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山本行政書士事務所

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【2026年最新】国際結婚での夫婦財産はどうなる?通則法第26条に基づく準拠法の選択と登記手続きを解説

9月2日
読了時間: 20分
国際結婚における夫婦財産制と通則法第26条の解説
国際結婚の財産管理は、法の適用に関する通則法第26条によって厳格にルールが規定されています。

📖 はじめに:夫婦財産制における「通則法第26条」の絶対的な役割


国際結婚は、文化や価値観の異なるお二人が共に歩む素晴らしい人生の新たなスタートです。しかし、国籍が異なるご夫婦において、「夫婦が持っている財産をどのように管理し、将来の離婚や死亡の際にどのように分けるか」という財産管理のルール(夫婦財産制)は非常に複雑な問題となります。この夫婦財産制の規定を明確に定めているのが、「法の適用に関する通則法(以下、通則法)第26条」です。


国際結婚における財産管理は、通則法第26条第1項の原則的なルールに縛られるだけでなく、同条第2項において当事者による「準拠法の選択(適用する法律を自分たちで選ぶこと)」が明示的に認められている非常に重要な法的領域です。本記事では、2026年現在の最新法令に基づき、要件を解説いたします。



【目次】




💡 本記事の全体要約と重要事項


  • 法定準拠法の段階的適用

    夫婦間で法律を選択する合意を行っていない場合、夫婦の財産ルールは「共通本国法」「共通常居所地法」「密接関係地法」の順で段階的に自動決定されます。


  • 書面による準拠法の選択

    夫婦双方が署名し日付を記載した書面を作成することで、自らの国籍や居住地、不動産所在地の法律の中から、適用する法律を将来に向かって自由に選択することが可能です。


  • 善意の第三者保護と登記による対抗力

    外国の財産ルールを日本の銀行や不動産の買主に主張するためには、日本の法務局において外国法に基づく夫婦財産契約を登記する絶対的な義務があります。



第26条(夫婦財産制)


夫婦が持っている財産をどう管理し、離婚や死亡の際にどう分けるか(夫婦財産制)についての規定です。❗ここは当事者の「選択」が認められている非常に重要な部分です。


【条文】 (第1項) 前条の規定は、夫婦財産制について準用する。
(第2項) 前項の規定にかかわらず、夫婦が、その署名した書面で日付を記載したものにより、次に掲げる法のうちいずれの法によるべきかを定めたときは、夫婦財産制は、その法による。この場合において、その定めは、将来に向かってのみその効力を生ずる。
(第2項第1号) 夫婦の一方が国籍を有する国の法
(第2項第2号) 夫婦の一方の常居所地法
(第2項第3号) 不動産に関する夫婦財産制については、その不動産の所在地法
(第3項) 前二項の規定により外国法を適用すべき夫婦財産制は、日本においてされた法律行為及び日本に在る財産については、善意の第三者に対抗することができない。この場合において、その第三者との間の関係については、夫婦財産制は、日本法による。
(第4項) 前項の規定にかかわらず、第一項又は第二項の規定により適用すべき外国法に基づいてされた夫婦財産契約は、日本においてこれを登記したときは、第三者に対抗することができる。


📖 第26条第1項(法定準拠法の原則:段階的適用ルール)


通則法第26条第1項に基づく夫婦財産制の法定準拠法の段階的適用ルール
当事者の合意がない場合、夫婦財産制の準拠法は3つの順位に従って段階的に自動決定されます。

当事者間で有効な準拠法選択の合意(第2項の手続き)が存在しない場合、通則法第25条の規定が夫婦財産制について強制的に準用されます。これにより、以下の順位で段階的(カスケード式)に適用する法律が自動決定されます。上位の条件を満たす場合は、下位の条件を検討することは一切許されません。


✅ 段階的適用の3つの順位


■ 第1順位(共通本国法)

夫婦が同一の国籍を有する場合、その国籍を有する国の法律を適用します。


■ 第2順位(共通常居所地法)

夫婦の国籍が異なる場合であって、夫婦が同一の国(日本国、アメリカ合衆国、中華人民共和国のいずれかの特定の国)に常居所(生活の本拠)を有するときは、その常居所地法を適用します。


■ 第3順位(密接関係地法)

夫婦の国籍が異なり、かつ、夫婦の常居所も異なる場合、夫婦に最も密接な関係がある地(婚姻挙行地、長期間同居していた地という客観的状況から判断される特定の地)の法律を適用します。


✅ 【具体例1】第1項の法定準拠法が適用されるケース


■ 夫

ピエール・デュポン(フランス共和国国籍)


■ 妻

山田花子(日本国籍)


■ 居住地

婚姻直後から現在に至るまで、共に日本国東京都新宿区に常居所を有する。


■ 合意の有無

夫婦間で準拠法を選択する書面による合意は一切存在しない。


【最終結論】

国籍が異なるため第1順位(共通本国法)は適用されません。夫婦は共に日本に常居所を有するため、第2順位(共通常居所地法)である「日本法」が夫婦財産制の準拠法として強制適用されます。したがって、夫婦の財産は日本国民法第762条に基づく「夫婦別産制(名義人の単独所有とする制度)」によって完全に規律されます。


⚠️ 【すべての読者の方にとっての重要事項】

重国籍者の「本国法」の特定手順 第1項の「共通本国法」や後述する第2項の「国籍を有する国の法」を適用する際、当事者が二重国籍(日本国籍とアメリカ合衆国国籍の両方を持つ状態)である場合、当事者が都合の良い国籍を自由に選ぶことは許されません。通則法第38条第1項の規定が強制適用され、「国籍のいずれかが日本であるときは、日本法を本国法とする」という絶対ルールにより、日本法が強制的に本国法として特定されます。


🗣️ 【現場のリアルな声】
「夫がフランス国籍、私が日本国籍で、日本でずっと生活してきました。離婚の際、夫はフランス法の共同財産制を主張して私の貯金の半分を要求してきましたが、事前に合意書面を作っていなかったため、通則法第26条第1項により日本の夫婦別産制が適用されることを知り、無事に自分の財産を守ることができました。」


📖 第26条第2項(当事者による準拠法選択の合意:優先適用ルール)


書面による署名と日付の記載を要する夫婦財産制の準拠法選択
適用する法律を選択するためには、夫婦双方の署名と日付が記載された書面による合意が絶対条件となります。

第1項の原則にかかわらず、夫婦の財産関係を予測可能なものにするための極めて実務的な規定として、夫婦は所定の厳格な要件を満たす場合に限り、自らの意思で適用する法律を選択し、第1項のルールを完全に排除することが認められます。


✅ 選択の合意における形式的要件と実質的要件


■ 形式的要件(絶対条件)

夫婦双方が「署名」し、かつ「日付を記載」した「書面」によって合意しなければなりません。口頭での合意は完全に無効です。


■ 実質的要件(選択可能な法の限定)

選択できる法律は、以下の3つのいずれかに厳格に限定されます。夫婦に全く関連のない第三国の法律(ケイマン諸島法、バミューダ諸島法)を選択することは不可能です。


  1. 夫婦の一方が国籍を有する国の法

  2. 夫婦の一方の常居所地法

  3. 不動産に関する夫婦財産制については、その不動産の所在地法


■ 効力発生の絶対的制約(遡及効の禁止)

この書面による合意の効力は「将来に向かってのみ」生じます。過去に遡って財産関係の適用法を書き換えることは法的に不可能です。


✅ 【具体例2】第2項の準拠法選択の合意が適用されるケース


■ 夫

ジョン・スミス(アメリカ合衆国国籍。米国は州法が適用されるためニューヨーク州法を本国法とする)


■ 妻

佐藤美咲(日本国籍)


■ 居住地

共に日本国東京都港区に常居所を有する。


■ 対象不動産

夫の単独名義で、アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル市にコンドミニアム(不動産)を購入する予定である。


■ 合意の事実

夫婦は2023年4月1日、以下の内容を記載した書面を作成し、双方の署名と日付を記載した。 「基本となる夫婦財産制については、夫の本国法であるアメリカ合衆国ニューヨーク州法を適用する。」 「ただし、ハワイ州に所在する不動産の夫婦財産制については、不動産所在地法であるアメリカ合衆国ハワイ州法を適用する。」


【最終結論】

この書面合意は通則法第26条第2項の要件を完全に満たしているため、第1項の原則(日本法)は完全に排除されます。2023年4月1日以降(将来に向かってのみ)、ハワイの不動産以外のすべての夫婦財産関係には「ニューヨーク州法」が適用され、ハワイの不動産に関する財産関係に限定して「ハワイ州法」が適用されます。


⚠️ 【一部の読者の方にとっての重要事項】実務上のリスクと不動産分割指定


■ 「署名した書面で日付を記載したもの」の厳格な解釈

通則法が要求する「書面」「署名」「日付」は強行規定です。電子メールのやり取りや録音データでの合意は無効です。物理的な紙媒体に双方の直筆署名と明記された日付が必須となります。


■ 遡及効禁止の実務上のリスク

結婚から5年後に準拠法変更の書面合意を行った場合、結婚から合意成立日までの5年間に形成された財産は「変更前の法律」、合意成立日以降は「変更後の法律」によって規律されます。1つの夫婦間に2つの異なる法律が時間的区切りをもって適用される「法関係の分断」が強制的に発生し、離婚時の清算計算が極めて複雑になるため、準拠法の選択は婚姻前または婚姻直後に行うことが強く推奨されます。


■ 不動産に関する分割指定(デペサージュ)の特則

第2項第3号は、不動産のみを一般財産から切り離し、不動産所在地の法律を適用させる特則です。現地の不動産登記法に従う必要がある国際不動産取引において、極めて重要かつ標準的な実務手法となります。




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📖 第26条第3項・第4項(善意の第三者保護と登記による対抗力の獲得)


外国法に基づく夫婦財産契約の登記と善意の第三者保護
日本国内での取引においては、法務局での登記がなければ外国法のルールを第三者に主張することはできません。

夫婦間で外国の法律(フランス共和国法の共同財産制、アメリカ合衆国カリフォルニア州法の夫婦共有財産制)に従うと決めていても、日本国内で夫または妻と取引をした第三者(不動産の買主、融資を行う銀行)は、その外国法の適用を知り得ません。そこで、取引の安全を守るための絶対ルールが存在します。


✅ 第26条第3項(善意の第三者への対抗不能)


外国の法律が夫婦の財産に適用される場合であっても、以下のカテゴリーに該当する事案においては、その外国法の内容を善意の第三者(その夫婦に外国法が適用される事実を知らない第三者)に対して主張することは不可能です。この場合、第三者との関係に限定して、適用される法律は強制的に「日本法(日本国民法第762条の夫婦別産制)」に切り替わります。


  1. 日本においてされた法律行為であること

    日本国内の銀行店舗での金銭消費貸借契約および質権設定契約の締結


  2. 日本に在る財産についての取引であること

    日本国内の銀行支店に預け入れた預金債権、日本国内に所在する土地および建物


✅ 第26条第4項(登記による対抗力)


第3項の例外として、夫婦が外国法に基づく「夫婦財産契約」を締結し、かつ、日本国内の管轄法務局においてこれを「登記」している場合に限り、第三者にも「登記されている以上、知っていたはずだ」と主張でき、対抗可能となります。日本の法務局に登記された時点で、第三者の善意(知らなかったという主張)は法的に保護されなくなります。日本の法務局で登記が完了すると、誰でも法務局で「夫婦財産契約登記事項証明書」を取得できるようになります。


✅ 【具体例で解説】カリフォルニア州出身の夫婦と日本の株式会社A銀行


■ 夫

ジョン・ドウ(アメリカ合衆国国籍、東京都港区在住)


■ 妻

ジェーン・ドウ(アメリカ合衆国国籍、東京都港区在住)


■ 第三者

株式会社A銀行(本店所在地:東京都千代田区)


■ 適用法

夫婦の共通本国法である「アメリカ合衆国カリフォルニア州法(完全な夫婦共同財産制)」


■ 対象財産

株式会社A銀行六本木支店にある「ジョン・ドウ」単独名義の定期預金1,000万円(州法上は夫婦の共同財産に該当)


■ 法律行為

ジョン・ドウが、妻ジェーン・ドウの同意と署名を得ることなく、株式会社A銀行との間で金銭消費貸借契約および質権設定(担保)契約を締結した。


■ パターンA:日本において夫婦財産契約の登記をしていない場合(第3項が適用)

株式会社A銀行は、カリフォルニア州法の共同財産制が適用されている事実を知りません(善意の第三者)。この契約は「日本においてされた法律行為」に関するものです。


【最終結論】

妻の「カリフォルニア州法によれば共同財産であり、私の同意のない質権設定は無効である」という主張は完全に排斥されます。株式会社A銀行との関係においては日本法(夫婦別産制)が強制適用され、預金は夫ジョンの単独所有物として扱われ、株式会社A銀行の質権は完全に有効に成立します。


■ パターンB:日本において夫婦財産契約の登記をしている場合(第4項が適用)

夫婦は、契約前の日付で、東京法務局において「カリフォルニア州法を適用し、預金は共同財産とし、処分には双方の同意を要する」旨の登記を完了させていました。株式会社A銀行は登記簿を確認しなかったため事実を知りませんでした。


【最終結論】

妻の主張は完全に認められます。登記が存在するため、株式会社A銀行が「知らなかった」と主張しても法的保護は一切与えられません。株式会社A銀行の質権設定契約は、妻の権利を侵害する範囲において無効となり、銀行は担保権を失います。


⚠️ 【実務上の重要事項】善意の定義と法解釈の正確な基準


■ 「善意」の厳密な定義と過失の不要性

第3項における「善意」とは、外国法が適用される事実を「現実に知らないこと」を指します。第三者が不注意(過失)によって見落としていた場合であっても、現実に知らなければ完全に保護されます。


■ 登記のタイミングの絶対的制約

登記は完了した時点から将来に向かってのみ効力を生じます。第三者が権利を取得する前(契約の締結前)に法務局での登記が完了している必要があります。


■ 「日本に在る財産」の厳格な判定基準

・不動産:日本国内に物理的に所在していること。

・動産:現金、貴金属、車両が物理的に日本国内に所在していること。

・債権:預金債権、売掛金債権の債務者(銀行の支店、取引先企業)が日本国内に営業所または住所を有していること。


■ 「及び」の厳格な法解釈(誤解に対する正確な修正)

条文にある「日本においてされた法律行為『及び』日本に在る財産」という表現は、法解釈上「両方を同時に満たさなければならない(AND条件)」という意味ではありません。これは「日本でされた法律行為」と「日本にある財産」のそれぞれのカテゴリーについて独立して適用される(実質的なOR条件)という意味です。したがって、「日本においてされた法律行為」であれば対象が海外の財産であっても第三者は保護されますし、「日本に在る財産」であれば海外で行われた取引であっても日本の第三者は保護されます。


🗣️ 【現場のリアルな声】

「アメリカ法の共同財産制が適用される夫婦ですが、日本の法務局での登記を怠っていました。夫が私に無断で日本の銀行から融資を受け、共同財産である預金を担保に入れてしまいましたが、銀行は善意の第三者として保護され、私は預金を守ることができませんでした。」



📖 実務上の絶対重要事項:夫婦財産契約の手続きにおける法的障壁


外国法の夫婦財産契約登記に必要な証明書と完全な日本語翻訳文
日本の法務局へ外国法を登記する際は、具体的な内容を証明する客観的な書類と完全な翻訳文が必須です。

国際結婚の当事者が、日本の法務局で通則法第26条第4項に基づく「夫婦財産契約の登記」を実行しようとする際、読者が必ず直面する2つの厳格な実務ルールが存在します。この知識は確実な財産保護のために絶対に欠かせません。


✅ ① 民法第756条(婚姻前の登記要件)と通則法の適用関係

日本の国内法である民法第756条は、夫婦財産契約の登記は「婚姻の届出まで(婚姻成立前)」に行わなければならないと定めており、婚姻成立後の登記を一切禁止しています。しかし、通則法第26条第4項に基づく「外国法を準拠法とする夫婦財産契約の登記」を行う場合は、日本の民法の要件は適用されません。したがって、国際結婚の夫婦は、婚姻成立後であっても、いつでも日本の法務局に対して外国法に基づく夫婦財産契約の登記を申請することが完全に合法として認められます。


✅ ② 法務局への「外国法の証明」と「翻訳文」の提出義務

日本の法務局に登記を申請する際、申請書に単に「アメリカ合衆国カリフォルニア州法を適用する」と記載するだけでは絶対に受理されません。申請者は、自分たちが適用しようとしている外国の法律が「具体的にどのような財産制度(共同財産制の内容、管理権限の所在、分割のルール)を規定しているのか」を、日本の法務局の登記官に対して客観的かつ公的に証明する絶対義務を負います。具体的には、以下の書類の原本および、すべての書類に対する「翻訳者の署名と住所が明記された完全な日本語翻訳文」の提出が必須となります。


  1. 外国籍配偶者の本国大使館の領事の面前で作成された「宣誓供述書(Affidavit)」


  2. 外国政府の発行する本国法証明書


  3. 該当する外国の法律資格を有する弁護士が作成した「法的意見書(Legal Opinion)」


この証明と翻訳の手続きを完備して初めて、日本国内における外国法の夫婦財産契約の登記が完了し、完璧な財産の保護(第三者への対抗力)を獲得することができます。



📋 【事前準備と要件確認】国際結婚における夫婦財産制のチェックリスト


国際結婚における夫婦財産制の事前確認チェックリストと手順
法的手続きに踏み出す前に、ご自身の状況と法的要件を正確に把握することが重要です。

  1. 夫婦の国籍が同一であるか、あるいは異なる国籍であるかの確認


  2. 夫婦の国籍が異なる場合、夫婦の常居所地(生活の本拠)が同一の国であるかの確認


  3. 当事者に二重国籍(日本国籍と外国国籍)がある場合、日本法が強制的に本国法となることの確認


  4. 夫婦間で準拠法を選択する合意がある場合、その合意が「署名した書面で日付を記載したもの」であるかの確認


  5. 選択した法律が、国籍国の法、常居所地法、不動産所在地法のいずれかに該当するかの確認


  6. 外国法を適用する場合、対象となる取引が「日本においてされた法律行為」に該当するかの確認


  7. 外国法を適用する場合、対象となる財産が「日本に在る財産」に該当するかの確認


  8. 夫婦財産契約を日本の法務局へ登記する際、外国法の証明書と翻訳文が準備できるかの確認



🏃 【行動と手順】夫婦財産契約と登記に向けたToDoリスト


  1. 夫婦の国籍や常居所地から、通則法第26条第1項に基づく法定準拠法を特定する


  2. 適用される法律を変更したい場合、選択可能な法律から準拠法を決定する


  3. 夫婦双方が署名し、日付を明記した書面により、将来に向かって準拠法を選択する合意書を作成する


  4. 第三者に対抗するため、日本国内の管轄法務局に対して外国法に基づく夫婦財産契約の登記申請準備を開始する


  5. 登記に必要な外国籍配偶者の本国大使館での「宣誓供述書(Affidavit)」を取得する


  6. 外国政府の発行する本国法証明書、または弁護士による「法的意見書(Legal Opinion)」を手配する


  7. 取得したすべての外国語書類について、翻訳者の署名と住所が明記された完全な日本語翻訳文を作成する


  8. 準備した書類一式をもって、日本の法務局へ夫婦財産契約の登記を申請する



❓ 国際結婚と夫婦財産制に関するよくあるご質問(FAQ)


夫婦間で法律の選択をしていない場合、どの国の法律が適用されますか?

通則法第26条第1項により、まずは共通本国法が適用されます。国籍が異なる場合は共通常居所地法が適用され、それも異なる場合は最も密接な関係がある地の法律が段階的に自動決定されます。


夫婦の一方が日本国籍と外国国籍の二重国籍の場合、本国法はどうなりますか?

通則法第38条第1項の規定が強制適用され、国籍のいずれかが日本であるときは、日本法が強制的に本国法として特定されます。当事者が都合の良い国籍を自由に選ぶことは許されません。


夫婦で適用する法律を自由に選ぶための絶対条件は何ですか?

夫婦双方が「署名」し、かつ「日付を記載」した「書面」によって合意することが絶対条件です。また、選択できる法律は、夫婦の一方の国籍を有する国の法、常居所地法、または不動産所在地法に厳格に限定されます。


外国法が適用される場合、日本の銀行との取引はどうなりますか?

日本においてされた法律行為、または日本に在る財産についての取引は、善意の第三者(外国法の適用を知らない銀行)には外国法を主張できません。この場合、銀行との関係では日本法が強制適用されます。


善意の第三者に外国法のルールを主張するためにはどうすればよいですか?

通則法第26条第4項に基づき、日本国内の管轄法務局において、外国法に基づく「夫婦財産契約」を登記する必要があります。登記が完了すれば、第三者にも対抗可能となります。


婚姻成立後でも、外国法に基づく夫婦財産契約の登記は可能ですか?

可能です。日本の民法第756条は婚姻成立前の登記を定めていますが、外国法を準拠法とする夫婦財産契約の登記にはこの要件は適用されないため、婚姻成立後でもいつでも法務局へ申請できます。


日本の法務局へ外国法の登記を申請する際、何が必要ですか?

宣誓供述書(Affidavit)、外国政府の本国法証明書、または弁護士の法的意見書(Legal Opinion)の原本と、翻訳者の署名と住所が明記された完全な日本語翻訳文の提出が必須となります。



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