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山本行政書士事務所

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【2026年最新版】自筆証書遺言書保管制度の絶対ルールと書き方・10のチェックリストを行政書士が徹底解説

  • 1 日前
  • 読了時間: 30分

更新日:15 時間前



「自分が亡くなった後、家族が財産の分け方で揉めないように遺言書を遺したい」 そう考える方が近年非常に増えています。特に、2020年にスタートした法務局による「自筆証書遺言書保管制度」は、自宅で紛失したり、誰かに改ざんされたりするリスクをゼロにできる画期的な制度として、2026年現在、すっかり定着しました。


しかし、この制度を利用するためには、法律(民法)が定める厳格なルールに加え、法務局のシステムが要求する「独自の形式ルール」をダブルでクリアしなければなりません。せっかく苦労して書いた遺言書が、法務局の窓口で「受け付けられません」と突き返されてしまったり、最悪の場合は法的に「無効」になってしまったりする悲劇が後を絶たないのです。


本書は、遺言者が生前に踏むべき「絶対ルールと手続きの流れ」をどこよりも詳しく、リアルな具体例とともに解説します。大切な方へ確実に想いを届けるために、本書を机の上に広げながら、一歩ずつ進めていきましょう。



自筆証書遺言書保管制度を利用するためにA4用紙に手書きで遺言書を作成する様子
法務局の遺言書保管制度を利用すれば、紛失や改ざんのリスクを防ぎ、大切な家族に確実に想いを残すことができます。



【目次】






自筆証書遺言書保管制度【記事の要約(3つの結論)】



法的な「手書きと押印」の絶対ルールを守る



自筆証書遺言は、本文・氏名・日付のすべてを遺言者自身が手書き(自書)し、押印することが民法で厳格に定められています。一つでも欠けたり、パソコンで入力したりすると遺言書全体が法的に無効になります。実務上は、確実性を高めるために実印を使用することが強く推奨されます。



財産目録のパソコン作成と「全ページ署名押印」の罠



財産目録に限りパソコンでの作成や通帳のコピー添付が認められていますが、ここには大きな落とし穴があります。パソコン等で作成した目録のすべてのページ(余白部分)に、遺言者本人の署名と押印が必須です。これを一枚でも忘れると、その目録部分は無効となってしまいます。



法務局システムを通過する「A4・片面・余白」の厳守



法務局の保管制度を利用するには、民法上のルールとは別に、システムでスキャンするための独自の形式ルールをクリアする必要があります。必ずA4サイズの片面のみを使用し、指定された上下左右の余白(上5mm、下10mm、左20mm、右5mm)を確保した上で、ホチキス留めをせずに提出しなければ受理されません。



【法務局で受理されるための10項目チェックリスト】



法務局で遺言書が受理されるための厳格な要件を確認する10項目チェックリスト
法律のルールと法務局独自の形式ルールの両方をクリアしているか、提出前に必ず確認しましょう。


  1. ✅ 本文・氏名・日付の完全手書き:遺言書の本文、氏名、日付はすべてあなた自身の手で手書き(自書)しましたか?(パソコン印字は一切不可)



  2. ✅ 実印での明確な押印:遺言書の末尾や変更箇所に、実印(市区町村に登録済み)でかすれなく明確に押印しましたか?(認印でもよいが実印がベスト)



  3. ✅ 財産目録の全ページ署名押印:パソコン作成の財産目録や通帳コピーを使用する場合、文字のない余白部分の全ページに自筆署名と押印をしましたか?



  4. ✅ 用紙のサイズと片面使用:すべての用紙にA4サイズを使用し、裏面は白紙(片面のみの記載)となっていますか?



  5. ✅ 法務局指定の厳格な余白確保:上下左右の指定余白(上5mm、下10mm、左20mm、右5mm)内に、文字や印影が一切はみ出していませんか?



  6. ✅ ホチキス留めや契印の排除:複数ページある場合でも、ホチキスやクリップで留めず、契印(割印)もせずにすべてバラバラの状態で準備しましたか?封筒も必要ありません。



  7. ✅ 「相続させる」と「遺贈する」の正確な使い分け:法定相続人には「相続させる」、第三者(内縁関係など)には「遺贈する」と正確に記載し、申請書にも正しく反映しましたか?



  8. ✅ ページ番号(通し番号)の正確な記載:遺言書本文と財産目録が複数枚になる場合、すべてを合わせた総ページ数と現在のページ番号(例:「1/3」「2/3」など)を各ページに記載しましたか?



  9. ✅ 書き間違いの厳格な訂正(または書き直し):訂正箇所がある場合、法律で定められた厳格なルール(場所の指示、変更の付記と署名、変更箇所への押印)を守りましたか?(※少しでも不安な場合は、最初から新しい用紙に書き直すことを強く推奨します)



  10. ✅ 消えない筆記具の使用と「封筒なし」での持参:摩擦で消えるペンは使わずボールペン等の消えにくい筆記具を使用し、クリアファイル等に入れて移動、窓口へは封筒に入れて封印したりせず「裸のまま」提出する準備ができていますか?



第1章:【遺言者の生前】手続きの絶対ルールと流れ



それでは、具体的に遺言者が生きている間にどのような手続きを踏む必要があるのかを見ていきましょう。ここには、少しでも違反すると無効になったり、法務局で受け付けてもらえなかったりする厳格なルールが存在します。



ステップ1:遺言書の作成(※手書き・パソコン・用紙の厳格なルール)



法務局へ預ける遺言書を作成する際、実務上最も注意すべきなのが「どこまでパソコンを使っていいのか」という点と「用紙の形式」です。



1. 【手書きの絶対ルール3点セット(本文・氏名・日付)+ 実印での押印】



自筆証書遺言の核心は、本人が自らの手で書き記すことにあります。以下の3つの要素は、必ず遺言者本人が手書き(自書)しなければなりません。



自筆証書遺言の無効を防ぐための手書きの署名・日付と実印による明確な押印
民法第968条1項により、押印が一つでも欠けると遺言書は無効になります。実務上は実印の使用が強く推奨されます。


  1. 遺言書の本文


    「誰にどの財産を相続させる(または遺贈する)か」という具体的な意思表示の文章


  2. 氏名


    遺言者本人の正確な氏名(戸籍記載の氏名)


  3. 日付


     遺言書を作成した正確な年月日(「吉日」などの曖昧な表記は無効となります)


これらはすべて遺言者本人が手書き(自書)しなければなりません。もし本文をパソコンで打ち込んで印刷した場合、その遺言書は法的に無効となり、法務局での保管申請も受理されません。



📌 押印に関する絶対ルールと法的根拠


手書き(自書)と並んで、絶対に忘れてはならないのが「押印」です。自筆証書遺言における押印のルールについて、実務上必ず押さえておくべきポイントは以下の通りです。



  • 法的根拠(民法第968条第1項)


    法律(民法第968条第1項)には、「自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない」と明確に規定されています。本文や日付がどれほど完璧に手書きされていても、印鑑が一つ抜けているだけで、その遺言書は法的に「100%無効」となります。



  • 使用できる印鑑の種類


    法律上の解釈としては、朱肉を使う三文判や認印でも有効ですし、最悪の場合は拇印(指の腹に朱肉をつけて押すもの)でも有効とされています(※ただし、シャチハタなどのスタンプ式ゴム印はインクの経年劣化や変形の恐れがあるため不可です)。



  • 【実務上の絶対推奨】実印の使用


    法律上は認印でも有効ですが、遺言執行の現場(遺言者が亡くなった後の銀行での口座解約や、法務局での不動産登記変更など)において、本人の真正な意思であることをより確実に入手・証明するため、「実印(市区町村に登録済みの印鑑)」を使用するよう強く推奨します。後々のトラブルを防ぐためにも、必ず実印と印鑑登録証明書をセットで用意する意識を持ちましょう。


    ※遺言書保管制度では印鑑証明書は法務局へ提出する必要はありません。


その他の重要な注意点


  • 筆記具


    長期間保管されるため、摩擦で消えるインクなどは使用せず、ボールペンや万年筆などの消えにくい筆記具を使用してください。



  • 氏名の記載


    法務局の自筆証書遺言保管制度ではペンネームなどは不可です。住民票や戸籍の記載どおりの氏名(外国籍の方は公的書類記載のとおり)を正確に記載してください。



  • 訂正方法


    書き間違えた箇所を訂正したり追加したりする場合は、「その場所を指示し、変更した旨を付記して署名し、変更箇所に押印する」という厳格なルールがあります。少しでも間違えた場合は、トラブルを防ぐためにも新しい用紙に書き直すことを強くおすすめします。


これらの要件を満たしていない遺言書は、窓口で書き直しを求められ、当日の保管申請ができなくなる可能性がありますのでご注意ください



法務局のシステムでスキャンするためのA4サイズ片面・指定余白(上5mm下10mm左20mm右5mm)を確認して受け付ける法務局の職員。
法務局の保管システムで画像データ化するため、民法上は有効でも、この形式を満たさなければ窓口で受理されません。

2. 「相続させる」と「遺贈する」の言葉の使い分けと申請書への記入ルール



自筆証書遺言書保管制度を利用するにあたり、遺贈や相続に関する記載や、相続人・財産の調査などについて気をつけるべきポイントは以下の通りです。


遺言書内で財産を譲る相手が「推定相続人(将来相続人になるはずの人)」か「それ以外の人(第三者や法人など)」かによって、遺言書の書き方や法務局へ提出する保管申請書の記入方法が異なります。


この使い分けを誤ると、死後の手続きで残された家族や第三者が大変な苦労をすることになります。



  • 推定相続人に譲る場合


    財産を譲る相手が、妻や子ども、親、兄弟姉妹などの法定相続人(推定相続人)である場合、遺言書には「相続させる」または「遺贈する」と記載します(通常はトラブルの少ない「相続させる」を使います)。



    • 「相続させる」とした場合


      法務局へ提出する保管申請書の【受遺者等・遺言執行者等欄】への記入は不要です。


    • 「遺贈する」とした場合


      保管申請書の同欄に、受遺者(遺贈を受ける人)として氏名・住所・生年月日などを【受遺者等・遺言執行者等欄】記入する必要があります。



  • 推定相続人以外の人(第三者など)に譲る場合


    法定相続権を持たない「内縁の妻」「長男の嫁」「お世話になった友人」「特定の団体(寄付)」などに財産を譲りたい場合、遺言書には「相続させる」という言葉は使えず、必ず「遺贈する」と記載しなければなりません。


    この場合、保管申請書の【受遺者等・遺言執行者等欄】へ受遺者の氏名・住所・生年月日などを記入する必要があります。



💡【具体例でみる使い分け】

事例A(長男に自宅を譲る)

 遺言本文には「長男 山田太郎に、以下の不動産を相続させる」と書きます。この場合、法務局の保管申請書の受遺者欄は空欄で構いません。

事例B(内縁の妻に預金を譲る)

 遺言本文には「内縁の妻 佐藤花子に、以下の預金を遺贈する」と書きます。この場合は、法務局の保管申請書の【受遺者等・遺言執行者等欄】に、佐藤花子氏の氏名や住所、生年月日を正確に記入しなければなりません。


なお、遺言書を預けた後で、受遺者や遺言執行者の氏名・住所等に変更が生じた場合は、速やかに法務局へ「変更の届出」を行う必要があります。引越しによる住所変更や、婚姻による氏名の変更があった場合は手続きを忘れないようにしてください。





遺言書の記載例と財産目録の作成例




パターン①:すべての財産を妻に譲る(用紙1枚で完結)



財産が複雑ではなく、配偶者などにすべてを任せたい場合の最もオーソドックスでトラブルが少ない書き方です。1枚で完結するため、財産目録は不要です。


【A4用紙・片面のみにすべて手書き】

 

「遺 言 書 」


第1条 遺言者は、遺言者の有する不動産、預貯金その他一切の財産を、遺言者の妻である法務花子(昭和50年4月1日生)に相続させる。


第2条 遺言者は、本遺言の遺言執行者として、前条の法務花子を指定する。


令和8年6月25日

神奈川県横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番3号 遺言者 法務 太郎 ㊞(※実印を推奨)



💡 実務のポイント



  • 「遺言執行者の指定」は必須級


    第2条で妻を遺言執行者に指定しておくことで、死後、妻が単独でスムーズに銀行の解約や不動産の名義変更を行えます。これを書き忘れると、手続きが難航する場合があります。



  • 生年月日の記載


    同姓同名の人との混同を避けるため、相手との続柄(妻など)と生年月日を必ず記載します。



パターン②:財産目録(パソコン作成)を使って複数人に分ける



不動産は長男へ、預貯金は長女へ…など、財産ごとに分ける場合の書き方です。本文は手書きし、別紙としてパソコンで作った財産目録を添付します。


(用紙はすべて綴じずにバラバラで提出します)。



1枚目:遺言書本文(※必ずすべて手書き)



【A4用紙・片面にのみすべて手書き】 (※右上の余白外にページ番号)1/3

  

 「遺 言 書 」


第1条 遺言者は、別紙財産目録1に記載する不動産を、長男の法務一郎(平成5年5月5日生)に相続させる。


第2条 遺言者は、別紙財産目録2に記載する預貯金を、長女の山田桜(旧姓:法務・平成8年8月8日生)に相続させる。


第3条 遺言者は、本遺言の遺言執行者として、長男の法務一郎を指定する。


令和8年6月25日

神奈川県横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番3号 遺言者 法務 太郎 ㊞(※実印を推奨)



2枚目:財産目録1(※パソコン作成OK)



【A4用紙・パソコン等で作成/署名押印のみ手書き】 (※右上の余白外にページ番号)2/3


「財 産 目 録 1」


【土地】 登記事項証明書(登記簿謄本)のコピーでも可(署名押印のみ手書き)


所在:神奈川県横浜市〇〇区〇〇町一丁目

地番:2番3

地目:宅地

地積:150.00平方メートル


【建物】登記事項証明書(登記簿謄本)のコピーでも可(署名押印のみ手書き)


所在:神奈川県横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番地3


家屋番号:2番3

種類:居宅

構造:木造かわらぶき2階建

床面積:1階 60.00平方メートル、2階 40.00平方メートル


(※下部の規定されている余白に被らない位置に手書きで署名・押印) 法務 太郎 ㊞(※実印を推奨)



3枚目:財産目録2(※通帳のコピーでもOK)



【A4用紙・パソコン等で作成、または通帳のコピー/署名押印のみ手書き】 (※右上の余白外にページ番号)3/3

  

「財 産 目 録 2」


【預貯金】


金融機関名:〇〇銀行

支店名:横浜支店

預金種別:普通預金

口座番号:1234567

名義人:法務太郎(ホウムタロウ)


(※下部の余白に被らない位置に手書きで署名・押印) 法務 太郎 ㊞(※実印を推奨)



💡 実務のポイント



不動産登記の名義変更を確実にするための登記事項証明書の記載内容の確認
不動産の記載は、登記簿の情報を正確に転記することが鉄則です。納税通知書だけでなく、最新の登記情報も必ず確認しましょう。


  • 不動産の書き方


    住所(住居表示)ではなく、必ず毎年送られてくる固定資産税の納税通知書や「登記事項証明書(登記簿)」の通りに正確に記載してください。一文字でも間違えると名義変更の登記ができなくなります。



  • 預貯金の書き方


    「残高」は日々変動するため記載しません。銀行名・支店名・口座番号で特定します。



  • 全ページへの署名押印


    パソコンで作成した2枚目(2/3)と3枚目(3/3)にも、必ず手書きの署名と押印が必要です。これを忘れると無効になります。



パターン③:親族に不動産を「相続」させ、知人に預貯金を「遺贈」する例



ここでは、長男に自宅の不動産を譲り、お世話になった知人に特定の預貯金を譲るケースを想定し、全3枚(本文1枚+財産目録2枚)で構成しています。



1枚目:遺言書本文(※必ずすべて手書き)



【A4用紙・片面すべて手書き】 (※右上の余白外にページ番号)1/3

   

「遺 言 書」


第1条 遺言者は、別紙財産目録1に記載する不動産を、長男の法務一郎(平成5年5月5日生)に相続させる


第2条 遺言者は、別紙財産目録2に記載する預貯金を、遺言者の知人である鈴木次郎(昭和50年10月10日生、住所:東京都品川区〇〇一丁目2番3号)に遺贈する


第3条 遺言者は、本遺言の遺言執行者として、長男の法務一郎を指定する。


令和8年6月25日

神奈川県横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番3号 遺言者 法務 太郎 ㊞(※実印を推奨)



💡 実務のポイント



  • 知人の特定(住所の記載)


    家族であれば「長男」などの続柄で特定できますが、知人の場合は同姓同名の別人と間違われるのを防ぐため、氏名と生年月日に加えて「住所」まで正確に記載しておくのが実務上の鉄則です。



  • 申請書への記入義務


    この遺言書を法務局へ預ける際、申請書の「受遺者等・遺言執行者等」の欄に、知人(鈴木次郎さん)の氏名や住所を記入する必要があります。



2枚目:財産目録1/長男用(※パソコン作成OK)



【A4用紙・パソコン等で作成/署名押印のみ手書き】 (※右上の余白外にページ番号)2/3


  「財 産 目 録 1」


【土地】登記事項証明書(登記簿謄本)のコピーでも可(署名押印のみ手書き)


所在:神奈川県横浜市〇〇区〇〇町一丁目

地番:2番3

地目:宅地

地積:150.00平方メートル


【建物】 登記事項証明書(登記簿謄本)のコピーでも可(署名押印のみ手書き)


所在:神奈川県横浜市〇〇区〇〇町一丁目2番地3

家屋番号:2番3

種類:居宅

構造:木造かわらぶき2階建

床面積:1階 60.00平方メートル、2階 40.00平方メートル


(※下部の余白に被らない位置に手書きで署名・押印) 法務 太郎 ㊞(※実印を推奨)



3枚目:財産目録2/知人用(※通帳のコピーでもOK)



【A4用紙・パソコン等で作成、または通帳のコピー/署名押印のみ手書き】 (※右上の余白外にページ番号)3/3

  

「財 産 目 録 2」


【預貯金】


金融機関名:〇〇銀行

支店名:横浜支店 預金

種別:普通預金

口座番号:1234567

名義人:法務太郎(ホウムタロウ)


(※下部の余白に被らない位置に手書きで署名・押印) 法務 太郎 ㊞(※実印を推奨)



⚠️ 知人へ遺贈する場合の「遺留分(いりゅうぶん)」への配慮



知人や第三者に多額の財産を遺贈する場合、残された家族(配偶者や子どもなど)には、法律で最低限保障された取り分である「遺留分(いりゅうぶん)」という権利があります。


もし、ご自身の財産の大半を知人に遺贈する内容にしてしまうと、遺言者の死後、家族から知人に対して「遺留分を侵害しているのでお金を返してほしい(遺留分侵害額請求)」という裁判トラブルに発展する危険性があります。


知人へ財産を遺贈する際は、「家族の遺留分を侵害しない範囲(財産全体の半分以下など)」に留めるか、あらかじめ家族の理解を得ておくなど、死後に無用な争いが起きないよう配慮することが、残されるすべての人への優しさとなります。どうしてもあらかじめ家族の理解を得るのが難しい場合には、その財産分与の方法の理由を遺言書に「付言事項」として家族への感謝の言葉と共に記載しておくと、トラブルに発展する可能性が少しは抑えられると思います。



3. 【パソコンでの作成が認められている部分】



かつては自筆証書遺言といえば「すべて手書き」が鉄則でしたが、法改正(民法第968条第2項)により、大きな緩和措置がとられました。



  • 財産目録(預貯金や不動産などのリスト



    財産目録に限り、パソコン(WordやExcelなど)での作成が認められています。高齢の方や財産項目が多い方にとって、一文字でも間違えると修正が面倒な不動産の登記情報などを手書きする負担が大幅に軽減されました。


    また、パソコン作成だけでなく、預貯金通帳のコピーや、不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)のコピーをそのまま目録として添付することも可能です。



  • 《※実務上の超重要事項》


    パソコンで作成した財産目録や通帳のコピーを添付する場合、その目録の「すべてのページ」に、遺言者本人の署名と押印をしなければなりません。


    例えば、パソコンで打った目録が3ページあれば、3ページすべてに署名・押印が必要です。これを一枚でも忘れると、その目録部分は無効になってしまいますので、細心の注意を払ってください。



ステップ2:法務局システムを通過するための「用紙と形式」の絶対ルール



ここからは、遺言書を書く「紙」そのもののルールについて解説します。実は、法律(民法)のルールと、法務局の保管制度のルールには「ズレ」があり、ここが多くの人がつまずく最大の罠となっています。



1. 民法上のルール(法律上は有効)



自筆証書遺言に関する法律(民法第968条2項)では、遺言書を1枚の用紙の表裏に手書きで作成する場合や、パソコン等で作成した財産目録や通帳のコピーを「両面印刷」すること自体は認められています。その財産目録の場合、表と裏の両面に署名と押印をすれば、法的に有効な遺言書として扱われます。



2. 遺言書保管制度のルール(法務局のシステム上の制約)



しかし、法務局の保管制度を利用する場合、預けた遺言書はすべて法務局の機械でスキャンされ、「画像データ」として永久保存されます。


このスキャン作業を正確に行うための厳格な様式ルールとして、法務省は「遺言書の本文も、添付する財産目録等も、すべて片面のみに記載すること(裏面は白紙)」と定めています。


つまり、「法律上は両面印刷でも有効」なのですが、「法務局の保管制度では片面しか受け付けてもらえない」というルールなのです。



3. 【用紙の形式・サイズのルール】



法務局のシステムで画像データ管理を行う関係上、以下の形式をすべて満たす必要があります。どれか一つでも破ると、窓口で受理されません。



  • 用紙のサイズ


    必ずA4サイズの用紙を使用します。B5サイズやレターサイズ、和紙の便箋などは使用できません。



  • 記載方法


    必ず片面のみに記載してください(両面印刷・両面手書きは不可)。裏面は完全に白紙のままである必要があります。



  • 余白の確保


    スキャン時に文字が切れないよう、最低限、上部5ミリ以上、下部10ミリ以上、左側20ミリ以上、右側5ミリ以上の余白を空ける必要があります。


    特に左側は、将来ファイルに綴じる可能性を考慮して20ミリ(2センチ)以上の広い余白が必要です。




 法務局のシステムでスキャンするためのA4サイズ片面・指定余白(上5mm下10mm左20mm右5mm)の厳格なルール図解
法務局の保管システムで画像データ化するため、民法上は有効でも、この形式を満たさなければ窓口で受理されません。


  • 製本の禁止


    遺言書が複数ページにわたる場合であっても、ホチキス留めをしてはいけません。(バラバラの状態で持ち込みます)



ステップ3:実務上の正しい対応(提出前のチェックリスト)



これまでのルールを踏まえ、法務局に提出するための実務上の正しい対応をまとめると、以下のようになります。



① 遺言書は片面のみに自分で手書き



本文、氏名、日付をA4用紙の片面に手書きし、認印、実印(実印を強く推奨)を押印します。



② ページ番号(必須)



その自筆遺言(本文および財産目録)が複数枚になる場合は、各ページの確保した余白以外の場所にページ番号の記載が必須となり、


本文および財産目録の総ページ数と現在のページ番号を記載する必要があります。(例:「1/2」「2/2」など) ※遺言書が全体で1枚のみの場合は、ページ番号の記載は不要です。



③ 契印(不要・むしろNG)



一般的な契約書などでは、複数枚の用紙にまたがる場合に「契印(見開きにまたがって押すスタンプ)」を押しますが、法務局の制度では契印は求められていません。むしろ、印影が文字にかかってスキャナー読み取りの妨げになるのを防ぐため、契印はしないことが推奨されています



④ ホチキス留め(NG)と封筒(不要)



スキャナで読み取って電子データとして保管するため、複数枚であってもホチキスやクリップ等で綴じず、すべてバラバラの状態で提出する必要があります。同様に、中身を窓口で確認・スキャンするため、一般的な遺言書のように封筒に入れて封印(封印をすること)をする必要もありません。そのまま裸の状態で法務局へ持ち込みます。



⑤ その他の様式ルール



遺言書を預かってもらうためには、前述した用紙サイズ(A4)や上下左右の厳格な余白ルールを完全に守る必要があります。



ステップ4:財産目録の正しい作り方と通帳コピーのテクニック



財産目録を作成・提出する際の重要なポイントは、遺言書本文との「一体性」と「スキャナー対策」です。以下の点に細心の注意を払ってください。



  1. 財産目録が複数ページにわたる場合や、通帳のコピーを添付する場合は、必ず「A4用紙の片面」に印刷(またはコピー)し、裏面は白紙にする。


    財産目録としてコピー等を使用する場合も、A4サイズであることや上下左右の規定の余白を空けるルールは共通して適用されます。



  2. ページ番号・通し番号は必須


    財産目録のページ番号は、単独で数えるのではなく、「遺言書本文」と「財産目録」をすべて合わせた全体の通し番号として記載する必要があります。



📝【ページ番号の記載方法の例】

本文(遺言書)が1枚、財産目録が2枚の場合(全3枚の構成)

本文(遺言書)のページ ➡ 「1/3」財産目録の1枚目 ➡ 「2/3」財産目録の2枚目 ➡ 「3/3」


  1. 契印(不要・むしろNG)


    遺言書本文と同様に、法務局のシステムでスキャンする際の妨げになる可能性があるため、財産目録への契印(用紙の境目にまたがって押すスタンプ)はしないでください。ホチキス留めも同様に禁止されています。



  2. 【最重要】すべてのページに署名・押印が必要


    パソコンで作成した目録や、銀行通帳のコピー、不動産の登記事項証明書などを財産目録として添付する場合、記載(印刷)のあるすべてのページの余白に、遺言者本人の「署名」と「押印」が必須となります。



パソコンで作成した財産目録(A4用紙)の署名・押印は、用紙内の「文字が印刷されていない余白部分」であればどこでも構いません。ただし、以下の2つのルールを必ず守ってください。



  • 基本は「文末の右下」や「下部の余白」


    印刷された文字のすぐ下など、見やすく邪魔にならない位置に「手書きの署名」と「押印」を並べて行います。



  • 【重要】四辺の「規定の余白」には被らせない


    法務局の指定する「上5mm、下10mm、左20mm、右5mm」の余白スペースは、システムでスキャンする際に何も書かれていない必要があるため、手書きの署名や印影がこの枠線内にはみ出さないように注意してください。


    ※これらを忘れると、法務局で受け付けてもらえなかったり、そのページが無効になったりするため、最も注意が必要です。



⚠️ 財産目録もホチキス留めは絶対にダメ(禁止)です



法務局では、遺言書本文と財産目録をすべてスキャナーで読み取ってデジタルデータとして保管します。そのため、ホチキスやクリップ、テープなどで綴じられていると、スキャン作業ができなくなってしまいます。



財産目録に関して、以下の点にご注意ください。



  • すべてバラバラで提出する


     遺言書本文と財産目録は、1枚ずつ完全に独立した(綴じていない)状態で法務局に持ち込んでください。



  • 封筒にも入れない


    中身を確認・スキャンするため、封筒に入れて封印する必要もありません。



  • ホチキス留めの代わりにページ番号で繋ぐ 


    バラバラだと順番がわからなくなるのではと不安になりますが、そのために前述の「通しページ番号(例: 2/3、3/3)」をすべての用紙に記載するルールになっています。


もしホチキスで留めたまま法務局に持参した場合、その場で針を外すよう指示されるか、最悪の場合は受け付けてもらえなくなります。クリップ等で仮留めして持参するのは問題ありませんが、提出時は必ず外すことになります。



📸 通帳のコピーを目録にする場合:余白の作り方



財産目録として通帳コピーを使用する際、法務局の指定余白を確保するための縮小コピーのテクニック
そのまま等倍コピーすると余白ルールに違反しやすいため、80%程度に縮小コピーをして確実に余白を確保しましょう。




預貯金の財産目録として、通帳のコピー(銀行名、支店名、口座番号、名義人が分かるページ)を使用する場合は、「余白の確保」に高度なテクニックが必要です。


そのままA4用紙いっぱいに等倍(100%)コピーしてしまうと、通帳の端の文字やデザインが、法務局の指定する余白(上5mm、下10mm、左20mm、右5mm)にかかってしまい、法務局で受理されません。これを回避するために、以下のどちらかの方法で確実に余白を作ってください。



💡 方法A:縮小コピーする(おすすめ・一番簡単)


  1. コピー機の倍率設定を「80%〜90%」程度に縮小します。



  2. A4用紙の中央寄りに通帳が収まるように印刷します。



  3. 印刷後、上下左右の余白が規定サイズ(上5mm、下10mm、左20mm、右5mm)以上あることを定規で確認します。



  4. 空いた白いスペース(印刷されていない部分)に手書きで署名・押印をします。



💡 方法B:A4白紙に原本のコピーを貼り、さらにそれをコピーする


  1. 通帳を等倍(100%)で一度普通にコピーし、通帳のサイズにハサミで切り取ります。



  2. 新しいA4の白紙を用意し、規定の余白(特に左側2cm)を十分に空けた中央部分に、切り取った通帳コピーをのりで貼り付けます。



  3. のり付けした状態の用紙を、もう一度A4用紙に丸ごとコピー(白黒)します。



  4. 出来上がったコピー用紙の余白部分(貼り付けた跡の周りの白い部分)に手書きで署名・押印をします。



※注意:法務局には、段差や剥がれる危険のない「平らな1枚のコピー用紙」として提出する必要があるため、のり付けした現物をそのまま出すことはできません。必ず「のり付けしたものを再度コピーした紙」を用意してください。



まとめ



自筆証書遺言書保管制度は、一度ルールを覚えてしまえば、極めて安全かつ安価に大切な遺言を遺せる素晴らしいシステムです。しかし、本日見てきたように、その手続きには「1ミリの妥協も許されない」厳格なルールが敷き詰められています。


「本文は手書きしたか」「実印で押印したか」「用紙はA4片面か」「余白は規定通りか」「財産目録の全ページに署名・押印はあるか」「ホチキスで綴じていないか」


法務局へ行く前に、本書のチェックリストをもう一度見直してください。確実な遺言書を作成することこそが、残される最愛の家族への、生前における最大のギフトになるのです。



【公式情報のご案内・お問い合わせ先】



本制度の詳しい書式フォーマットのダウンロードや、管轄の法務局一覧の確認、事前の予約手続きについては、必ず以下の法務省の公式ページをご確認ください。


📌 法務省「自筆証書遺言書保管制度」特設ページ


📞 総合的なお問い合わせ先


(法務省代表)03-3580-4111


※実際の保管申請の手続き・予約等は、上記公式ページ内の「遺言書保管所一覧」から最寄りの地方法務局へ直接お電話でお問い合わせください。



📌自筆証書遺言書保管制度ToDoリスト



【完全手書きの徹底】本文・氏名・日付を自筆する



自筆証書遺言の最も重要なルールとして、遺言書の「本文(誰に何を譲るか)」「氏名(戸籍上の正確な氏名)」「日付(年月日を正確に)」の3点は、必ず遺言者自身の手で手書き(自書)しなければなりません。ここをパソコンで作成してしまうと、遺言書全体が法的に100%無効となり、法務局でも受理されません。摩擦で消えるペンは避け、消えないボールペンや万年筆を使用してください。



【確実な証明】遺言書の末尾や変更箇所に実印で押印する



手書きと同様に必須なのが「押印」です。法律上は認印でも有効ですが、実務上は本人の意思であることを確実にするため、市区町村に登録済みの「実印」を使用することを強く推奨します。シャチハタ等のゴム印は経年劣化の恐れがあるため使用できません。また、書き間違えた場合の訂正箇所にも厳格なルールに基づく押印が必要になるため、実印を手元に用意して作成を進めましょう。



【財産目録の罠】パソコン作成の目録全ページに署名押印する



不動産や預貯金などの「財産目録」に限り、パソコン(WordやExcel)での作成や通帳のコピー添付が認められています。しかし、実務上最も多いミスが、これらの目録への署名押印忘れです。パソコンで作成した目録が複数ページある場合、文字が印刷されていない余白部分の「すべてのページ」に自筆署名と押印が必須です。1枚でも忘れるとそのページは無効となります。



【形式ルールの厳守】A4サイズの用紙を使用し、片面のみに記載する



法務局の保管制度を利用するには、民法とは異なるシステム上のルールをクリアする必要があります。用紙は必ず「A4サイズ」を使用し、B5や和紙などは不可です。また、スキャナーで読み取ってデータ保存するため、必ず「片面のみ」に記載し、裏面は完全に白紙のままにしてください。両面コピーや両面手書きは窓口で突き返される原因となります。



【スキャン対策】法務局指定の厳密な余白を確保する



法務局で正確に画像データ化するため、用紙には厳格な余白ルールが定められています。具体的には、上部5ミリ以上、下部10ミリ以上、左側20ミリ以上、右側5ミリ以上の余白を必ず確保してください。特に左側の20ミリ(2センチ)は重要です。通帳のコピーを目録にする際も、この余白にはみ出さないよう縮小コピーをするなどのテクニックが必要です。



【NG行動の回避】ホチキス・契印・封筒を一切使用しない



一般的な契約書のように、複数枚の用紙をホチキスで綴じたり、ページをまたいで契印(割印)を押したりすることは法務局のルールでは禁止されています。スキャン作業の妨げになるため、用紙はすべてバラバラの状態で準備してください。また、窓口で中身を確認するため、遺言書を封筒に入れて封印する必要もありません。クリアファイル等に入れて裸のまま持参しましょう。




【文言の使い分け】「相続させる」と「遺贈する」を正しく書く



財産を譲る相手によって、遺言書に記載する言葉を変える必要があります。妻や子どもなどの法定相続人には「相続させる」と記載します。一方、内縁の妻や長男の嫁、知人などの第三者には「遺贈する」と記載しなければなりません。また、遺贈する場合は、保管申請書の【受遺者等・遺言執行者等欄】にその相手の氏名・住所・生年月日を正確に記入する義務があります。



【ページ管理】全ページに全体の通し番号を正確に記載する



ホチキス留めが禁止されている代わりに、書類の順序を明確にするためにページ番号(通し番号)の記載が必須です。遺言書本文と財産目録をすべて合わせた総ページ数と、現在のページ番号を「1/3」「2/3」のように各ページの余白外(通常は右上など)に記載してください。これにより、バラバラで提出しても書類の一体性が保たれ、法務局でスムーズに受理されます。



💡 自筆証書遺言書保管制度【よくあるご質問(FAQ)】



Q1. 遺言書はすべてパソコンで作成しても法的に有効ですか?



A. いいえ、遺言書のすべてをパソコンで作成することはできません。


民法の厳格な規定により、遺言書の「本文(誰に何を譲るか)」「氏名」「日付」は必ず遺言者本人が手書き(自書)しなければなりません。もし本文をパソコンで印字した場合、その遺言書は法的に無効となります。パソコン(WordやExcel等)での作成が認められているのは、不動産や預貯金のリストである「財産目録」のみです。



Q2. 財産目録をパソコンで作る際、実務上最も注意すべき点は何ですか?



📌 A. 印刷した「すべてのページ」に自筆署名と押印が必須です。


ここが最もミスが多い落とし穴です。パソコン等で作成した財産目録や、銀行通帳のコピーを添付する場合、文字が印刷されていない余白部分の「全ページ」に遺言者本人の署名と押印をしなければなりません。例えば目録が3ページあるなら、3箇所すべてに必要です。1枚でも忘れると、その目録部分は無効になります。



Q3. 遺言書の押印は、認印やシャチハタでも大丈夫ですか?



A. 認印は可能ですが、実印を強く推奨します(シャチハタは不可)。


法律上は朱肉を使う三文判や認印でも有効とされていますが、インクが経年劣化するシャチハタ等のスタンプ印は使用できません。また、実務の現場では、死後の銀行口座解約や不動産の名義変更を確実かつスムーズに進めるため、市区町村に登録済みの「実印」を使用することが絶対的な推奨事項となっています。



Q4. 法務局に提出する遺言書用紙のサイズや形式に決まりはありますか?



📌 A. はい、「A4サイズ」「片面のみ」「指定余白」の厳守が必要です。


法務局のシステムでスキャン保存するため、独自の形式ルールがあります。必ずA4サイズの用紙を使用し、片面のみに記載してください(両面印刷はNG)。さらに、上部5mm、下部10mm、左側20mm、右側5mmの余白を必ず確保し、その枠内に文字や印影がはみ出さないように作成する必要があります。



Q5. 遺言書が複数枚になった場合、ホチキスでまとめてもよいですか?



A. いいえ、ホチキス留めや契印(割印)は絶対にNGです。


法務局では書類を1枚ずつスキャナーで読み取るため、ホチキスやクリップで綴じられていると作業ができません。提出時はすべてバラバラの状態で持参してください。その代わり、書類の順序を示すために、全ページに「1/3」「2/3」といった全体の通し番号(ページ番号)を記載するルールになっています。封筒に入れる必要もありません。



Q6. 書き間違えた場合、修正テープや二重線で訂正してもよいですか?



📌 A. 修正テープは不可です。実務上は「新しい紙への書き直し」を推奨します。


自筆証書遺言の訂正には、民法で「変更場所の指示、変更した旨の付記と署名、変更箇所への押印」という非常に複雑で厳格なルールが定められています。少しでも訂正方法を誤ると遺言書が無効になるリスクがあるため、実務家としては、間違えたら最初から新しい用紙に書き直すことを強く推奨しています。



Q7. 知人や内縁の妻に財産を譲りたい場合、どう書けばよいですか?



A. 「相続させる」ではなく、必ず「遺贈する」と記載してください。


財産を譲る相手が法定相続人(妻や子ども等)であれば「相続させる」と書きますが、法定相続人ではない第三者(知人、内縁のパートナー、特定の団体など)には、必ず「遺贈する」という言葉を使わなければなりません。また、法務局へ提出する保管申請書の欄外に、その受遺者の氏名・住所・生年月日を正確に記入する必要があります。



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