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日本の入管制度「告示外特定活動」法的な手続きや特別な事情のあるケース

  • 16 時間前
  • 読了時間: 37分

日本の入管制度において、最も奥深く、かつ理解が難しいとされる在留資格をご存知でしょうか。それは「特定活動」その中でも法務大臣が官報などで活動内容をあらかじめ指定していない、いわゆる「告示外(こくじがい)特定活動」です。


この在留資格は、出入国管理及び難民認定法に基づき、既存のどの在留資格(教授、技能、技術・人文知識・国際業務・留学など)の枠組みにも当てはまらないものの、法務大臣が個別の外国人に対して「人道上の理由」や「特別な事情」を考慮し、例外的に日本への在留を認めるものです。


高齢の両親の呼び寄せや病気治療、あるいは離婚後の在留継続就職・教育関連日本国籍の子の養育、など、人道上の配慮が必要なケースで柔軟に活用されます。一般的なビザと異なり明確な基準が示されていないため、申請者の特別な事情を客観的に証明する理由書や証拠資料の準備が極めて重要です。また、原則として海外からの呼び寄せはできず、既に日本に滞在している人が在留資格の変更を行うことで取得できます。審査では、日本での生活基盤や扶養能力の有無が厳格に判断されます。



法的な手続きや特別な事情のあるケース【記事の要約(3つの結論)】



「告示外特定活動」は人道的な“最後の砦”であり、原則として海外からの呼び寄せは不可



法務大臣の裁量により、既存のビザに当てはまらない「特別な事情」を持つ外国人の日本滞在を個別に認める在留資格です。ただし、今現在日本に滞在している方の「在留資格変更」が原則であり、海外からの新規呼び寄せ(在留資格認定証明書の交付)は基本的に認められません。



実務上多い4つのケース(難民申請、裁判継続、出国準備、避難者)の要件を網羅



難民申請中の生活維持、裁判手続きのための滞在、ビザ不許可後の出国準備、母国の紛争による避難など、それぞれのケースで「なぜ日本に留まる必要があるのか」という客観的で合理的な説明が求められます。特に2024年の改正入管法施行以降、各種審査は一層厳格化されています。



許可の最大の鍵は「客観的な証拠」と「説得力のある理由書」、そして「公的義務の履行」



審査では「感情的な訴え」ではなく、裁判資料や残高証明などの客観的な証拠資料に基づく説得力のある理由書が合否を決定づけます。また、税金や年金の未納がなく公共の負担にならない(公的義務の完全履行)ことが、例外的な救済を受けるための絶対条件です。



【「あなたは該当する?」許可取得の10項目チェックリスト】



  1. [ ] 現在すでに日本に滞在しており、何らかの在留資格を持っている(※原則、海外からの新規呼び寄せは不可)



  2. [ ] 既存の在留資格(就労、留学、家族滞在など)の枠組みでは対応できない「特別な事情」がある



  3. [ ] 日本に留まらなければならない理由を、感情論ではなく「客観的な証拠資料」を用いて証明できる



  4. [ ] 日本での滞在費用(生活費、訴訟費用、航空券代など)を自ら賄える安定した経済基盤がある



  5. [ ] 税金、年金、健康保険などの公租公課に未納や滞納がなく、公的義務を完全に履行している



  6. [ ] 過去に入管へ提出した申請内容(学歴、職歴、家族状況など)と、今回の主張に一切の矛盾がない



  7. [ ] 安全かつ適切に日本で生活するための、安定した住居環境が確保されている



  8. [ ] (難民申請中・避難者の場合)就労が許可されるまでの待機期間中、公共の負担にならず生活できる手段がある



  9. [ ] (裁判継続の場合)弁護士への委任だけでなく、自身が直接期日に出席しなければならない不可欠な理由を説明できる



  10. [ ] (出国準備の場合)確実に帰国する明確な意思があり、準備が整い次第速やかに日本を出国することを誓約できる



【目次】











💡 日本の入管制度における「告示外特定活動」の全貌



告示外特定活動の対象となる外国人やパスポートの指定書のイメージ画像
 既存のビザに当てはまらない特別な事情を救う「告示外特定活動」は、まさに日本滞在の最後の砦です。


日本の入管制度において、最も奥深く、かつ理解が難しいとされる在留資格をご存知でしょうか。それは「特定活動」。その中でも法務大臣が官報などで活動内容をあらかじめ指定していない、いわゆる「告示外(こくじがい)特定活動」です。


この在留資格は、出入国管理及び難民認定法に基づき、既存のどの在留資格(教授、技能、技術・人文知識・国際業務・留学など)の枠組みにも当てはまらないものの、法務大臣が個別の外国人に対して「人道上の理由」「特別な事情」を考慮し、例外的に日本への在留を認めるものです。


高齢の両親の呼び寄せや日本国籍の子の養育、病気治療、あるいは離婚後の在留継続など、人道上の配慮が必要なケースで柔軟に活用されます。


一般的なビザと異なり明確な基準が示されていないため、申請者の特別な事情を客観的に証明する理由書や証拠資料の準備が極めて重要です。


また、原則として海外からの呼び寄せはできず、既に日本に滞在している人が在留資格の変更を行うことで取得できます。審査では、日本での生活基盤や扶養能力の有無が厳格に判断されます。



第1章 そもそも「告示外特定活動」とは何か?



告示外特定活動の対象となる外国人やパスポートの指定書のイメージ画像
特定活動は大きく分けて「定型化されたもの」と「個別の事情を考慮するもの」の2つに分類されます。


在留資格「特定活動」は、大きく分けて2つのタイプが存在します。



  • (1)告示特定活動


    法務大臣があらかじめ「ワーキングホリデー」や「インターンシップ」など、活動内容を官報で告示しているもの。いわば「定型化された」特定活動です。



  • (2)告示外特定活動 


    法務大臣が、個別の外国人に対して、人道上の理由や特別な事情を考慮して、個別に在留を認めるものです。



法律上の位置づけ



出入国管理及び難民認定法に基づき、既存のどの在留資格(教授、技能、留学など)の枠組みにも当てはまらないものの、「日本に居るべき特別な理由」がある場合に、法務大臣の裁量で認められます。



⚠️ 非常に重要な注意点:海外からの呼び寄せは原則不可



この「告示外特定活動」には、一つ大きな制限があります。それは、「今現在、外国にいる人(日本に入国していない人)は原則として対象外」という点です。


通常、海外から呼び寄せる際に必要な「在留資格認定証明書(COE)」の交付は、告示外特定活動では原則として認められません。既に日本に滞在している方が、事情の変化により「在留資格変更許可申請」を行うのが一般的な流れとなります。



第2章 どのような場合に許可されるのか?(具体的なケース類型)



告示外特定活動は「申請する個人の事情」に応じて審査されるため、明確な基準が公開されているわけではありません。しかし、過去の許可例や人道上の配慮から、主に以下の4つのカテゴリーに大きく分類されます。





ここでは「(3)法的な手続きや特別な事情のあるケース」に焦点を当て、その中でも実務上、相談件数が多い4つに絞り、その類型を徹底解剖します。



ケース1:難民申請中


難民認定申請中の長期にわたる待機期間を示す時計と書類のイメージ
難民申請中の特定活動は、審査結果が出るまでの期間、日本での生活を適法に維持するためのものです。


(難民認定手続き中の生活維持のため)



難民申請中における「特定活動」の目的



この在留資格は「難民認定申請中:難民としての審査結果を待っている間、生活を維持するために与えられる」ものとされています。つまり、難民としての最終的な判断(認定か不認定か)が出るまでの長い期間、日本で適法に滞在し、最低限の生活を営めるようにするための「特別な配慮」なのです。



【重要】手続きの絶対条件:海外からの呼び寄せは不可



「告示外特定活動」を検討する上で避けて通れない、極めて重要な鉄則があります。それは、「今現在外国にいる人(日本に入国していない人)は原則として対象にならない」という点です。


難民申請中の方が「特定活動」の許可を得て、日本で生活を維持するためには、以下の要件を満たし、かつ客観的に証明する必要があります。



  • 難民認定手続きが「継続中」であること


    当然ながら、現在進行形で難民認定の手続きを行っている(審査結果を待っている)状態である必要があります。



  • 生活維持の必要性


    資料には「生活を維持するために与えられる在留資格」と記されています。これは、審査期間が長期に及ぶ中で、日本での生活基盤を確保し、公共の負担(生活保護など)にならないように自立して生活する必要があることを意味します。



  • 就労許可の可能性(一定期間経過後)


    難民申請中の【告示外特定活動】は、「一定期間経過後に就労が認められる場合もあります」。


    申請してすぐに働けるわけではありませんが、適切な手続きを経て一定の待機期間を過ぎ、入管当局が認めれば、日本での就労(仕事)が可能になり、自ら生活費を稼ぐことができるようになります。



  • 公的義務の履行と誠実性(※2026年現在の最新実務に基づく厳格化)


    告示外特定活動全般に言えることですが、「これまで年金や社会保険、税金などの未納や滞納がなく、自分が公共の負担になっていないこと」が厳しくチェックされます。


    2024年に施行された改正入管法以降、公租公課の納付状況はあらゆる審査において一層厳格化されています。また、過去の申請内容と現在の主張に矛盾がないことも、許可を得るための絶対条件です。



申請手続きの全行程:相談から許可までの具体的ステップ



告示外特定活動の手続きは「決まったマニュアル」が少なく、個別の事情が強く反映されます。正確なステップは以下の通りです。



  • ステップ1:管轄の地方出入国在留管理局への相談


    ケースバイケースの判断となるため、事前に出入国在留管理庁等で相談することが強く推奨されています。申請前に、ご自身の具体的な状況を説明し、どのような書類が必要かを確認してください。



💡 【重要】自己判断する前に、まずは国の公式窓口へご相談を



告示外特定活動は、明確な許可基準が公開されていないため、ご自身の事情が対象になるかどうかを入管当局に事前確認することが最も確実で安全なステップです。


申請を検討される方は、以下の出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター」へ直接お問い合わせください。




  • ステップ2:申請書類の提出


    以下の書類を揃えて提出します。



    • 在留資格変更許可申請書


    • 写真、パスポート、在留カード


    • 「理由書」


      なぜこの活動(日本での在留維持)が必要なのかを説明する最重要書類です。



    • 「証拠資料」


      難民申請中であることを示す受付票や、生活維持の必要性を裏付ける預金残高証明書などの資料。



  • ステップ3:厳格な審査


    申請から許可までは、通常2週間から2ヶ月程度かかります。この期間、法務大臣(入管当局)によって、申請者の人道上の事情や日本に留まるべき理由が精査されます。



  • ステップ4:許可と「指定書」の貼付


    許可されると、パスポートに個別の「指定書」が貼付されます。ここには、その人が日本で行うことができる活動の内容(例:難民認定手続き中の生活維持のための活動、および認められた場合は就労の可否)が具体的に記載され、活動はこの範囲に制限されます。



💡 合否を分ける急所:説得力のある「理由書」の書き方



告示外特定活動の合否を分けるのは「理由書(なぜ日本に居なければならないか)」の説得力であるとされています。理由書を作成する際は、以下のポイントに魂を込めてください。



  • 客観的な立証


    「大変なんです」という感情的な訴えだけでなく、「誰からも理解できる資料を証拠として提出」し、日本で生活を維持する必要性を客観的に立証することがポイントとなります。



  • 合理的な説明


    難民認定の結果が出るまで日本に留まらなければならない理由、そしてその間の生活手段をどのように確保するのかを、論理的に説明します。



  • 整合性の維持


    過去に提出した書類と、今回の理由書の内容に矛盾がないか、何度も確認してください。



※特に難民申請中のケースでは、以下の点に留意が必要です。



  • 就労制限


    許可された「指定書」の内容を正確に把握してください。就労が認められていない段階で働いてしまうと、不法就労となり、その後の審査に致命的な影響を及ぼします。



  • 更新手続き


    審査が長引く場合は、在留期限が来る前に適切に更新手続きを行う必要があります。



  • 【最新法令の注意点】 


    2024年施行の改正入管法により、原則として「3回目以降の難民認定申請者」については「送還停止効」の対象外となる規定が設けられました。安易な反復申請は重大なリスクを伴うため、実務上の強い注意が必要です。



💡 読み解く!2024年改正入管法「送還停止効」のすべて



【はじめに】「難民申請=強制送還されない」時代の終焉



これまで、日本の入管実務において「難民申請」は、ある意味で最強の“盾”として機能していました。しかし、2024年6月10日の法改正により、その盾には明確な制限が設けられました。本章では、その中心となる「送還停止効」の真の意味と、実務に与える影響を解き明かします。



第1章:「送還停止効」とはそもそも何か?



1-1. 一言でいうと「強制送還をストップさせるバリア」



送還停止効(そうかんていしこう)とは、「難民認定の申請手続きを行っている期間中は、たとえオーバーステイ(不法滞在)などの退去強制事由があったとしても、本国へ強制送還してはならない」という法律上のルールのことです。


難民条約における「ノン・ルフールマン原則(迫害を受けるおそれのある国へ追放・送還してはならないという国際法上の原則)」を日本国内で担保するための、極めて人道的な保護規定です。



1-2. 具体例で見る「旧法」の仕組み



【旧法下のAさんのケース】

留学生のAさんは、学校を中退してビザの期限が切れ、不法滞在になってしまいました。入管に摘発され、本来なら母国へ「強制送還」されます。しかしAさんが「私は国に帰ると迫害される難民です」と申請した場合、「送還停止効」が発動します。
審査には数年かかります。もし「不認定」となっても、Aさんが「もう一度申請します」と2回目、3回目、4回目と申請を繰り返す限り、入管はAさんを強制送還することができませんでした。


第2章:なぜ法改正(例外規定の創設)が行われたのか?



2-1. 制度の悪用と「送還忌避(きひ)」問題



※「送還忌避(きひ)」とは


日本での在留資格がないなどの理由で国外退去を命じられた外国人の方が様々な事情や意思により日本からの出国を拒否・回避している状態を指します。



旧法の「何度申請しても送還されない」というルールは、真の難民を保護するためには不可欠でしたが、同時に大きな弊害を生みました。


借金返済や出稼ぎ目的で来日した人が、強制送還を逃れて日本に留まり、あわよくば就労するために、難民とは言えない理由で申請を繰り返すケース(送還忌避)が急増したのです。



2-2. 限界を迎えた収容施設



送還できない以上、入管は不法滞在者を長期間にわたって収容施設にとどめ置くことになり、これが重大な人権問題や医療問題を引き起こしました。この「長期収容」と「送還忌避」の悪循環を断ち切るために導入されたのが、2024年の改正入管法です。



⚠️ 第3章:2024年改正の核心「3回目以降の例外」



ここからが、ご質問の核心です。2024年6月施行の改正法により、「送還停止効の例外」が創設されました。



3-1. 「3回目」からは容赦なく送還対象になる



改正法により、原則として「3回目以上の難民認定申請者」に対しては、送還停止効(バリア)が適用されなくなりました。


つまり、過去に2回難民申請をして不認定となった人が、単なる時間稼ぎのために3回目の申請を行っても、入管は「審査中であっても強制送還できる」ようになったのです。※他に、3年以上の実刑判決を受けた者や、テロリスト等も例外の対象となりました。



3-2. 具体例で見る「新法(2024年以降)」の仕組み



【新法下のBさんのケース】

Bさんは、日本で働きたいがために難民申請を2回行いましたが、いずれも「迫害の理由がない」として不認定となりました。
Bさんが強制送還を免れるため、内容を変えずに「3回目の難民申請」を提出しました。
旧法であればここで送還がストップしましたが、新法ではバリアが発動しません。Bさんは3回目の審査結果を待つことなく、母国へ強制送還される手続きが進められます。


💡 第4章:真の難民を救う「例外の例外(相当の理由)」



しかし、ここで一つの懸念が生じます。「3回目だとしても、本国でクーデターが起きるなどして、本当に命の危険が生じた真の難民はどうなるのか?」という点です。



4-1. 「相当の理由がある資料」の提出



法律はこれを救済する道を残しています。3回目以降の申請であっても、「難民認定を行うべき相当の理由がある資料」を提出した場合には、例外的に送還停止効が復活(維持)します。



4-2. 実務上の「相当の理由」とは何か?



入管実務において、この「相当の理由」は極めて厳格に判断されます。単に「怖い」「殺される」という口頭の主張や、過去2回の申請と同じ証拠を再提出するだけでは認められません。



  • 具体例1(新規の客観的証拠)


    母国で政変が起き、自分が所属していた政党のメンバーが一斉に逮捕・処刑されていることを示す国際的な報道機関のニュース映像や、国連機関のレポート。



  • 具体例2(個別具体的な迫害の証拠)


    本国の家族から送られてきた、自分に対して発行された逮捕状の写しや、自宅が破壊された写真など。



このように、「前回までの審査では提出されておらず、かつ、難民として認定される可能性が高いと客観的に認められる強力な新証拠」でなければ、3回目の壁を突破することはできません。



⚠️ 【おわりに】安易な反復申請の重大なリスク



「とりあえず難民申請をしておけば日本に居られる」という時代は完全に終わりました。

専門家の適切な助言なしに、インターネットの噂やブローカーの言葉を信じて安易に3回目、4回目の申請を行うことは、ある日突然、強制送還(退去強制執行)の対象となる極めて重大なリスクを伴います。


もし、正当な理由で日本に留まる必要がある場合は、難民申請の乱用ではなく、ご自身の状況に合った別の在留資格(配偶者ビザ、特定活動など)への変更や、客観的証拠の入念な収集を行うことが、唯一の解決策となります。



ケース2:裁判継続


日本での裁判手続き継続を意味する木槌と法的な書類のイメージ画像
訴訟の期日へ直接出席しなければならない「本人の不可欠性」が審査の最大の焦点となります。


(日本での訴訟に出席する必要がある場合)



「裁判継続」の本質



日本で訴訟を起こしており、または訴訟の当事者となっており、「期日に出席するために日本に滞在し続ける必要がある場合」がこれに該当します。裁判を受ける権利を守るという人道的な配慮や、特別な事情がある場合に適用される救済措置なのです。



⚠️ 「日本国内にいること」が前提



この在留資格を検討する上で、避けて通れない極めて重要なルールがあります。それは、「原則として、今現在外国にいる人(日本に入国していない人)は対象にならない」という点です。


通常、海外から外国人を呼び寄せる際には「在留資格認定証明書(COE)」の交付申請を行いますが、告示外特定活動ではこの交付が原則として認められていません。したがって、裁判継続のための「告示外特定活動」は、以下の流れが前提となります。



  • すでに何らかの在留資格(短期滞在や就労ビザなど)で日本に入国・滞在している人だけが対象です。



  • 滞在中に訴訟が発生し、その継続のために在留が必要になった場合に、「在留資格変更許可申請」という手続きを行うことで交付されるビザなのです。



許可を得るための具体的要件



裁判継続を理由とした告示外特定活動は、申請のひとつひとつで事情が異なります。そのため、「その理由を申請書類で合理的に説明できること」が最も重要です。



※実務上の注意



一般的に他の人道配慮案件において「親側の要件と子側の要件に準ずる基準」などが語られることがありますが、裁判継続においては純粋に訴訟の当事者としての基準が問われます。主に以下のポイントを厳格にチェックします。



  • 訴訟の事実と出席の必然性



    • 訴訟の継続


      日本で実際に訴訟を起こしており、または当事者として係争中である客観的事実(訴状の写し等)が必要です。



    • 期日への出席


      単に裁判が行われているだけでなく、本人が裁判の期日に直接出席し、手続きを進めるために日本に滞在し続ける必要があることを具体的に説明しなければなりません。



  • 経済的基盤と扶養能力(社会的負担にならないこと)



    裁判期間中、日本で生活していくための経済力が問われます。資料によれば、以下の立証が求められます。



    • 安定した経済力


      日本での滞在費用(生活費、訴訟費用など)を賄えるだけの、安定して確実な収入や資産があること。



    • 証拠の提出


      これを証明するために、収入証明、残高証明書、在職証明書などの客観的な資料をできるだけ多く収集して提出する必要があります。



    • 公共の負担にならない


      日本の社会的負担にはならず、自らの責任と経済力で生活が可能であることを具体的に説明しなければなりません。



  • 適切な住環境の確保



    • 居住場所


      日本で生活を維持するための適切な住居(一緒に暮らす家や自身の部屋など)が確保されていることが重要です。


  • 公的義務の完全履行(非常に重要)



    特に強調したいのが、過去および現在の素行です。



    • 未納・滞納の厳禁


      これまで年金や社会保険などの未納や滞納がなく、自分が公共の負担になっていないことが厳しくチェックされます。



    • 遵法精神


      公的義務を果たしていることは、法務大臣の裁量による例外的な許可(救済)を得るための最低限の前提条件となります。



  • 申請内容の整合性



    • 過去の書類との一致


      これまでのビザ申請や更新手続きで提出した過去の書類の内容と、今回の申請内容に矛盾がないことが必須条件です。



どのような訴訟が具体例としてあてはまるか?



告示外特定活動(裁判継続)が検討される具体的なケースとして、以下のような案件があてはまると考えられます。



  • 労働紛争


    不当解雇や未払い賃金の請求など、日本での就労に関連して会社を訴えている場合。



  • 損害賠償請求


    日本国内で発生した事故や事件に関して、民事上の賠償を求めている場合。



  • 家族・身分関係の訴訟


    日本人と離婚・死別した後の財産分与や、子供の親権・認知を巡る争い、婚姻の無効・取消など。



  • 行政訴訟


    自身の行政処分(例えば、他の在留資格の不許可処分など)に対する取り消し訴訟を行っている場合。



これらのケースで、本人の出席が審理の進行上不可欠であると認められれば、許可の可能性が出てきます。



申請手続きの全行程:2週間から2ヶ月のプロセス



許可を得るための正確なステップは以下の通りです。



  • 地方出入国在留管理局への相談


    告示外特定活動はケースバイケースの高度な判断となるため、事前に出入国在留管理庁等で相談することが強く推奨されています。



💡 【重要】自己判断する前に、まずは国の公式窓口へご相談を



 告示外特定活動は、明確な許可基準が公開されていないため、ご自身の事情が対象になるかどうかを入管当局に事前確認することが最も確実で安全なステップです。


申請を検討される方は、以下の出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター」へ直接お問い合わせください。


  • 公式ウェブサイト: 出入国在留管理庁(外部サイトへリンク)


  • 電話でのご相談口: 0570-013904(平日 8:30〜17:15 / IP電話からは 03-5796-7112


  • メールでのご相談: info-tokyo@i.moj.go.jp



  • 申請書の提出



    以下の必要書類を揃えて提出します。



    • 在留資格変更許可申請書


    • 写真


    • パスポートおよび在留カード


    • 「理由書」


      なぜその活動(裁判継続)が必要かを説明する最重要書類です。



    • 「証拠資料」


      訴状の控え、呼出状、期日通知書など、裁判が継続中であることを証明する客観的な資料。



  • 審査期間


    申請から許可までは、通常2週間から2ヶ月程度かかります。



  • 許可(指定書の発行)


    許可されると、パスポートに個別に指定された「指定書」が貼付されます。ここには、「裁判継続のための活動」といった具体的な制限内容が記載され、それに基づいた在留が認められます。



💡 合否の分かれ目:最重要書類「理由書」の書き方



告示外特定活動の審査において「決まったマニュアル」が少なく、「理由書(なぜ日本に居なければならないか)」の説得力が合否を分けるとされています。裁判継続の理由書では、以下のポイントを意識してください。



  • 客観的な立証


    「日本で裁判を続けたい」という感情的な訴えだけでなく、裁判所からの通知や弁護士の意見書などの客観的な資料を証拠として提出し、それに基づいて立証することがポイントとなります。



  • 合理的・具体的な説明


    訴訟の内容、現在の進捗状況、そしてなぜ本人が期日に出席しなければならないのか(書面提出だけでは不十分な理由など)を論理的に構成します。



  • 経済力の裏付け


    裁判期間中の生活をどのように賄うのか、公共の負担にならないことを具体的に示します。



ケース3:出国準備



日本からの出国準備と身辺整理を意味するスーツケースと航空券のイメージ
出国準備期間は、帰国便の手配やアパートの退去手続きなどに必要な、短期間の猶予措置です。


(今までの在留資格の更新が不許可になった際などに、身辺整理や帰国準備のために与えられる短期間の猶予期間)



なぜ「出国準備」という資格が必要なのか



在留期間の更新や変更が不許可になった際、即座に退去を命じることは、多くの場合において人道的に過酷です。アパートの解約、銀行口座の整理、勤務先との退職手続き、そして何より帰国便の手配など、日本を離れるには物理的な時間が必要です。


そのため、法務大臣が「日本を離れるための準備期間が必要な場合」という特別な事情を考慮し、個別に与えるのがこの資格です。



⚠️ 告示外特定活動(出国準備)の絶対的な前提条件



申請を検討する前に、必ず知っておかなければならない鉄則があります。



  • 日本国内にいること


    海外から新たに呼び寄せるための「在留資格認定証明書(COE)」の交付が原則として認められません。したがって、「今現在日本に滞在している人」だけが、在留資格の「変更」手続きによって取得できる在留資格なのです。



  • 「不許可」という処分の存在


    この資格は、本来希望していたビザの更新や変更が「不許可」になった際に、例外的に検討されるものです。不許可通知を受けた後、入管の窓口で「出国準備期間としての告示外特定活動」への変更を促されるのが一般的な実務の流れとなります。



出国準備期間の許可要件と審査のポイント



出国準備の告示外特定活動は、単に「時間が欲しい」と言えば認められるものではありません。審査官は、資料に基づき以下のポイントを厳格にチェックします。



  • 出国意思の明確化


    この在留資格の目的はあくまで「出国」です。したがって、「準備が整い次第、日本を離れる」という確実な意思があることが大前提となります。



  • 経済的基盤(公共の負担にならないこと)


    短期間の滞在であっても、その期間中の生活費を自力で賄えることが求められます。「日本の社会的負担にはならず、自分自身の責任と経済力で面倒を見ることが可能であること」が立証のポイントです。



    • 証拠の提示


      預金残高証明書などで、帰国までの生活費と航空券代を確保していることを示します。



  • 適切な住環境の確保


    出国までの間、適法かつ安定して滞在できる場所(アパートや知人宅など)が確保されている必要があります。



  • 公的義務の履行(非常に重要)


    「これまで年金や社会保険などの未納や滞納がなく、自分が公共の負担になっていないこと」が厳しくチェックされます。義務を果たしていることが、人道的な配慮(救済)を受けるための最低条件となります。



  • 過去の申請内容との整合性


    これまでの申請で提出した過去の書類と、今回の説明に矛盾がないことが必須です。ここで矛盾があると、虚偽申請を疑われ、出国準備期間すら短縮されるリスクがあります。



💡 「30日」と「31日」の決定的な違い:実務上の急所と法的な真実



出国準備期間における30日と31日の法的効力の違いを強調したカレンダーのイラスト
入管法第20条の4の「特例期間」が適用され、再申請の余地が残されるか否かが、この「1日の差」で決まります。


出国準備期間として与えられるのは、通常「30日」または「31日」の猶予期間です。この「1日」の差には、実務上極めて大きな意味があります。



  • 「31日」の特定活動


    よくある実務上の誤解として「31日なら中長期在留者としての身分を維持できるため、市役所での住民登録が維持され、国民健康保険などの行政サービスも継続可能である」と語られることがありますが、これは法的に誤りです


    入管法第19条の3により、3月以下の在留期間の者は中長期在留者から除外されるため、在留カードは交付されません。


    31日の最大の真価は「特例期間(入管法第20条の4)」の適用対象になることにあります。法律上、30日以下の在留期間が決定された者には特例期間が適用されませんが、31日であれば適用されます。


    そのため、一定の条件(不許可理由の解消など)を理由に、この31日の期間内にさらに別の在留資格への変更を再申請した場合、結果が出るまで適法に日本に滞在し続けることが可能となり、模索する余地(再起の道)が残されることがあります。



  • 「30日」の特定活動


    これは特例期間の対象外となるため、実質的に在留カードが失効(回収)されたのち、まさに「帰るための準備」に特化した、後がない期間となります。



申請手続きの全行程:不許可から許可までの具体的ステップ



  • ステップ1:地方出入国在留管理局での「不許可」面談



    更新や変更の審査結果が「不許可」となると、入管から呼び出しがあります。窓口で不許可の理由を聞いた後、審査官から「出国準備への変更申請」を案内されます。



  • ステップ2:管轄の入管当局へ相談



    ケースバイケースの判断となるため、事前に出入国在留管理庁等で相談することが強く推奨されています。



💡 【重要】自己判断する前に、まずは国の公式窓口へご相談を



 告示外特定活動は、明確な許可基準が公開されていないため、ご自身の事情が対象になるかどうかを入管当局に事前確認することが最も確実で安全なステップです。


申請を検討される方は、以下の出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター」へ直接お問い合わせください。




  • ステップ3:申請書の提出



    以下の書類を揃えて提出します。



    • 在留資格変更許可申請書


    • 写真、パスポート、在留カード(回収される場合があります)


    • 「理由書」


      なぜ身辺整理や帰国準備のためにこの期間が必要なのかを説明する最重要書類です。


    • 「証拠資料」


      帰国便の予約証明(Eチケット)や、経済力を証明する資料(残高証明書等)。



  • ステップ4:審査と許可


    申請から許可までは通常、不許可当日の即日、あるいは数日から2週間程度で行われます。許可されると、パスポートに「指定書」が貼付され、活動内容が「出国準備」に厳格に制限されます。



💡 合否を分ける「理由書」:説得力を生む3つの要素



出国準備における理由書の極意を伝授します。



  • 具体的・合理的であること


    「アパートの退去に〇日かかる」「勤務先からの離職票発行が〇日になる」「帰国便が〇日にしか確保できない」など、誰からも理解できる資料を証拠として提示し、立証することがポイントです。



  • 客観的証拠とのリンク


    感情的な訴えだけでなく、残高証明書や航空券の予約確認書などの客観的な資料をできるだけ多く収集して提出してください。



  • 「社会的負担にならない」ことの強調


    自らの経済力で滞在を維持できることを論理的に説明します。



⚠️ 出国準備期間中の「禁止事項」と「再起」



この期間に滞在する方が絶対に守らなければならないルールがあります。



  • 就労の禁止


    出国準備の特定活動は、日本を離れるための準備期間です。原則として仕事(就労)をすることは一切認められません。不法就労が発覚すれば、強制送還(退去強制)となり、将来的な再入国が絶望的になります。



  • 再申請への希望


    もし不許可の理由が「書類の不備」や「説明不足」など、改善可能なものであった場合、この出国準備期間(特に31日の場合)中に態勢を整え、改めて別の在留資格への変更を試みることが可能なケースもあります。ただし、これには高度な専門知識が必要です。


ケース4:避難者



母国の紛争や情勢悪化からの避難者を保護するイメージ画像
母国の情勢悪化により帰国が困難な場合、人道的な配慮から日本での滞在が認められることがあります。


(紛争や戦争などにより、母国に帰ることができない場合)



「避難者」への適用



避難者のケースは、まさにこの「人道的な配慮が必要な場合や特別な事情がある場合」に該当します。紛争や戦争などの不可抗力によって母国に帰ることができない事態は、既存の「就労」や「留学」といった枠組みでは救済できません。


そのため、法務大臣が個別の事情を精査し、日本に留まるべき特別な理由があると判断した場合に、この資格が与えられるのです。



⚠️ 「日本国内にいること」が前提



この在留資格を検討する上で、避けて通れない極めて重要なルールがあります。それは、「原則として、今現在外国にいる人(日本に入国していない人)は対象にならない」という点です。


通常、海外から外国人を呼び寄せる際には「在留資格認定証明書(COE)」の交付申請を行いますが、告示外特定活動ではこの交付が原則として認められていません。

したがって、避難者のための特定活動ビザは、以下の流れが前提となります。



  • すでに何らかの在留資格(短期滞在、留学、技能実習など)で日本に入国・滞在している人だけが対象です。



  • 滞在中に母国の情勢が悪化し、帰国が困難になった場合に、「在留資格変更許可申請」という手続きを行うことで、このビザが交付されます。



許可を得るための具体的要件と基準



告示外特定活動は「決まったマニュアル」が少なく、審査官は申請の一つひとつの事情を精査します。避難者として許可を得るためには、以下のポイントを客観的かつ合理的に立証しなければなりません。



  • 紛争・戦争による帰国困難性の立証



    • 客観的事実


      母国で紛争や戦争が発生していること、またはそれに準ずる極めて不安定な情勢であることを、公的な報道や国際機関(UNHCRなど)の資料等で示さなければなりません。



    • 個別の危険性


      単に「国が危ない」というだけでなく、申請者本人が帰国した場合にどのような具体的な不利益や危険があるのかを説明することが重要です。



  • 経済的基盤と自立性の確保


    日本での生活が「社会的負担」にならないことが厳しく問われます。資料によれば、受け入れ側または本人について以下の点がチェックされます。



    • 安定した経済力


      日本での生活を維持できるだけの、安定して確実な収入や資産があることを具体的に説明しなければなりません(※親を扶養する場合の基準と同様に、確固たる生計要件が求められます)。



    • 証拠の提出


      これを証明するために、収入証明、残高証明書、在職証明書などの資料をできるだけ多く収集して提出します。



    • 公共の負担にならない


      自分自身の責任と経済力で生活が可能であることを立証することがポイントです。



  • 適切な居住環境



    • 住居の確保


      日本で安全に生活し、身を寄せるための適切な居住場所(一緒に暮らす家や自身の部屋など)が確保されていることが重要です。



  • 公的義務の完全履行(非常に重要)



    • 未納・滞納の厳禁


      これまで年金や社会保険などの未納や滞納がなく、自分が公共の負担になっていないことが厳しくチェックされます。


    • 遵法精神


      義務を果たしていることは、例外的な「人道上の配慮」による救済を受けるための最低限の前提条件です。



  • 申請内容の整合性



    • 過去の書類との一致


      これまでのビザ申請や更新手続きで提出した過去の書類の内容と、今回の申請内容に矛盾がないことが必須条件です。



申請手続きの全行程:相談から許可までの具体的ステップ



避難者のための特定活動ビザ取得には、以下の手順を正確に踏む必要があります。



  • 管轄の地方出入国在留管理局へ相談


    告示外特定活動はケースバイケースの高度な判断となるため、事前に出入国在留管理庁等で相談することが強く推奨されています。



💡 【重要】自己判断する前に、まずは国の公式窓口へご相談を



 告示外特定活動は、明確な許可基準が公開されていないため、ご自身の事情が対象になるかどうかを入管当局に事前確認することが最も確実で安全なステップです。


申請を検討される方は、以下の出入国在留管理庁「外国人在留総合インフォメーションセンター」へ直接お問い合わせください。




  • 申請書の提出


    以下の必要書類を揃えて提出します。


    • 在留資格変更許可申請書


    • 写真


    • パスポートおよび在留カード


    • 「理由書」


      なぜこの活動(避難・在留継続)が必要かを説明する最重要書類です。


    • 「証拠資料」


      母国の情勢を示す国際機関のレポート資料、自身の状況を裏付ける資料など。



  • 審査


    申請から許可までは通常2週間から2ヶ月程度かかります。



  • 許可


    許可されると、パスポートに個別に指定された「指定書」が貼付されます。ここには、日本で行うことができる活動内容が制限として具体的に記載されます。



💡 合否の分かれ目:最重要書類「理由書」の書き方



告示外特定活動の審査において「理由書(なぜ日本に居なければならないか)」の説得力が合否を分けるとされています。避難者の理由書では、以下のポイントを意識してください。



  • 客観的な立証


    「怖いから帰りたくない」という感情的な訴えだけでは不十分です。母国の状況、自身の居住地域の現状、家族の安否などを、誰からも理解できる資料を証拠として提出し、立証することがポイントとなります。



  • 論理的な構成


    「母国の情勢」→「それによる自身の帰国困難性」→「日本での生活基盤と経済的安定性」という流れで、合理的に説明します。



  • 誠実な説明


    自身の現在の状況を正確に伝え、矛盾のない説明を心がけます。



告示外特定活動許可申請のためのToDoリスト



告示外特定活動の申請に向けた必須準備を行うためのToDoリストのイラスト
申請前に、ご自身の現在の在留期限や客観的証拠の有無を確実にチェックしましょう。

「告示外特定活動」の申請に向けて、読者の方が迷わず行動できるための具体的なToDoリストです。



  1. 現在の在留資格と期限の確認を徹底する



    告示外特定活動は、原則として「今現在日本に滞在している人」のみが対象です。海外からの新規呼び寄せ(在留資格認定証明書の交付)はできません。そのため、現在のビザの種類と在留期限を正確に把握することが第一歩です。オーバーステイ(不法滞在)になってからでは取り返しがつかないため、必ず在留期限内に管轄の出入国在留管理局へ相談・変更申請の準備を進めてください。



  2. 📌 客観的な「証拠資料」を漏れなく収集する



    入管の審査において、感情的な訴えは考慮されません。すべては「証拠」です。例えば、裁判継続なら日本の裁判所からの「訴状の写しや期日呼出状」、難民申請中なら「受付票」、避難者なら「母国情勢を示すUNHCR等の公式レポート」、出国準備なら「確定した航空券のEチケット」など、なぜ日本に留まる必要があるのかを客観的に証明できる公的書面を徹底的に集めてください。



  3. 滞在費用の裏付けとなる経済的証明を準備する



    日本に例外的に滞在する間、生活保護など「公共の負担」にならないことが絶対条件です。ご自身、あるいは支援者の「預金残高証明書」「課税・納税証明書」「給与明細」などを準備してください。日本での生活費、訴訟費用、帰国時の航空券代などを、誰の手も借りずに確実に自力で賄える安定した経済基盤があることを明確に立証する必要があります。



  4. 📌 税金・年金など「公的義務」の支払い状況を確認する



    2024年の改正入管法施行以降、2026年現在に至るまで、公租公課の納付状況はあらゆる審査において極めて厳格に見られています。住民税、国民健康保険、国民年金などに未納や滞納がないかを確認してください。もし滞納がある場合は速やかに完納した上で、領収書や納税証明書を申請書類に添付することが、例外的な救済(許可)を得るための大前提となります。



  5. 矛盾のない、説得力のある「理由書」を作成する



    合否を分ける最大の鍵は「理由書」です。過去に入管へ提出した申請内容(学歴、職歴、家族状況など)の控えを必ず確認し、今回の主張に一切の矛盾が生じないよう注意してください。「日本に居なければならない合理的な理由」と「生活維持の具体的な方法」を論理的に構成し、収集した証拠資料としっかりリンクさせた説得力のある書類を作成しましょう。



  6. 📌 出国準備における「30日」と「31日」の決定的違いを理解する



    ビザ不許可後の出国準備期間として「31日」が付与された場合、入管法第20条の4の「特例期間」が適用されるため、要件を満たせばこの期間中に別の在留資格への再申請が法的に可能です。しかし「30日」の場合は特例期間の対象外となり、実質的な再起の道は絶たれます。この1日の違いによる法的な効力を正確に把握し、戦略を立てることが実務上極めて重要です。



  7. 難民申請中の「就労制限」と「送還停止効の例外」に注意する



    難民申請に伴う特定活動では、指定書で就労が明示的に許可されるまでは絶対に働いてはいけません。不法就労となれば将来のビザ取得は絶望的です。また、2024年の法改正により、原則として「3回目以降の難民認定申請者」は送還停止効の対象外となり、退去強制の手続きが進む可能性があります。安易な反復申請には重大なリスクがあることを認識してください。



  8. 📌 申請前に出入国在留管理庁の窓口へ事前相談を行う



    告示外特定活動には明確なマニュアルがなく、法務大臣の裁量と個別の事情に大きく左右されます。自己判断で誤った申請書類を提出する前に、まずは管轄の地方出入国在留管理局や「外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)」に事前相談を行ってください。ご自身の特殊なケースに適合するか、追加で指定される書類はないかを確認するのが最も安全な手順です。



【FAQ よくあるご質問】



告示外特定活動に関するよくある質問と回答(FAQ)のイメージ
実務上、外国人の方や支援者の方からよくご相談いただく疑問をわかりやすくまとめました。


Q. 告示外特定活動とはどのような在留資格ですか?



A.


 既存のどの在留資格(就労ビザや留学ビザ、家族滞在など)の枠組みにも当てはまらないものの、「人道上の理由」や「特別な事情」を考慮して、法務大臣が個別に日本での滞在を認める例外的な在留資格です。


例えば、難民認定の手続き中の生活維持、やむを得ず日本で出席しなければならない裁判の継続、ビザの更新が不許可になった後の出国準備、母国の紛争による避難など、特別な事情を救済する“最後の砦”として機能します。



Q. 海外から家族を呼び寄せるために告示外特定活動を申請できますか?



A.


 原則として、海外からの新規呼び寄せ(在留資格認定証明書:COEの交付申請)は認められません。告示外特定活動は、すでに日本に滞在しており、何らかの在留資格を持っている方が、事情の変化によって「在留資格変更許可申請」を行うことで取得するのが基本のルールです。



Q. 裁判を理由に日本に滞在し続けることは可能ですか?



A. 


可能です。労働紛争(不当解雇や未払い賃金)や損害賠償請求など、日本国内で訴訟を起こしている、または当事者となっている場合が該当します。


ただし、単に裁判をしているだけでなく、「弁護士任せにできず、本人が裁判期日に直接出席しなければならない不可欠な理由」と、「滞在中の生活費や訴訟費用を自力で賄える経済力(残高証明書などで証明)」があることを客観的に立証できれば、許可される可能性が高まります。



Q. 出国準備のための特定活動で「30日」と「31日」にはどのような違いがありますか?



A. 


実務上、この「1日の差」がその後の運命を大きく分けます。「31日」の期間が付与された場合、入管法第20条の4が定める「特例期間」が適用されるため、準備期間中に不許可理由を解消して別のビザへ再申請する法的な余地が残されます。


しかし「30日」の場合は特例期間の除外対象となるため、別のビザへの変更申請はできず、文字通り「帰国するためだけの身辺整理の期間」となります。



Q. 難民認定の申請中であれば、自動的に日本で働くことができますか?



A. 


いいえ、自動的に働くことは絶対にできません。難民申請に伴う特定活動ビザを取得しても、入管当局が適切と判断し、パスポートに貼付される「指定書」に「就労可能」である旨が明記されるまでは就労は厳格に禁止されています。


もし許可が下りていない待機期間中にアルバイトなどをしてしまうと、不法就労として退去強制(強制送還)の対象となります。



Q. ビザが不許可になり出国準備期間に入った後、別のビザを再申請することはできますか?



A. 


出国準備期間として「31日」が付与された場合に限り、特例期間の適用を受けて別の在留資格への変更申請が受理される可能性があります(30日の場合は不可)。


ただし、不許可になった理由(例:提出書類の不備や説明不足など)を完全にクリアにした上で、より強固な証拠資料を揃えなければならず、高度な専門的判断が必要となります。



Q. 告示外特定活動の審査において、税金や年金の未納は影響しますか?



A. 


極めて重大な悪影響を及ぼします。2024年に施行された改正入管法以降、公租公課(住民税、国民健康保険、国民年金など)の支払い状況は、あらゆるビザ審査において非常に厳格にチェックされています。例外的な滞在許可を得るためには「公共の負担にならないこと(公的義務の完全履行)」が大前提となるため、未納・滞納がある場合は速やかに完納しなければ許可は下りません。



Q. 告示外特定活動の申請において最も重要な書類は何ですか?



A. 


ご自身の言葉で綴る「理由書」と、それを裏付ける「客観的な証拠資料」のセットです。告示外特定活動には明確なマニュアルや一律の基準がないため、「なぜ日本に留まる必要があるのか」「その間の滞在費はどうするのか」を論理的に説明し、裁判所の呼出状、母国の情勢を示す国際機関のレポート、預金残高証明書など、第三者(審査官)が納得せざるを得ない客観的な証拠を提示できるかが合否を決定づけます。



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