 これが最も重要です。
「一緒に暮らしたい」という希望ではなく、「日本で一緒に暮らすしか選択肢がない」という状況を証明します。
具体的な提出書類の例: 父親が他界している場合
本国の役所が発行した死亡証明書。
他に兄弟がいない、または自立していない場合
家族全員の戸籍謄本や出生証明書。
祖父母など他の親族が面倒を見られない理由
親族からの「高齢・病気・経済的理由などで預かることができない」旨を記した上申書(署名付き)や医師の診断書。
高度専門職本人の「完璧な扶養能力」の立証
お母さんに加え、妹の生活費や学費まで背負うことになります。「お金が足りなくて生活保護に頼る」といった事態にならないよう、圧倒的な経済力を証明します。
具体的な提出書類の例
住民税の課税(非課税)証明書・納税証明書(未納が一切ないこと)。
勤務先からの在職証明書と、今後の給与見込みを示す書類。十分な貯蓄があることを示す預金通帳のコピー。
子供の「日本での健全な生活予定」の立証
特例として受け入れる以上、その子供が日本で放置されず、適切な教育を受けられる環境が整っているかを入管は気にします。
具体的な提出書類の例
居住予定の家の広さが分かる賃貸借契約書(全員が無理なく暮らせる広さか)。
日本の公立学校やインターナショナルスクールへの入学手続き状況を示す書類、または自治体の教育委員会との相談記録。
高度専門職本人(チャンさん)が作成する詳細な「理由書(ストーリーを時系列で分かりやすくまとめたもの)」。
「事実を隠さず、客観的な証拠を積み上げ、正当性を論理的に説明する」という周到な準備が、特例の扉を開きます。もしあなたが外国人材を雇用する企業の担当者であれば、ぜひ「法律にはないから無理だ」と突き放すのではなく、「まずは短期滞在で呼んで、変更申請をするという道があるかもしれない」とアドバイスしてあげてください。その寄り添う姿勢が、優秀な人材とその家族を救う最大の希望になるはずです。
第四章:家族の同伴に関するケース③「日本人との間の子を持つ外国人の方(離婚後)」

日本人との間の子を持つ外国人の方が日本人と離婚したが親権を取得できなかった場合などに対して付与されるケースです。
日本人配偶者と離婚や死別した外国人の方、あるいは「離婚後に日本人の実子を養育する外国人親」を直接の対象とした、「定住者告示」や「特定活動告示」などの告示(法定)に明記された身分系の在留資格はありません。離婚や死別を理由に引き続き身分系の資格で日本に在留する場合、原則としてすべて「告示外の運用(特例)」となります。
日本人の方と外国人の方との間に生まれた子供は、出生届(血統主義)や認知によって日本国籍を取得できますが、その外国籍の親が自動的に日本国籍や永住権を得られるわけではありません。子供を日本で育てることを希望する場合、外国籍の親は「特定活動」の在留資格の検討が必要です。
日本人の子供を持つ親のビザ 〜「定住者」という特例と、「特定活動」という着地点〜
日本人と結婚し、子供(日本国籍)が生まれた。しかし、残念ながら離婚することになってしまった。「子供が日本人なのだから、自分も自動的に日本に住み続けられるだろう」と考える外国籍の親は少なくありません。しかし、日本の入管法において、それは大きな誤解です。では、なぜ「告示外定住」ではだめなのか? なぜ「告示外特定活動」なのか? そのカラクリを解き明かします。
疑問1:なぜ「日本人の配偶者等」ビザのままではダメなのか?
結論から言うと、離婚した瞬間にこのビザの前提条件は消滅します。「日本人の配偶者」=現在結婚している人、「日本人の特別養子」=養子になった子供、「日本人の子として出生した者」=日本人の実子(子供本人)です。
このビザは日本人の「親」に与えられるビザではないため、離婚した以上は絶対に更新できず、別のビザへの変更を迫られます。
疑問2:子供を育てる親のビザは、実は最初から「特例(告示外)」である
法務省が定めている明確なルールブック(定住者告示)の中には、「日本人の実子を育てる外国籍の親」にビザを与えるという条文は一つも存在しません(※「定住者告示6号」などは、外国籍の連れ子などを呼ぶためのルールです)。
そこで、条文には直接書かれていないものの、法務大臣の特別な裁量として特例で与えられるのが、実務上の「告示外定住(日本人実子扶養定住)」です。この許可をもらうためには、「親権を持っていること(法的な権利)」と「現実に子供を引き取って、同居し、養育していること(事実上の監護養育)」の2つが絶対に必要です。
疑問3:そして「告示外特定活動」へたどり着く理由
では、親権を取れなかったり、同居できなかった外国籍の親は、問答無用で本国に強制送還されてしまうのでしょうか? たとえ親権が日本人側にあり、一緒に住んでいなくても、外国籍の親が毎月しっかり養育費を払い、週末には子供と面会交流を行うなど、親としての強い愛情と責任を果たしているケースがあります。
「定住者」になるための要件からはこぼれ落ちてしまったけれど、「日本人の子供の健やかな成長と、人道的な観点から、日本に滞在して親としての責任を果たす『活動』を特別に認めよう」という最終的な着地点。これこそが「告示外特定活動」になる最大の理由です。
「告示外特定活動」は人道的な配慮や一時的な滞在、あるいは「定住者」の要件(定着性)を満たさないが、日本での活動を認める必要がある場合などに付与されます。
長期・永続的な「告示外定住」とは異なり、個別の状況に対応した「特定の期間・活動」のみを認め、「告示外定住」とは審査のハードルや目的が異なります(一般的には「告示外定住」の方がハードルは高い場合が多いです)。
具体的に「なぜ定住(告示外)ではなく告示外特定活動になるのか」という3つの理由
親権(法的な権利)がない場合
定住者
親権を持っており、かつ実際に監護(養育)している。
特定活動
親権は日本人の父(または母)にあるが、実際の子育てを外国籍の親がメインで行っている場合。
経済的基盤(年収など)が弱い場合
定住者
一人で子供を養うのに十分な収入(正社員など)がある。
特定活動
仕事がパートで、自分一人の給料では生活が苦しい。親戚からの仕送りや、国の助けをもらっている。収入が不安定、あるいは仕送りや公的扶助に頼っているが、子供のために日本に置く必要があると判断された場合。
「子供が成人するまで」などという期間限定の配慮
定住者
日本に定住することを認める(子供が成人した後も更新しやすい)。
特定活動
「子供が成人するまで」という条件付きのケースが多く、養育の必要がなくなれば帰国してもらう、というニュニュアンスが含まれます。
【最新法改正】「共同親権」になればビザは安泰なのか?

2026年4月1日、日本の家族法における歴史的な大改正(改正民法の施行)が行われました。それが、離婚後も父母双方が親権を持つことができる「共同親権」の導入です。
これまでの単独親権制度下では、「親権を失った瞬間に定住者ビザの道が絶たれる」という厳しい現実がありましたが、この新しい法律の下で「共同親権」を選んだ場合、ビザの問題はすべて解決するのでしょうか? 結論から言うと、「共同親権の『名義』を手に入れただけでは、定住者ビザはもらえない」というのが入管の厳格なスタンスです。
共同親権でも「定住者」になれないケースとは?
前述の通り、「定住者(告示外定住)」を得るためには「1.親権」と「2.同居・養育」の2つが必須です。共同親権を選べば1つ目のハードルはクリアできますが、問題は2つ目の「現実の同居・養育」です。
もし、「法的には共同親権だけど、子供は日本人の元配偶者の家で暮らしており、自分は週末に会うだけ(例:毎月2回の面会と、月額5万円の養育費の支払いのみ)」という状態であれば、入管は「事実上の監護養育をしていない(=同居していない)」と判断します。いくら戸籍上の親権者であっても、子供と一緒に住んでいなければ「定住者」の要件からは外れてしまうのです。
だからこそ「告示外特定活動」がさらに重要になる
共同親権時代において、日本人の子供を持つ外国人親のビザは次のように整理されます。
ステップ1(結婚中)
【日本人の配偶者等】
ステップ2(離婚・共同親権 + メインで同居して育てる)
【告示外定住】法律の条文にはないが、実子と同居して育てるための特例
ステップ3(離婚・共同親権 + 離れて暮らす)
【告示外特定活動】親権はあるが同居はしていない。しかし、養育費を払い面会交流を行うなど、親としての責任を果たしている場合に与えられる最終セーフティネット
法改正によって親権の形が変わっても、「子供の利益を最優先に考え、同居の有無によってビザを振り分ける」という入管法の根本的な思想は揺るぎません。
親権についての「日本人の子供」と「外国人の子供(連れ子)」の違い
入管の実務において、離婚する夫婦の間にいる子供が「日本国籍」か「外国籍」かによって、親権について適用される法律が完全に二分されます。
対象が「日本国籍の子供(日本人との間の実子)」の場合(本章のケース)
前提
日本人夫(または妻)と、外国人配偶者の間に生まれた「日本国籍」の子供。
適用される法律
日本の法律(現在施行されている2026年改正民法)が適用されます。
親権の扱い
日本の民法が適用されるため、「共同親権」を選択することが可能です。
ビザの着地
同居していれば「告示外定住(日本人実子扶養定住)」、離れて暮らしていれば「告示外特定活動」として審査されます。
対象が「外国籍の子供」の場合(外国人親の連れ子など)
前提
外国人配偶者が前の結婚などで設けた「連れ子」、あるいは日本国籍を取得していない子供。
適用される法律
法の適用に関する通則法(国際私法)第32条等に基づき、原則として子供または親の本国法(外国法)が適用されます。
親権の扱い
日本人元配偶者との間で日本の「共同親権」を争う対象にはなりません。したがって、日本の改正民法(共同親権)の枠組みではなく、「本国(外国)の法律に基づき、自分(外国人親)がこの子の正当な親権・監護権を持っていること」を証明する必要があります。
ビザの着地点
親が「告示外定住(離婚定住)」を取得できた場合、その外国籍の子供は定住者告示第6号ロ(法定のビザ)に該当します。
表で見る「子供の国籍」による取り扱いの違い
項目 | ① 本章(子供が日本人の場合) | ② 比較対象(子供が外国人の場合) |
子供の属性 | 日本人との間に生まれた実子 | 外国人親の連れ子など(外国籍) |
適用される親権法 | 日本の民法(2026年改正の共同親権が適用される) | 本国法(外国法に基づく単独/共同親権の証明が必要) |
親の在留資格 | 告示外定住(日本人実子扶養定住) または 告示外特定活動 | 告示外定住(離婚定住)など |
子供の在留資格 | (日本国籍なのでビザは不要) | 定住者告示第6号ロ(法定)など |
審査を突破するための要件と申請の流れ
まずは「告示外定住」での申請を検討し、それが難しい事情(親権や収入などの問題)がある場合に「特定活動」になる、という順序で考えるのが一般的です。
「告示外定住(通称:日本人実子扶養定住)」の要件
子供側の要件(日本国籍の保有と身分関係)
日本国内の役所に出生届が出されていること(二重国籍を含む)、または海外で生まれた場合でも日本人の親から正式に婚姻中に「認知」を受けていること(日本人の戸籍謄本等による客観的立証が必要)。原則として、子供が日本に定住し、生活(在住)していること。外国人が親権または監護権を持ち日常的に監護・養育していること。
親側(申請者)の要件(扶養能力と経済的安定性)
日本人との離婚後も日本国籍を持つ実子を自身が主たる養育者として育てていく必要があること。日本国内で子供を扶養していけるだけの、自身の収入、または配偶者からの養育費などによる安定して確実な収入があること。収入証明、残高証明書、在職証明書などの客観的な資料を提出する必要があります。婚姻期間や離婚原因に不当性がなく、離婚後も安定している子供を育てられる環境として、子供と一緒に暮らす家に、適切な居住スペース(親子の部屋など)が確保されていることが重要です。
日本にいる必要性
子供が日本国籍であり、日本で育つ方が子供の福祉に資することが認められることが必要となります。
公的義務の遵守(公共の負担にならないこと)
これまで年金や社会保険料の未納や滞納がないことが厳しくチェックされます。日本政府や地方自治体の公共の負担(生活保護など)にならず、自分自身の責任と経済力で生活できることを説明しなければなりません。
誠実性と整合性
過去のビザ申請や更新手続きにおいて提出した書類の内容と、今回の申請内容に矛盾がないことが必須条件です。
日本国内に滞在していること(極めて重要)
告示外特定活動は、原則として海外から新たに呼び寄せる(COE交付)ことは認められません。したがって、親がすでに何らかの資格(短期滞在など)で日本に入国・滞在していることが前提となり、その後に「在留資格変更許可申請」を行うことになります。
審査の重要ポイント:説得力のある「理由書」

告示外特定活動には一律の「決まったマニュアル」がほとんど存在しません。そのため、以下の点が合否を分ける最大の急所となります。
理由書の作成
「なぜ日本で子供を育てる必要があるのか」「なぜ本国ではなく日本でなければならないのか」を、合理的かつ情熱を持って説明する理由書の説得力が非常に重要です。
証拠資料の収集
感情的な訴えだけでなく、上述した戸籍謄本や収入証明などの証拠資料をできるだけ多く収集し、日本に在留して暮らす必要性を客観的に立証することがポイントとなります。
申請手続きの流れと実務上のポイント
告示外特定活動の申請は、通常の在留資格の申請よりも慎重な準備が必要です。
地方出入国在留管理局への相談
判断が非常に難しいため、事前に管轄の入管へ相談することが強く推奨されます。
💡 【重要】自己判断する前に、まずは国の公式窓口へご相談を
告示外特定活動は、明確な許可基準が公開されていないため、ご自身の事情が対象になるかどうかを入管当局に事前確認することが最も確実で安全なステップです。
申請を検討される方は、以下の出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター」へ直接お問い合わせください。
公式ウェブサイト: 出入国在留管理庁(外部サイトへリンク)
電話でのご相談口: 0570-013904(平日 8:30〜17:15 / IP電話からは 03-5796-7112)
メールでのご相談: info-tokyo@i.moj.go.jp
申請書の提出
基本書類(申請書、写真、パスポート、在留カード)、最重要書類である「理由書」、および活動の必要性を証明する「証拠資料」を揃えます。
審査
通常、2週間〜2ヶ月程度かかります。
許可
許可されると、パスポートに「指定書」が貼付されます。ここには具体的な活動内容が制限として記載されています。
※注意点:成功のためのアドバイス
告示外特定活動は、いわば「オーダーメイドの在留資格」です。申請する人の数だけ、それぞれのストーリーと事情があります。
客観性を保つ
「可哀想だから」という主観的な理由だけでなく、診断書、戸籍関係書類、送金記録、公的な証明書など、第三者が納得できる「客観的な証拠」を積み上げてください。
虚偽は厳禁
過去の申請内容と矛盾があると、一気に信頼を失います。
専門家の活用も検討
告示外特定活動は審査が非常に厳しく、一度不許可になると再申請は困難です。初回から確実な書類を作成するために、行政書士などの専門家に相談することも有効な手段です。
「告示外特定活動」は、日本の入管法が持つ「人道的配慮」の精神を具現化した制度です。要件は厳しく、手続きも煩雑ですが、正当な理由と確実な立証があれば、道は開かれます。
【「告示外特定活動」許可を勝ち取るための7つの絶対ToDoリスト】
✅ 1. 日本国内への入国・滞在手段を確実に確保する
告示外特定活動は、海外からの直接呼び寄せ(在留資格認定証明書の交付)が原則として認められません。そのため、まずは「短期滞在ビザ(親族訪問など)」で適法に日本へ入国することが絶対条件となります。現在海外にいる対象者を呼ぶ場合は、入国後90日以内に変更申請を行えるよう、スケジュールを逆算して入念に計画を立ててください。
✅ 2. 本国の公的機関が発行する「身分証明書」を来日前に取得・翻訳する
申請において、家族関係や婚姻関係を証明する客観的な公的書類(婚姻証明書、出生証明書、親族の死亡証明書など)が必須です。これらの書類は日本入国後に取り寄せようとすると時間がかかり、短期滞在の期限に間に合わないリスクがあります。必ず本国を出発する前に原本を取得し、日本語への翻訳文書もセットで準備した上で来日するように徹底してください。
✅ 3. 日本での生活を支える「確固たる経済力の証明」を収集する
入管は、申請者が生活保護などの「公共の負担」にならないかを極めて厳しく審査します。受け入れる側(日本側の扶養者)は、住民税の課税・納税証明書、雇用契約書、直近の給与明細、預金通帳のコピーなどを漏れなく収集してください。単に「働く予定がある」ではなく、家族全員を養うのに十分で安定した収入が「現在から将来にわたって確保されていること」を、数字と公的書類で明確に示すことが重要です。
✅ 4. 税金・年金・健康保険などの「公租公課」の未納・滞納を完全に清算する
2024年の入管法改正以降、公的義務の履行状況への審査はかつてないほど厳格化されています。住民税などの税金、国民年金、健康保険料に1円でも未納や滞納(度重なる支払遅延を含む)がある場合、人道的な特例許可を得ることは絶望的になります。申請準備の第一歩として、必ずご自身の支払い状況を各役所や年金事務所で確認し、未納があれば速やかに全額納付して「完全な遵法状態」を作ってください。
出入国在留管理庁(在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン)
✅ 5. 家族全員が適切に暮らせる「居住スペース」と証明書を確保する
同居が前提となる特定活動ビザの場合、生活の実態が伴っているかを証明するために「適切な居住環境」が求められます。現在確保している、あるいは契約予定の家の広さや間取りが分かる「賃貸借契約書のコピー」や「自宅の写真」を準備してください。単身用の狭いアパートに複数人で住むような不自然な状況は偽装を疑われる原因となるため、人数に見合った生活空間の確保が必須です。
✅ 6. 圧倒的な説得力を持つ最重要書類「理由書」を論理的に作成する
告示外特定活動の審査における最大の鍵は、「なぜ日本に居なければならないのか」を説明する「理由書」です。感情的に「一緒にいたい」と訴えるのではなく、「本国で同性婚を挙げた経緯」「本国に面倒を見てくれる親族が誰もいない証拠」「日本人実子を日本で育てる必然性」などを、客観的事実と時系列に基づいて論理的に記述してください。証拠資料と内容が完全に一致していることが絶対条件です。
📌 7. 自己判断せず、入管の「外国人在留総合インフォメーションセンター」に相談する
告示外特定活動は明確なマニュアルが存在しない「法務大臣の裁量による特例」です。ネット上の情報がご自身のケースにそのまま当てはまるとは限りません。書類を提出する前に、まずは出入国在留管理庁の公式窓口である公式ウェブサイト: 出入国在留管理庁(外部サイトへリンク)・「外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)」に電話等で直接事情を説明し、申請の方向性に間違いがないかを確認する安全策をとってください。
【FAQ よくあるご質問】
✅ Q1: 海外にいる同性パートナーを「告示外特定活動」で直接日本に呼ぶことはできますか?
A1: 原則として、海外からの直接呼び寄せ(在留資格認定証明書の交付)はできません。
日本の入管実務において、告示外特定活動はすでに日本に滞在している人を対象とした「特例的な救済措置」です。そのため、まずはパートナーに「短期滞在ビザ」などで適法に日本へ入国してもらい、その滞在期間内に管轄の出入国在留管理局にて「在留資格変更許可申請」を行うという2段階のステップを踏むことが絶対条件となります。
✅ Q2: なぜ同性婚の配偶者は、一般的な「家族滞在」ビザの対象にならないのですか?
A2: 日本の入管法における「家族滞在」ビザは、日本の民法が規定する「法律上の婚姻関係(男女の配偶者)」を前提としているためです。
2026年現在、日本の法律では同性婚が認められていないため、たとえ本国(例:台湾やオランダなど)で合法的に婚姻を成立させていても、「家族滞在」の対象外とされてしまいます。そのため、人道的な観点から「共に暮らす権利」を保護する例外措置として、「告示外特定活動」での受け入れが実務上運用されています。
✅ Q3: 高度専門職のビザを持っていますが、親と一緒に「幼い妹」も日本へ呼べますか?
A3: 法律(告示34号)の原則論では親単体しか呼べませんが、「本国に面倒を見る親族が誰もいない」などの過酷な事情を客観的に証明できれば、告示外特定活動で許可される可能性があります。
入管は、10代前半などの自立できない未成年の子供を、親と引き離して本国に一人きりにさせることは人道上問題だと判断することがあるためです。ただし、高度専門職本人の圧倒的な扶養能力(世帯年収や貯蓄)と、本国での監護者が不在であることの公的な証明書(親族の死亡証明など)が厳格に求められます。
✅ Q4: 日本人配偶者と離婚後、日本人の実子を育てるために「定住者」ではなく「告示外特定活動」になるのはどんな場合ですか?
A4: 最も典型的なのは、「親権を持たない場合」や「親権はあるが子供と同居していない場合」です。
特例である「告示外定住(日本人実子扶養定住)」の許可を得るには、「法的な親権」と「現実の同居・監護」の両方が必須です。これらを満たせない場合でも、外国籍の親が毎月継続して十分な養育費を支払い、定期的に面会交流を行うなど、親としての強い愛情と扶養義務を果たしていることが客観的に証明できれば、人道上の観点から「告示外特定活動」が救済措置として付与されるケースが多くあります。
✅ Q5: 2026年4月に施行された「共同親権」を取得すれば、離婚後もビザは確実に更新できますか?
A5: 共同親権という「名義」を取得しただけでは、ビザは確実に保証されません。
2026年の改正民法施行により共同親権の選択が可能になりましたが、入管の審査において最重視されるのは「子供と実際に同居し、メインで養育しているか」という生活の実態です。共同親権であっても、子供が日本人元配偶者の家で暮らしており、自身が別居している場合は「定住者」要件を満たしません。この場合、前述の養育実績を証明して「告示外特定活動」での在留を目指すことになります。
✅ Q6: 「公租公課の履行状況(税金や年金の未納がないこと)」はどれくらい厳しく審査されますか?
A6: 2024年の改正入管法以降、かつてないほど極めて厳格に審査されます。
住民税等の税金、国民健康保険料、国民年金保険料について、現在未納がないことはもちろん、過去に度重なる納付遅延がないかも詳細にチェックされます。告示外特定活動は「公共の負担にならない善良な外国人」に対する例外的な救済措置であるため、1円でも未納や滞納があれば許可を得ることは絶望的です。申請前に必ず各役所で納付状況を確認し、完全な遵法状態を立証する証明書を提出してください。
出入国在留管理庁(在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン)
✅ Q7: 告示外特定活動の許可を得るための「理由書」には、どのようなことを書けばいいですか?
A7: 単なる感情論ではなく、第三者が納得できる客観的な事実と、日本に留まる論理的な必然性を記載してください。
例えば同性婚の場合は「出会いから婚姻挙行国での合法的な結婚手続きの日付」「これまでの共同生活の経緯や経済的な支え合いの実績」を時系列で明記します。さらに、日本での扶養者の収入見込みや間取りなどを記載し、将来にわたって「公共の負担にならない」ことを強く誓約する構成にすることが、審査官を説得する最大の鍵となります。
⚠️ Q8: 申請から結果が出るまでの審査期間はどのくらいですか?不許可になった場合のリスクは?
A8: 一般的に、申請から審査結果が出るまでは約2週間から2ヶ月程度かかります(事案の複雑さにより変動します)。
告示外特定活動は入管の高度な裁量審査であるため、万が一不許可になった場合、「日本の法律上の原則ルール(滞在不可)」に立ち戻ることになり、再申請で結果を覆すことは極めて困難です。そのため、初回申請の段階から専門家を交えて完璧な立証資料と理由書を整える、一発勝負の慎重な準備が不可欠となります。
当事務所は、その良心に従い、誠意をもって、依頼者に寄り添って問題を解決させて頂くことをモットーとしております。そのため、お客様に帰責事由がない限り、不許可の場合には成功報酬はいただかない(無料とする)方針をとっております(※翻訳代や現地弁護士との折衝実費等の初期費用・着手金のみ頂戴いたします)。

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